【業務内容】
  1. 血液製剤管理安全かつ適正な輸血医療を支えるために、臨床側からの輸血オーダーに迅速対応し血液センターと連携しながら血液製剤の供給に努めています。適正輸血の推進と廃棄血削減に取り組んでいます。
    1. 血液製剤の発注業務
    2. 血液製剤保管管理業務
    3. 輸血依頼を受けて、血液製剤の割当ておよび払い出し業務
    4. 小児、新生児用の血液製剤の分割業務
    5. 輸血歴管理業務
    6. クリオ製剤作成

  2. 輸血関連検査
    ABO血液型、Rh(D)血液型、不規則抗体スクリーニング検査は、カラム凝集法を原理とするVISION MAX(オーソ社)2台を使用して24時間検査を実施しています。血液型は、異なる時期で採血された血液の検査結果の一致で確定となります。
    1. 血液型検査
    2. 不規則抗体検査
    3. 直接抗グロブリン検査
    4. 抗A抗B抗体価検査
    5. 交差適合試験

  3. 移植関連検査
    当院で実施されている肝臓移植、腎臓移植、幹細胞移植および熊本県の臓器移植ネットワーク登録施設として、Luminex(Luminex社)を用い患者およびドナーの末梢血よりDNAを抽出しPCR -rSSO法法にてHLAタイピングを行っています。
    1. HLAタイピング
    2. リンパ球クロスマッチ

  4. その他検査
    フローサイトメーターNAVIOSおよびAQUIOS(共にベックマンコールター社)を用い、リンパ球表面マーカーとPNH鑑別検査を行っています。細胞検査は保存が難しいため、迅速に結果報告することを心がけています。
    1. リンパ球表面マーカー(CD4/8比、T/B/NK)
    2. PNH鑑別検査(赤血球、顆粒球)
    3. CD34陽性検査

  5. 自己血採血、末梢血幹細胞採取、保管管理
    待機的手術患者で、自己血適応であれば「自己血貯血」の選択があり、中央診療棟4階で輸血部専任看護師が自己血を採取しています。また末梢血幹細胞採取も同室で行っています。
    1. 全血貯血
    2. MAP、FFP分離貯血
    3. 末梢血幹細胞処理、保管
    4. 臍帯血幹細胞管理、 骨髄幹細胞管理
    5. 間葉系幹細胞調整管理

  6. 輸血副作用監視、対策
    輸血前の患者検体を凍結保管(約2年間)し、輸血による感染症が疑われた場合に「生物由来製品感染等被害救済制度」の適応に備えています。

  7. 会議、カンファランス
    輸血療法委員会を年6回開催し、院内の輸血療法に関する議題や取り決め事項を協議しています。
    移植外科および泌尿器科の移植術前カンファランス、並びに心臓血管外科手術カンファランスに参加し、輸血準備量について確認をしています。

  8. 輸血ラウンド
    看護部および医療安全部と共同で、外来および病棟を巡回し、適性な輸血が施行されているか確認するとともに、輸血に関する問題点を整理しています。