テーラーメード型ペプチドワクチン





ワクチンによる脳腫瘍治療の治験について


膠芽腫は再発しやすく治療の難しい脳腫瘍です。再発した時には化学療法が
主に行われ、ときに放射線治療や手術も行われます
放射線や手術が行えるのは限られた場合になりますので、いままでは治療の
主体は化学療法でした。新しい化学療法剤であるテモゾロマイド(テモダ−
ル)の登場で再発した場合ある程度の効果が認められる場合も増えてきまし
た。しかし一度効果があってもまた効果が薄れる、ということも少なくあり
ません。その意味で治療法はすこしでも多い方がよいのです。
免疫はどの人も持っている、抵抗力で、体の外から入ってくる異物、たとえ
ば、ウイルス、細菌などを非常に強力に排除しようとします。しかし体の中
からでてきた異物、たとえば腫瘍を排除しようとする力は必ずしも十分では
ないのです。
久留米大学の免疫学教室で開発されたテーラーメード型ペプチドワクチンは
この免疫の力を高めて脳腫瘍を治療しようとする免疫治療です。いろいろな
免疫治療が行われていますが、この方法は、個々の患者さんの脳腫瘍にどの
ようなワクチン投与すれば最も効果的かを測定して、ワクチンを作って投与
するものです。
このたび、当局より正式に治験というかたちでの投与が認められ、全国のい
くつかの脳腫瘍を専門に治療している病院で治療が開始されることとなりま
した。帝京大学では倫理委員会での審査も終わり、治療を始められるように
なりました。
いろいろな厳密な取り決め(プロトコール)がありますので、どの方にも治
療が可能というわけではありませんが、膠芽腫という難しい病気の新しい治
療法の可能性がまた一つ見えてきたといえると思います。
 
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March 1, 2007