今年で第44回となった本学会は、1968年(昭和43年)に甲状腺外科検討会としてスタートしました。その後、1989年(平成10年)の第31回から研究会へ、2006年(平成9年)の第39回から学会へと変遷してきました。この間、私は、第9回の検討会から現在まで毎年参加し、甲状腺外科医として本会に育てていただき、またその発展を目の当たりにしてまいりました。
そしてこの度、平成23年10月8日より、この伝統ある日本甲状腺外科学会の理事長を拝命いたしました。この重責に身の引き締まる思いですが、歴代理事長の築き上げてきた本学会をさらに発展させるべく鋭意努力したいと思います。
日本甲状腺外科学会は、ここ3-4年、目を見張る前進を見せております。内分泌・甲状腺外科専門医制度の発足、それに伴う専門施設の認定、暫定専門医の誕生、そして2013年から始まる専門医試験制度のもとに新専門医の誕生、また内分泌外科学会・甲状腺外科学会合同のNational Clinical Database (NCD)への参加、未分化癌および家族性髄様癌コンソーシアムの発足、甲状腺腫瘍診療ガイドラインの完成、世界に向けたガイドライン英語版の完成などなどです。これ等が軌道に乗りつつあります。
また、本学会の活性化と底辺拡大の為、耳鼻科・頭頚部外科分野にもさらに枠を広げること、若手医師の確保と育成も大切な事と思っております。外科医希望の減少化が言われている昨今ですが、甲状腺外科の魅力を学生、研修医に知ってもらうべく様々な形で彼らにその魅力と楽しさを伝え、受け入れの門戸を広げることも大切なことです。
最後に、本年3月11日、東日本大震災により発生した福島原発事後の影響で、将来、甲状腺癌の発症の増加が懸念されております。この事に関しては今後長期にわたり検査、診断、治療に本学会として対応をしていきたいと思っております。
以上、学会としてやるべきことは山積しておりますが、前理事長の功績を引き継ぎ今後、本会が将来に向けさらに発展していくよう任期の期間、努力していく所存ですので会員をはじめ、関係各位のご協力をよろしくお願い申し上げます。 |