着床前診断の是非およびその許容範囲等に関する各委員の立場

第22回生命倫理専門調査会議事概要(案)から読み取れること

 

<第22回生命倫理専門調査会の日時等と出席者>

 

平成15年4月24日(木)15:00 〜17:30

中央合同庁舎第4号館 共用第2特別会議室

(委員)井村裕夫会長、阿部博之議員、大山昌伸議員、黒田玲子議員、薬師寺泰蔵議員、石井美智子委員、位田隆一委員、垣添忠生委員、勝木元也委員、島薗進委員、西川伸一委員、藤本征一郎委員、町野朔委員

(招聘者)吉村泰典教授

(事務局)大熊統括官、上原審議官、山崎参事官

 

<議事録から読み取れる各委員の立場>

 

〇着床前診断の是非について明確な意見を述べているのは、西川委員のみ。ただし、これを許容する根拠ははっきりしない。

町野委員は、着床前診断の是非についての明確な結論を微妙に避けつつも、「子のため」という論理よりも「親のエゴイズムを認める」論理のほうが妥当であるとの根拠をもって、これを許容する立場を示唆している。

〇着床前診断の是非について明確な意見を述べてはいないが、発言内容から、着床前診断を許容する立場と思われるのは藤本委員

井村会長は、当該問題に対する議論の継続と、専門家以外のキー・パーソンや女性をまじえての議論の必要性について述べているのみ。

その他の委員の着床前診断に対する立場は不明。

 

第22回生命倫理専門調査会議事録の分析

 

着床前診断をどう考えるのか、報告書に盛り込まなければならない、という井村会長発言

(井村会長)[]我々としても、着床前診断をどう考える

のかということは、報告書に盛り込んでいかないといけない

[]着床前診断をやるべきだ、やるべきでな

い、あるいは条件をつけてやるべきだと、いろいろな考え方があり得ると思います。(p.11

 

着床前診断には染色体異常の診断は含まれないので、着床前診断の場合は、のちに羊水検査等で染色体異常の有無を確認しなければならない、とする藤本委員発言

(藤本委員)質問ということではなくて、平成10 年10 月の産科婦人科学会の会告の解

釈ですが。あくまで遺伝子診断というものを着床前診断の適用にしているわけですね。染

色体の異常というのは、特に含まれておりません。例えば羊水検査をして染色体異常の

子供であるダウン症だという診断がついても、生む方がふえてきています。同じ染色体異

常のダウン症でも、養育しやすいダウン症児もたくさんおられます。そういう意味で、染色

体異常は着床前診断の中には原則として含まれていないということがまず一つあります。(pp.11-12

[] 。筋ジストロフィーの場合ですと例えば全然違う染色体が1 本多

くてもモザイクであっても、関係ないこともあります。したがって、両方の異常を検査しなけ

ればならないという問題が着床前診断には入っているのですね。吉村先生は、時間の都

合でそこまで紹介されなかったので追加させていただきます。(p.12

 

島薗委員の質問に答え、着床前診断について専門家以外のキイ・パーソンの意見を聞く機会を作る必要性について言及している井村会長発言

(島薗委員)[]

例えば着床前診断ということの是非を検討

するためには、井村会長にお尋ねしたいのですが、どういう専門家の方々のご意見を聞く

必要があるというふうにお考えかということを伺います。(p.12

(井村会長)それについては、委員の皆様のご意見に従いたいと考えております。専門家

以外のキイ・パーソンの方の意見というのもやっぱり聞く機会を作らないといけないと考え

ておりますけれども、それはどういうふうにして選ぶのか、非常に難しいものですから、まだ

決めておりません。しかし、我々としてはまずこの委員の中でいろいろ議論をして、できる

だけある程度の見解をまとめた上で意見を聞き、そして最終的なまとめにもっていく、とい

ったこととを考えております。既にヒト胚についてはある程度は聞いているわけですね。た

だ、この着床前診断についてはまだ聞いておりません。不妊の方に来てもらって意見を伺

ったり、いろいろな宗教関係の方とか、ある程度は既に聞いているわけですね。(pp.12-13

 

着床前診断において染色体異常の診断をすることがあり得るのか、勝木委員が質問し、日本産婦人科学会としてはそういったことは前提にしておらず着床前診断の場合は遺伝子診断のみであり、しかも重篤とされる疾患のみに限定している、と吉村教授が答弁しているやりとり

(勝木委員)藤本先生が先ほどご説明になったことと、それから吉村先生にご質問したと

きのお答えも非常に違うという印象を受けます。つまり発生異常のような染色体の異常と

いうのは、あらかじめ予測できません。吉村先生がおっしゃったのはあらかじめ予測できる

重篤さというものの検討はあらかじめ個別に診断して、その異常が生まれないようにする

ということと、だから遺伝子診断を使うということでした。藤本先生がおっしゃったのは、あ

らかじめ診断できないけれど、高齢の方にとってトリソミーのような染色体異常が起こる確

率が高いので調べるということでした。これはよほど注意しないと、違うことではないかと思

います。重篤なというのは、つまり遺伝子の話ですから両親を調べれば、定量的に何か

が出てくることですけれども、後者の方はいくらでも拡大解釈できるような側面を持ってい

ると思います。そのことについては産科婦人科学会ではどういうふうに議論されているの

でしょうか。(p.14

(吉村教授)この着床前遺伝子診断において、染色体異常については言及しないという

ことが大前提です。我々は染色体を調べることはいたしませんので、例えば染色体異常

があり流産をするということは、その次の段階ではないかなと私は思います。(p.14

(勝木委員)遺伝子診断はそれでよろしいかと思います。しかし、事前に正常か異常か予

見できない染色体異常、遺伝病として予見できないものについて調べるということは、非

常に極端に言いますと、どんどん広げていくと何らかの選択につながる可能性があると私

は思います。その点は、どういう見解を持っておられるのかお聞き致します。そういうことは

議論されていないということでしょうか。(p.14

(吉村教授)我々は、染色体に関して一切言及しない、調べないということが大前提であ

ります。例えば卵子の割球を見まして、我々がすることというのは、調べようとする疾患遺

伝子に欠失があるかないかしか調べないわけです。(p.14

(勝木委員)質問の形を変えます。着床前診断について、割球をとって何かを調べるとい

うのは遺伝子診断、重篤な個別のものにしか適用しないということですね。

(吉村教授)そういうことです。(p.14

 

着床前診断はだれの利益のために実施するのかという点について明確にしないと、着床前診断を我が国で行っていいかどうか結論は出せない、と位田委員が各委員に意見を求めている発言と、それを受けての井村会長発言

(位田委員)吉村先生への質問よりも、ここで着床前診断についてどういう議論をするか

ということにつながるのですが。先ほどから間違いをできるだけ少なくするから、重篤な遺

伝性疾患だったらやってもいいか、やってもよくないかという話になっているように思います。

問題は着床前診断をして異常がある場合には子宮に戻さないという行為を、間違いがな

ければやっていいのかという問題です。もしくは、生まれてくる子供に異常がなければやっ

てもいいのかという問題です。そういう点がまず一つあると思います。もう一つ問題なのは、

着床前診断をする場合に胚を子宮に戻す、胚を子宮に戻さないというのは、一体だれの

利益でもってやるのかということです。先ほど諸外国では正常な妊娠をして子供を生むと

いう話がございましたけれども、着床前診断というのは親が正常な子を持つという利益の

ためにやるのか、もしくは生まれてくる子供が正常に育つということの利益のためにやるの

かです。私はなかなかその答えが出せなくて、そこが一番ワーキンググループでやってい

て非常に難しいところなので、ご意見があったら承りたいというのが本音なのです。そこを

実際クリアしないと、着床前診断を我が国でやっていいかどうかという結論は出せないの

ではないかと思います。産科婦人科学会の会告というのは、それをやっていいという前提

のもとで、どういう場合であれば、どういう条件のもとであれば着床前診断をやり、したが

って異常が認められた胚を子宮に戻さなくてもいいかということだと思います。けれども、

その前提の問題をどう考えたらいいんでしょうか。(p.15-16

(井村会長)今言われた問題は、我々が実は考えなければいけない問題であります。吉

村先生に答えを必ずしも求めるものではないと思います。ただ、もちろんご意見は伺いた

いとは思います。それは一人の専門家としてどう考えておられるのか。特に、やっぱり着

床前診断を求めている患者さんにたくさん接しておられると思いますので、そういう立場

からどういうふうに考えておられるのかというのは後で伺いたいと思います。(p.16

 

着床前診断の問題は出生前診断の問題そのものであるという点できわめて重要な問題である、とする西川委員の発言と、それを受けての井村会長発言

(西川委員)この問題は出生前診断を羊水穿刺に基づく出生前診断を認めるか認めな

いかで、基本的にはかなり方向性が決まるのではないかと思います。先ほど勝木先生が

おっしゃったように、選別の問題ですね。どういう価値をもって選別するかは別として、出

生前診断でも結局人工流産をするという決断があるし、それから着床前診断だと戻さな

いという一つのアクションがあるわけですね。ですから、そこをパッケージにして考えた方が、

この問題はいいのではないかと思います。実際、どのぐらい行われているかは別として、

そのぐらい重要な問題としてここから問題を発しなければならないという感じがします。(p.16

(井村会長)確かに、おっしゃるとおりのところがありまして、さきほど吉村先生が言われた

ように、出生前診断ですと人工妊娠中絶というより大きな侵襲を加えることになってしま

いますから、そういう問題も含めて考えないといけないと思います。(p.16

 

日本には母体保護法に胎児適応の条項がないことなどを指摘した上で、着床前診断で診断対象疾患からなぜ染色体異常を除外しているのか、あらためて吉村教授に質問している町野委員発言と、それを受けての吉村教授の発言

(町野委員)今、西川先生が言われたとおりだろうと思います。着床前診断でヒト胚の保

護ということを孤立化して扱うというのはおかしいだろうと思います。多くの国で着床前診

断がかなり許されているというのは、中絶について胎児適応の条項が法律に規定されて

いるため、その前段階でできるのは当然だという発想があるからだと思います。日本の問

題は、そのような法律上の規定が形式的にはないことです。そこでこの問題だけを考えま

すから、どうしても問題がはっきりしないところがあるだろうと思います。その点に関し、産

科・婦人科学会の会告では、どうして非常に狭く、重篤な遺伝性疾患に着床前診断の

対象を限定し、例えば染色体の異常は最初から行わないということにしているのか、その

理由はどこにあったのかということをお伺いしたいと思います。私自身ははそれでいいの

ではないかとは思ってはいるのですが。(pp.16-17

(吉村教授)先生おっしゃったように、これは初め大変難しかったのです。2 回か3 回くらい

一般の人たちと公開シンポジウムをやりました。我々も一般の人からかなり手厳しいご批

判をいただきました。例えばダウン症の方々、あるいはそのほかの障害者団体の方々か

らかなり言われまして、結局は重篤な遺伝性疾患と言わざるを得なかったというところも

あります。ただ、その判断は非常に正しかったのではないかなと現在のところ思っています。(p.17

 

議論のなかに女性が入る必要性について言及している井村会長発言

(井村会長)[]

今のデータからでは、女性の方にもっと入って

もらって議論していただかないといけないわけですけれども、いかがでしょうか。(p.18

 

島薗委員の質問に答えて、着床前診断はだれのためのものなのかについてはまったく議論をしておらず、両論併記にならざるを得ないのではないかという位田委員発言

(島薗委員)先ほどの井村会長のお話で、まず先にある方向を出しておくというのは、どう

いうふうにして可能なのだろうか。ということで位田先生に伺いたいのですが。(p.18

(位田委員)実はその報告書の原案を出すのに困っているのはその点でありまして、先ほ

ど私は2 つ質問をいたしましたけれども、私が質問してから後の議論でも実は答えはいた

だいていないのですね。西川先生は出生前診断をするかしないか、という判断とあわせて

考えろとおっしゃったけれども、考えてどうするのだという答えをまだいただいていません。(p.18

それから町野先生も諸外国では中絶に関する規定があるから、胚だけを取り出してやっ

ているわけではないのだというお話があったのですが、どう考えていいのかというのが生命

倫理専門調査会でそれほど実は議論をしておりません。いろいろなご意見を伺って、それ

に対していろいろ質問はしておりますけれども、本当に胚を研究に使っていいのかどうか

という問題、一体だれがだれのためにそれをやるのかという問題については、少なくとも何

もないと言うべきかも知れません。どちらか一方の方向、つまり使っていいとか悪いとか、

イエスかノーかという方向でなかなか最初の原案は出せないと思いますが、ご意見をでき

るだけ聞かせていただいて、少なくともこれこれこういう理由でいい、もしくはこういう理由

で悪いという形でお出ししたいなと、いわゆる両論併記になるような気はいたします。その

ような形でこの専門調査会としての立場が決まっていくというふうに思っております。(pp.18-19

 

両論併記で済む問題ではなく、子のために生まれない方がいいという配慮で着床前診断するのか、それとも親のエゴイズムを認めるかについては結論を出す必要がある、自分としては後者のほうが倫理的に許容度は高いと考えている、という町野委員発言

(町野委員)胚の使用の問題と、着床前診断の問題とは違うと思います。着床前診断の

問題だけに絞って簡単に申しますと、位田先生が先ほど言われた2 つの考え方があって、

子供のために生まれない方がいいという配慮で着床前診断するのか、それとも母親がこ

れを望むということでやるのか、どちらが妥当かということだろうと思いますが、これは決め

なきゃいけないだろうと思います。両論併記のようなことでは到底済まないと思います。前

段の方について申しますと、「産まれざりしはよかりしものを」という議論を否定するために

生命倫理の考え方があったわけで、それをもう一回持ち出すというのはおかしいと思いま

す。産まれない方があなたはよかったから、だから殺してやるんだということですが、人間

の価値というものは他人が決めるべき筋合いのことではないわけです。基本的にその考

え方は良くないと思います。そして、後段の考え方は、見方によって母親のエゴイズムを

認めるともいえるのですが、こちらの方がまだ倫理的には許容度が高いと思います。けれ

ども、この問題を今ここで議論するというのは、起草グループとしては、ちょっと無責任な

態度ではないかというぐあいに思います。(p.19

 

着床前診断については、生命倫理専門調査会の場で議論したうえで起草グループ内で報告書文案をまとめるのか、起草グループ内での議論を経たのちに生命倫理専門調査会の場であらためて議論するのか、町野委員と位田委員の意見が分かれているやりとり

(位田委員)起草グループで議論をするというのは、議論の透明性が確保されないので、

余りよくないと思っています。本来は、今ここで、町野先生がおっしゃったようなことを議論

していただくべきだというのが私の立場です。「ここで議論するのは良くない」という意見に

ついては、私は反対です。(p.19

(町野委員)「今」、ここで議論するのは良くない、と私は言ったのでございまして、誤解の

ないように。(p.19

(位田委員)生命倫理専門調査会の場で議論するべき問題だというのが私の立場なの

で、起草グループはその議論を受けて、何らかの形で報告書の原案を出すというふうに

私自身は理解しております。(p.20

 

着床前診断出生前診断の問題とつながっている以上、中絶の問題も生命倫理専門調査会の場で真正面から取り上げて議論するのか質問している石井委員発言と、中絶それ自体の問題は取り上げないとする井村会長発言

(石井委員)この受精卵診断の問題をここでどういう意味で議論するのでしょうか。先ほ

ども出生前診断とセットでなければこの問題は議論できないという意見もありましたが、

中絶の問題をここで真正面に取り上げて議論するということなでしょうか。ヒト胚の問題を

議論している中で、何をターゲットとして報告書を起草されるのか、何の答えを出すため

に議論をしようとしているのでしょうか。(p.20

(井村会長)中絶の問題というのは、我々にとっても極めて重い問題だろうと思います。た

だ、これは恐らく簡単に結論の出せない問題であって、アメリカでも10 年以上かけて議論

をして、いまだに結論が出ていない状況です。この問題は我々も考慮しないといけない問

題だと思いますが、今回は、ヒト胚のあり方について結論を出しなさいという命令を受けて

いるのですから、中絶の問題も我々の心の中で常に考えながらも、ヒト胚についてどうい

う姿勢で臨むのかということの結論を出さないといけない状況です。本当は中絶の問題

まで含んでおり、ヒトの胚だけではなくて、胎児も含めて倫理問題を検討できればよいと

思います。しかし、そこまでの時間的な余裕もありませんし、ヒト胚だけでこれだけ議論が

分かれるわけですから、中絶の問題までいくと恐らく結論が出ないのではないかということ

を考えているわけです。(p.20

 

着床前診断および出生前診断を許容するという西川委員の発言と、それを受けての井村会長発言

(西川委員)位田先生の意見は中絶と比較して考えざるを得ないと考えます。医者として

の経験から考えても、一般的に行われている中絶の時のシチュエーションと出生前診断

及び着床前診断が行われるシチューションと比べると、着床前診断及び出生前診断が

行われるシチュエーションの方がずっと重いと思います。ですから、中絶という問題を考え

ると、基本的には着床前診断や出生前診断はやっていいという立場です。今中絶がどう

いう形で行われているかという問題を考えた上で、着床前診断や出生前診断を拒否する

根拠は全くないと思います。ただし、中絶の問題を抜きにして考えるという話になると、多

分ものすごく難しい問題になってしまうのではないかと思います。(p.20

(井村会長)中絶の問題を抜きにして考えるという意味ではなくて、我々の報告書の中に

胎児の問題まで含めようという意図が今のところはないという意味です。そこまでやろうと

すると、これはまた相当な議論をしないといけない。特に日本の長い歴史がありますから、

戦後中絶を非常に簡単に認めてきた歴史があります。しかしもちろん胚の後に胎児があ

るわけであって、それを無視して胚のことは決められないというのは、そのとおりだろうと思

っていますが、先生から見て、何か間違っていると思われるところがありますか。(pp.20-21

 

中絶の問題を論じるためには母体保護法の問題を論じざるを得ないが、自分としてはそうすべきだと考える、という石井委員発言

(石井委員)先ほどの、何を目的として、どのような診断であれば行ってよいかという問題

は、出生前診断と全く共通の問題でもあるのに、着床前診断の問題だけに限ることは難

しいと思います。中絶の問題を議論するということは、母体保護法の問題を論じざるを得

ないということになるので、対象がすごく広くなってしまいますが、私はそうした方がいいと

思います。しかし、ここで今議論できる問題かどうかはわからないです。[] p.21

 

着床前診断に関しては次の機会に議論するという井村会長発言

(井村会長)[]本当はもっと議論をしたいんですが、他の問題もあり

ます。両論併記でも良いので起草委員会で議論して整理して頂いた上で、次の機会に

議論するということでよろしいでしょうか。[]p.23

 

実施件数に関して事実誤認がある藤本委員発言

(藤本委員)[]

それから、出生前診断は広く言うとその中に着床前診断も含まれますけれども、しかし

出生前診断は、あくまでも胎児に対して行うもの、着床前診断は当然胚に対して実施さ

れるもので、だから我々は連続性はありながらも胚と胎児とを分けて考える余裕も必要じ

ゃないかと私は思います。現に出生前診断は我が国で大体これは5 年ぐらい前に厚生省

の班研究で調べたのですけれども、全国で年間3 万件ぐらい実施されております。3 万件

近い出生前診断が、羊水検査がほとんどですけれども、行われている事実も我々は知っ

ておかなければならないのではないかと思います。(p.24

 

 

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