同じだけど違う

例によって、「同じだけど違う」という後発品の問題。本来なら支払基金が査定すべきところなのだろうが、そこまで先発品企業に義理立てする筋合いはないってことだろう。結核感染症課の言う「院内の適正使用」ってどういうことなんだろうね。「ザイボックスにはエビデンスはあるけれど、ザイボックス以外のリネゾリドにはエビデンスは無い」ってことじゃないよね。だったら安い方を使うのが、患者様、そして血税を払っている国民の皆様のためじゃないのかい? 後発品の使用促進を言ってきたのはどこのどなたでございましたっけね?こんな犬も喰わない喧嘩の仲裁を持ち込まれる裁判官もいい迷惑だし(ウチの管轄じゃない!って言えない可哀想な公務員)、それもまた新たな税金の無駄遣いだよ。
----------------------------------------------
虫食い後発品適応外使用の「防止措置」必要 ザイボックス訴訟 ファイザーが強硬姿勢、後発品企業にも責任 Risfax 平成30年1月10日
 先発品の効能・効果を一部取得していない「虫食い後発品」の適応外使用に対し、後発品企業がどこまで防止措置を取る必要があるか、裁判で問題となりそうだ。17年11月にファイザーが、合成抗菌薬「ザイボックス」(一般名=リネゾリド)に関する特許専用実施権を侵害されたとし、MeijiSeikaファルマを提訴。その中で、後発品企業が適応外使用への防止措置を十分取っていなかったと批判した。医療現場では虫食い後発品であっても、医師の裁量で処方されるケースがあるが、ファイザーはもっと積極的に後発品企業が防止措置を講じる必要があるとの姿勢を示している。
 虫食い後発品は、先発品が持つ適応症の一部しか取得していない後発品。09年に虫食い状態でも承認申請が認められた。ただ、医療現場では一部の適応しかない後発品でも、医師の裁量で先発品と同じ適応で処方されるケースが跡を絶たない。
 厚生労働省健康局結核感染症課は、「後発品企業がMRSA(メチシリン耐性黄色ブドワ球菌)に適応外で使用できないと告げても、医師が使うと言えは止められない。まず院内での適正使用が先」と説明する。製薬企業にも製品供給の責任があると見る。
 ただ、リネゾリドは学会が適正使用を促してきた経緯がある。ザイボックスにはMRSAとVRE (パンコマイシン耐性腸球菌)という2菌種への適応があるのに対し、後発品はVREのみ。このため日本感染症学会が15年に「リネゾリド適正使用推進委員会」を発足し、適正使用を促してきた。同委員会には、ファイザー、MeijiSeikaファルマ、沢井製薬が協力。委員会が薬剤耐性菌の出現について、「適応外使用はその危険性を増す」と注意喚起していた。
 それにもかかわらず、虫食い後発品の適応外使用を止めるのは難しかった。ファイザーの訴状によれば、VREの適応しかないMeijiSeikaファルマの後発品が、VREの年間推定患者数の5〜7倍以上の患者に処方されていたという。ファイザーは、「( MeijiSeikaファルマが) MRSA患者向けの適応外使用の蓋然性を十分認識したうえで、これを製造販売してきた」と指摘。医師の裁量権を理由に、適応外使用を黙認する態度を批判している。
 ファイザーは、適応外使用について、「実効性のある防止措置」が必要との見解で、その責任の一端は後発品企業にもあるという強硬姿勢だ。このため判決次第で、虫食い後発品の情報提供のあり方にも影響を与える可能性がある。
----------------------------------------------
ファイザー MeijiSeikaに後発品数量の「上限」を提案 Risfax 平成30年1月10日
 ファイザーが17年ll月に東京地裁に提訴した合成抗菌薬「ザイボックス」(一般名=リネゾリド)に関する特許訴訟。訴状によるとプアイザーは訴訟に至るまでの間、後発品を販売するMeijiSeikaファルマに対し、警告書を送付するとともに協議を行ってきた。協議で、ファイザーは後発品の製造・在庫数量について、年間120患者分とする「上限」を設げるよう提案。しかし、MeijiSeikaファルマは、提案を拒絶したという。その結果、和解協議が決裂し、訴訟提起に至ったと説明している。
 ファイザーは訴状で、先発品の効能・効果を満たさない虫食い後発品について、MeijiSeikaファルマが「適応外使用合防止するための冥の実効性のある防止措置」を示していないと主張。実効性のある防止措置として、製造・在庫数量の「上限j を提案したかたちになっていた。商社が交渉したうえでの案ではあるものの、先発品企業が後発品の数量lこ「上限」を求めるのは異例だった。
 一方、MeijiSeikaファルマにも言い分がある。広報は「訴訟中のためコメントできない」と回答しているが、ファイザーの訴状に、その言い分が引用されている。後発品の適応は、VRE (バンコマイシン耐性腸球菌)に限定。このためMeijiSeikaファルマは、「医療機関への情報提供を徹底し、VRE適応症に限定した使用に務めている」と、ファイザーに回答してきたという。後発品を出す企業として、取るべき措置をしているとの姿勢を示した。ファイザーはこれを表面的と一蹴。より具体的な措置として数量の「上限」を提案していたもようだ。
----------------------------------------------
目次へ戻る