銀行

銀行口座の開設
銀行の仕組は日本とほとんど変らない.口座も当座預金(CURRENT ACCOUNT),普通預金や定期預金(DEPOSIT ACCOUNT)の類があるが来英直後で当面どのくらいの金額が必要か判らないことが多いだろうからとりあえず当座預金口座だけ開設するのが賢明だろう.イギリスは金利が高いから,お金の余裕が出てきたならばdeposit accountにある程度の額を移すとよい.

口座を開設するためには実際に銀行に行って(パスポートは持って行くべきである),I WANT TO OPEN A CURRENT ACCOUNTと言って書式をもらって記入する.来英直後に英語の書式を記入しなくてはならないのはかなりのプレッシャーだ.実は大したことはないのだが.

日本人はNON-UK RESIDENTであり,利子につく税金が免除されるので口座開設の際パスポートを呈示して,その手続もしてもらうこと.この手続きはこちらから申し出ないとしてくれない.

またREFERENCE (REFEREE)(保証人のようなもの)として本人以外の二名の名前を記入することが要求される.職場の上司の名前を書いておけばよいだろう.あとでREFEREEとなった人のもとには銀行から口座開設に適当な人物かどうか問い合せの手紙が来る.

1週間ぐらいたつとカードと小切手帳を送ってくる.その中の手紙にカードの暗唱番号が記載されている.日本と異なり暗唱番号は銀行側が指定してくるのである.これが届いたらすぐ口座解説の手続をした支店にカードと小切手帳を持って訪れ,本人が受取ったことを銀行側に通告しなければならない.この通告によって初めてカードが現金自動支払機などで使用できる.一般に通帳はなく,その代わりstatementと称して毎月の出納を記載した紙切れを送ってくる.

ケーススタディ:現地で収入のない研究員Mさんの場合
銀行口座を開くのが難問だと(収入がないため)思っていたのですが、ボスの電話一本であっさり開くことが出来ました。ラボの中国人の話では、彼の知人の韓国人がカバン一杯の現なまをもっていってもだめだったから、おまえは収入がないから絶対無理だといっていたのですが。銀行業界も生存競争が激しいようです。

池田コメント:銀行口座の開設は人物の信用が第一です.現金をいくら持っていても,そんなものは信用されません.泥棒が口座を開設に来たのかも知れませんからね.Mさんの場合は大学の高い職位の人がわざわざ電話をかけてくれたのですから,それが一番効いたのです.私の場合は,口座開設申請時にrefereeを二人求められました.職場の常勤の同僚と,ボスの二人の名前と連絡先を挙げました.後日その二人の所に照会があって,信用のおける人物だと回答してもらって,正式に口座開設となり,バンクカードが送られてきました.

銀行カード:
これは現金自動支払機に使用する他,店の勘定をその場で小切手で支払う時などに身分証明書代わりに呈示したりする.現金自動支払機は原則として365日24時間使える.日本のように時間帯が遅かったり,異なる銀行の機械で割増し手数料をとられることはない.機械の使い方は日本と大きな違いはない.機械の画面に表示が出るのでそれに順に従えばよい.

小切手の使用について
どんなときに使用するのか
ホテルの予約金,公共料金の払込など国内での郵便での送金に便利.送金の場合は小切手を普通郵便で同封すればよい.とくに書留めなどにしなくてよい. 日常の店の支払でも,普通持ち合せない高額の支払は小切手でする方が安全. 50ポンド位までの支払は現金で行ない,それ以上は小切手でする人が多いようだ.

小切手の記入方法
特別なことはない.小切手を人前で記入するのは日本人にとっては初めはかなりのプレッシャーを感じるが要はゆっくり間違いなく記入することである.英国人はゆっくり待ってくれる.上段に支払先の名前,その下に金額を文字で,その右の枠内に数字で書く.

Bank Holiday
Bank HolidayはUKの国民の休日である.休みになるのは,銀行ばかりではなく,普通の日曜と同様に,公共機関は全て休み,バスや電車も休日ダイヤで,一般の店も日曜の営業時間にしたり,休んだりすることが多い.日付に関してはこちらのページをご覧下さい.イングランド・ウェールズとスコットランドは一部異なるので注意.
 
 

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