うつ病 -第12回- うつ病の症状
今回はうつ病の症状です。
うつ病でよく見られる訴えは第1回のときにお話ししました。
うつ病には精神症状(気分的な症状)と身体症状(体に出る症状) の両方があります。
中でも抑うつ気分(気分が鬱々として沈む)と興味または喜びの 喪失(自分の好きなものに関心がなくなる、何をしても楽しめない) はうつ病の二大症状と言われ、最も起こりやすい症状です。
専門的な用語を使いますと以下のようになります。
*感情・思考面の症状 抑うつ気分(ゆううつな気持ち) 悲哀感 不安・焦燥感 絶望感 自責的 過度な心配 自殺念慮(死にたいと思うこと) 罪業妄想(取り返しのつかない悪いことをしてしまったと思い込む) 貧困妄想(お金があるのにないと思い込む)など
*意欲面の症状 思考・行動制止(おっくうさ) 興味または喜びの喪失 日内変動(午前中にうつ症状が重く午後は軽い)などです。
*身体症状には次のようなものがあります。
【症状】
睡眠障害(不眠、過眠) 疲労・倦怠感
食欲不振
頭痛・頭重感
性欲減退
便秘・下痢
体重減少
特に睡眠障害は80%以上のうつ病患者にみられ、重要な症状です。
身体症状そのものはカゼをひいたり、疲れたりした程度でもよく 出現するもので、「うつ」病に特徴的なものではありませんが、 うつ病のとき、精神症状とともに出現し、長期間持続することが あります。
「仮面うつ病」 不眠や頭痛などの身体症状が先に出て、抑うつ気分などの精 神症状がはっきりと現れないうつ病を「仮面うつ病」といいま す。
先ほども述べたように、うつ病の身体症状はうつ病に独特なも のではないので、上にあげたような症状が出たからといって、 すぐに、うつ病とはいえません。しかし、数週間以上にわたっ てこのような症状が続き、内科を受診しても特に異常がないよ うな場合、「仮面うつ病」である可能性があります。
【発行】 「総合病院精神医学会」広報委員会
【編集】 南 雅之(編集長) 船橋北病院
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