同い年の息子


 ヒーローの肖像 故 田坂佳千 毎日メールで医師2500人にやりがい提供(日経メディカル 2007年4月号 no.473 4月10日発行 191p)

聖地広島への巡礼を終え、帰途に就く時、県立広島病院、あるいは中電病院から広島駅までの、田坂佳千(たさかよしかず)が運転してくれる車の中で二人きりで話す15分間。プレゼンのあそこはこうしたら、もっとわかりやすい。あそこはベテランにはわかるが、後期研修医には理解できないだろう・・・

彼の指摘を聞くのが嬉しくてたまらなかった。そこには、愛があった。どんな愛かというと、父親と息子だ。私が父親で、私と同い年の田坂が息子だった。万年研修医を自認するの息子の教えがあらばこそ、私はここまで来られた。彼がいなければ、ちょっとよくできる神経内科医で私は一生を終えていただろう。

確かに彼の肉体は消えたようだ。今でも発作的に涙が出てくる。でも、2007年2月11日の前と後で、何かが変わったのだろうか?彼が変えた私の生き方は変わっていない。だから、彼が僕に勧めてくれた地方巡業も、2007年2月11日以降もずっと続けている。息子が万年研修医だったから、そこで会う学生も、研修医も、30年選手も、みんなみんな息子や娘でである。

ルスツヘ出かける前の慌しい朝に,私の他愛もない投稿を読み,丁寧なコメントをつけてくれたTFC0700319が,彼自身の手になる”<コメント>”がついた最後の配信となった.しかし,彼の”<コメント>”が読めなくなっても,彼の肉体が消えても,私は,医学の道を歩み続ける.そもそも私は伯牙のような名人ではないから,ハンマーを捨てることもなければ,聴診器を引き出しの中にしまうこともない.これからも,彼なら何と言うだろうかといつも考えて,万年研修医としてまだまだ勉強を続ける.

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送信日時: 2007年2月10日土曜日 8:03
宛先: TFCML
件名: [TFC0700319] ”マスコミの裏側をご存じですか”をご存知?!  (池田正行)

報道の”期待権”が話題になっているので,その関連で.
2週間ほど前に,市立堺病院での勉強会の翌日,12年ぶりに神
戸市東灘区にある住之江公民館におじゃまして,地域の皆さん
とお話してきました.その時,

神戸新聞
http://www.kobe-np.jp/kobenews/sg/0000227264.shtml
毎日新聞神戸支局
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/archive/news/2007/01/29/20070129ddlk28040002000c.html
の取材を受けました.パワーポイントの配布資料,1時間半のお話,直接の取
材(両社とも10分ぐらいの面接)と,材料は豊富で,両社共通だったのですが
,出来上がった記事は,神戸新聞70点,毎日新聞は0点でした.”国などが道
路状況などを調べ、情報を提供してほしい”なんて一言も言っていないのに.
取材する側が,”こうあるべきだ”,”読者はこういう記事を望んでいるはず
だ”という先入観がなせる技なのでしょう.

面接の時に,”新聞社の方々って,医者と同じで,何かというと叩かれて大変
ですよねえ,その上,安い給料で忙しい中,一生懸命取材して,いい記事を書
いても,デスクに勝手に書き直されたり,ボツにされたりして,モチベーショ
ン落ちちゃいますよねえ”って,両社に同じことを言ったのですが,その時,
うれしそうな顔をしてくれたのが神戸新聞で,毎日の方は怪訝な顔でした.そ
の差が記事の差になったのでしょう.

さて,”宋文洲の傍目八目 マスコミの裏側をご存じですか”
がgooで人気記事のトップになっています.
http://news.goo.ne.jp/topstories/business/20070209/e94ab3dbf4a23cd703129a079ef2a5ca.html

以下抜粋

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 しかし、これはマスコミだけの問題かというとそうではないと思います。マ
スコミも商売であり、読者と視聴者がいて初めて成り立つものです。より多く
の人に読まれたり見られたりするニュースを中心に報道するのは、冒頭に挙げ
たように読者や視聴者の要望もあるからです。そうした報道姿勢を批判するの
は、読者、視聴者自身への批判とも受け取るべきところもあります

 冷静に考えると、現実ではマスコミに最も影響力を持っているのは読者と視
聴者だと思います。それは企業が消費者の声に左右されるのと同じです。多数
の読者の要望を配慮しながら、情報の取捨選択をしているなかでは、当然、す
べての読者の要望を満たすことはできません。

 最近、健康情報番組で捏造が発覚したように、マスコミが無謬な善人でない
ことは明らかです。こうした捏造は今に始まったことではなく、これまで何度
も明るみに出ています。捏造はどんな企業にも許されないことですが、マスコ
ミの流した情報を、無条件に受け入れる読者や視聴者も改めて自分たちに瑕疵
はなかったのか考えてみるべきです。放送された翌日に、その商品品切れ状態
にしたのは、マスコミではなく視聴者自身です。

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池田正行@PMDA

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<コメント>
池田先生、ありがとうございました。!!!!!

>面接の時に,”新聞社の方々って,医者と同じで,何かというと叩かれて大変
>ですよねえ,その上,安い給料で忙しい中,一生懸命取材して,いい記事を書
>いても,デスクに勝手に書き直されたり,ボツにされたりして,モチベーショ
>ン落ちちゃいますよねえ”って,両社に同じことを言ったのですが,その時,
>うれしそうな顔をしてくれたのが神戸新聞で,毎日の方は怪訝な顔でした.そ
>の差が記事の差になったのでしょう.
!!!!!
社名で決めるのはNGでしょうが、
やはり”取材記者のブラックリスト”いるかな?!?!????
○医や病院ランキングの様に?!????

>マスコミの流した情報を、無条件に受け入れる読者や視聴者も改めて自分
>たちに瑕疵はなかったのか考えてみるべきです。放送された翌日に、その商
>品品切れ状態にしたのは、マスコミではなく視聴者自身です。
ですね。!!!!
厚労省からの先取り情報を、単に無批判に、追従している多くの医師会??
の姿勢も、同じかも〜?!?!????
まずは考え、討論したいですね〜。。。
国民を交えて、、、病床削減問題や
米国型を目指すのか?北欧型を目指すのか?、日本の医療と福祉、、
など〜。。。

以上(田坂)

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TFC管理者/田坂 佳千
    (Yoshikazu TASAKA,MD, PhD, FJSIM )
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