就活不要の職業

医者のキャリアの最大の問題は,履歴書を出して採用試験,面接を受ける(そして落ちる)経験ができないことだ.マッチングなんて甘っちょろい問題じゃない.自分が食っていけるかどうかの崖っぷちに立ったことがあるかどうかだ.およそ日本で日本の医師免許を持っている者は,否としか答えられない.

医者は自分が審査されるという経験を経ることなしに,キャリアを重ねていく.だから成熟できない.医師免許を持った発達障害者の場合には,それが修正できないどころか,むしろ悪化していく.

そうすると,一部の発達障害者達は言うかもしれない.自分は教授選という厳しい審査を経てきたと.ちょっと待ってもらいたい.教授選のどこが「厳しい審査」なのだろうか?さっきも言ったように,自分が食っていけるかどうかの崖っぷちに立ったことがあるかどうかが問題なのだ.学生顧客主義とか言いながら,教授は教授会が決める.教授選考資料の中には,その人を一番よく知るはずの配偶者による評価は無い.そんな選考のどこが「厳しい審査」なのだろうか?

さらに,医学部の教授先生のような偉い方なら,教授になった後も審査が続くことをご存じだろう.しかし,ここで注意しておきたいのは,適切な審査員=教育者とは,自分よりも職位がずっと低い,若い人か,あるいは配偶者に限る.ということだ.それはなぜかと愚問を呈するような方は,こんなところを読んでいるのは時間の無駄だから早く立ち去るがよかろう.

1.自分が好むと好まざるとに関わらず,審査は受けるものだ.
2.肩書きが重くなればなるほど,審査は厳しくなる=周囲があなたを見る目は厳しくなる
3.だから教授たる者,厳しい審査の目を持った周囲,すなわち,配偶者,学生,研修医といった人々から,審査を受けて,教えてもらって,助けてもらって,成長していこう.
4.くれぐれも自分の直属の部下や上司からのお世辞を,審査の結果と取り違えるような愚かな勘違いに陥らないようにしよう.

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