私の胆汁酸研究の歩み

滝川 一

帝京大学医学部長
内科学主任教授


 昭和55年に東京大学第2内科に戻ると共に、研究目的で山川民夫教授の主催する医学部第1生化教室にお世話になりました。当時、助手として胆汁酸のGC-MSの研究をしていた故 別府倫兄先生(前順天堂大学肝胆膵外科客員教授)の研究を引き継いで、GC-MSを用いた胆汁酸グルクロナイドの測定法を確立し、それを臨床応用中心に研究しました。当時の脊山洋右助教授が医学部栄養学教室の教授に就任されたのに伴い、私も栄養学教室に研究の場所を移しました。(注 橙色は主要論文)




 その後、昭和59年8月からUCLAに留学が決まり、薬学部製剤学教室(花野 学教授)の杉山雄一助手(その後、薬学系研究科長)のところで、蛋白の生成や蛋白結合の測定法を勉強しました。




 UCLAのNeil Kaplowitzの研究室では主に、肝サイトゾールの胆汁酸結合蛋白の研究を行いました。昭和61年に帰国後も、しばらく共同研究を続けました。




 帰国後、昭和62年7月から、山中正己教授の主催される帝京大学医学部第1内科に講師として赴任し、胆汁分泌、胆汁酸の輸送や胆汁うっ滞の仕事を中心に行い、現在に至っています。