66th Society of Biological Psychiatry (San Francisco) 2011年5月12-14日
本学会は、2009年にシンポジウムで話す予定であったが、メキシコで豚インフルエンザが流行、と言われていた時で、やむなくキャンセルしてしまったので、2006年以来、5年ぶりとなってしまった。
今回の最大の印象は、エピゲノムが流行していることで、シンポジウムが2つ組まれた上、他のシンポジウムにも関連の演題が多かった。iPS細胞の演題は、澤明先生と、イスラエルのDr. Ben-Schacherの2つしか見あたらなかった。
GWASで見いだされた遺伝子の動物モデルの研究が出始めていた。
既に、各疾患2万人以上でGWASが行われたので、NIHはGWASへのfundingを終了したという。
初日のプレナリーでは、Dr. Charlie Grossが神経科学におけるパラダイムシフトということで、神経科学の歴史について語った。
1) BC5世紀 ソクラテス以前の哲学: Alemaeon(初めて聞いた。ヒポクラテス以前のギリシアの医師・哲学者)が脳を知覚・認知のセンターとして位置づけた
2) 2世紀 ガレノスが脳・脊髄の損傷実験を行った
3) 16世紀 ベサリウスが生物科学を復興
4) 19世紀 ガルの骨相学(偽科学だがパラダイムを変え、局在論が生まれた。彼の脳図版は、実は脳回が非常に正確に描かれている)
5) 19世紀 Fritsch & Hitzig 機能局在の実験的確認。犬の大脳皮質を露出して、電気刺激して、筋収縮との対応関係を明らかにした
6) ニューロン説(カハール)
7) 化学伝達の発見。シェリントンがシナプスと命名
8) 脳画像
でおしまいで、え、ここまで!?という感じだったが、2人目のDr. Meaneyが、最初にヘブの話をしたので、うまいこと話がつながった。その後、ヒストン修飾のメカニズムの教科書的な話を45分話し、時間がなくなったところで、「あと45分ですね」とジョークを飛ばして、その後15分位でオリジナルのデータを話された。新データは、以前の話の続きで、クロマチン免疫沈降およびマイクロアレイによりエピゲノム解析を行ったデータなどを示した。リスト内の細かい情報(特にグルココルチコイド受容体など)はわからなかった。
Dr. Suomiは、サルの実験について報告。Peer rearing (PR)による影響を見ていた。PRでは、攻撃性やアルコールの消費量が増える、不安が増えるといった変化が起きたり、セロトニントランスポーターが減少するなどの変化が生じる。死後脳の遺伝子発現では、グルココルチコイド受容体の変化などが見られた。サルにもセロトニントランスポーターに多型があり、S型のみでPRにより脳脊髄液のセロトニン代謝産物が低下するという遺伝環境相互作用(GXE)がある。攻撃性やアルコールの増加も、S型のみで見られるという。また、MAOにも、ヒトと類似のVNTR多型があり、これとのGXEも調べている。生後サルの模倣行動(人が舌を出すと、まねする)のビデオが興味深かった。
Dr. Kleinmanは、ネイチャーに改訂中の、300名の被験者における死後脳の遺伝子発現とSNPの関連に関する論文の内容を概説した。NIHのブレインバンクのサンプルを用いた研究である。我々も73名における同様の解析の論文を発表したばかりであるが(Iwamoto et al, Neurosci Res. 70: 238-42, 2011)、彼らのデータの特に重要な点は、胎児(30名以上)、新生児から老化に至るまで幅広い年齢の被験者のサンプルを用いたことである。その結果、成人でスプライスバリアントの量に影響を与えるSNPを見つけ、胎児期を見ると、同じSNPが逆方向に影響しているケースが多く見られたとのことであった。統合失調症の候補遺伝子でもこうした現象が見られた。胎児期と生後で、両方低下していくのがセルサイクル関連遺伝子、両方上昇するのがシナプス関連遺伝子、胎児期に上昇し、生後に減少するのがマイクロRNA、といったデータも紹介した。これらのデータは、「Brainstorm」というデータベースで、Browser上で解析できるようにしており、論文が通り次第、使えるようになるとのこと。その他、沼田先生によるDNAメチル化のデータも紹介していた。
1日目午後は、双極性障害のGWASで見つかった遺伝子のモデル動物のセッション。20名も参加していなかったが、双極性障害の動物モデルの研究者はだいたい揃っており、双極性障害の動物モデル研究業界がまだまだ小さいということを感じさせた。
Dr. Rossは、アンキリンGとカルシウムチャネルの蛋白レベルでの相互作用、細胞レベルでの共局在などについて報告。
Dr. Petryshenは、マウスでアンキリンGをshRNAでノックダウンした研究について報告し、明期に行動量が増えるが暗期には差がないという行動の異常、行動抑制などが見られ、これがリチウムにより回復する、といったデータを示した。他のグループは長期の行動量変化を見ているので、今後それも検討したい、と言っていた。
Dr. Gouldは、CACNA1Cのノックアウトマウスについて報告。ホモはlethalとのことで、ヘテロを解析した。細胞レベルでニモジピンが効かないことを確認。高架式十字迷路、明暗箱、オープンフィールドなどで不安亢進を示す所見。表現型はメスだけに見られ、発表後の質問は性差に集中していた。エストロジェンは関係するか、など。最近のNatureのPTSDとPACAPの論文では、問題のSNPがエストロジェンの結合部位だという話であったが、性差があったときに、それをうまく説明できるとそれがstrengthになるのだが。
最後のDr. Wittは、ANK3と拡散テンソル画像の関係について報告。SNPによって、関連の方向が逆となっているという。
午後、オーラルのセッションでは、Dr. Kinnallyがサルにおけるエピゲノム解析を報告。前頭前野、末梢血単核球、唾液、その他の臓器を数匹で調べた結果、唾液のみが背外側前頭前野のエピゲノム状態と有意に相関していたとのこと。これまで末梢血単核球を集めていたが、唾液をとっておけば良かった、と言っていた。早期のストレスを与えたサルでは、メチル化が全体に高いとのこと。(これもNursery-rearedと表現されていた。前述のPRもNRも、結局はMaternal deprivationなのだが、この言葉はサルでは禁句となっているようだ)
マギル大のDr. Labonteは、メチル化DNA免疫沈降で、虐待された自殺者27名とコントロール17名の海馬でゲノムワイドメチル化状態を調べた。虐待群では、全体にメチル化領域が多い。トップヒットについて細かい解析をした。プロモーターを人工的にメチル化させた場合に、プロモーター活性が下がることを示した。また、セルソーターでニューロンと非ニューロンに分け、この所見が非神経細胞では見られず、神経細胞のみで見られることを確認した。発現量との関係では、スプライスバリアントの一つの発現量と関係していた。
Dr. Elvsashagenは、双極II型障害患者の末梢血単核球では、病相回数に応じてテロメアが短縮していて、寿命13年分に相当する、とのショッキングなデータを示した。テロメアの平均値にはあまり意味がなく、短縮している人の割合の方が意義があるとのこと。以前からテロメア研究を行っている研究者のようであった。方法論的には充分検討され、データは信頼できそうだった。無投薬患者の方がテロメアが短い傾向があり、薬で短縮するのではなく、病気で短縮し、薬は改善効果があると考えられるとのことであった。
ポスター
・コホート研究で集められた血漿58名で、VEGFを測定。その後自殺既遂した人では、ベースラインのVEGFが低かった。
・VEGFが低いうつ病患者は薬が効かない。
・双極性障害患者のリンパ芽球は、ロテノン処理で死にやすい。また、ロテノン処理でCa2+反応が悪くなる。
・唾液のRNAで候補遺伝子を定量。GAD45BBなどがストレスのマーカーになりそう。
2日目のプレナリー
Dr. Shorter
メランコリーの歴史について。メランコリーと非メランコリーは違う、と述べ、現代精神医学を痛烈に批判。クレペリンは双極、単極で分けずに、内因性の躁うつ病と、心因性に分けた。MAOI、TCA、フェノチアジン、ECTが有効なメランコリアと、ベンゾジアゼピン、アンフェタミンが有効な非メランコリーは別の病気だと。
Dr. Delman
以前から関心を持っていた、抗NMDA受容体脳炎の話を、初めてまとめて聞くことができた。そういえば、日本の精神医学関連の学会で、この話が教育講演等で取り上げられているのは見たことがない。この疾患の患者は、77%がまず精神科を受診するという。前の方の席にもかかわらず、退屈そうに新聞を広げている人がいたが、これは神経内科の病気だから、などと言っていると、将来、「精神疾患」はなくなってしまうと思う。SOBPでこの話がプレナリー講演になっていたことは、SOBP、さすが、と思った。
内容は総説的なもの。
· 卵巣奇形種に伴う症例が多いが、見つからない場合もある。おそらく奇形腫内で神経細胞が作られてしまい、これがT細胞に認識されて抗体ができると思われるが、奇形腫内で何が起きているかは全くわかっていない。
· 18-35歳のICU症例の1%をしめ、脳炎症例の4%をしめる。
· 風邪様症状で始まり、奇異な行動、人格変化、統合失調症症状が出現。
· 異常運動: ジスキネジア、ジストニア、舞踏病様運動など。自律神経症状も。過換気が66%に。EEGでは序波化が見られることがある。
· 髄液は95%が異常、白血球増加、蛋白増加、オリゴクローナルバンドなど。
· ECTは効くがすぐに再発する。
· 88%はICUに。患者血清にNR1抗体が含まれており、患者血清で海馬が染まる。
· 患者由来抗体を培養神経細胞にかけると、NMDA受容体クラスターが減る。抗体がNMDA受容体を架橋し、内在化させるためである。その結果、NMDA電流が消失する。(APVをかけても変化しなくなる)
· NMDA受容体が機能しなくなり、GABAニューロンの活動が障害され、錐体細胞が過剰興奮に至るらしい。
· 特徴的な常同運動のビデオを初めて観て、印象的であった
· 抗NMDA受容体脳炎患者の6.5%は初期にDSM-IVで統合失調症と診断される状態にあったとのこと。(3/46) 逆に統合失調症患者7名で抗NMDA受容体抗体を調べたが、なかった、との報告があった。もっと大規模な研究が必要だろう。
· その他、別の腫瘍に伴って生じる、抗AMPA受容体(GluR1/2)抗体、抗GABAβ1受容体抗体、抗CNTNAP2抗体による辺縁系脳炎もあるらしい。
合間に授賞式があり、ケイ・ジャミソン教授が、「Humanitarian Award」を受賞された。残念ながら、ご本人は現れず、代理の人が受け取った。
次のプレナリーは、Dr. Bearによる、脆弱X症候群の話。Fmr1のノックアウトマウスで、蛋白合成が亢進し、スパインが増えてしまう。これは、mGluR5により、蛋白合成が盛んになるのを、Fmr1が阻害しているためだという。(どうしてmGluR5につながったのかという経緯は不明である) mGluR5のKOと掛け合わせると表現型が改善する。Dr. Bearは、自分は元々Curiosity-driven researchを行う基礎研究者であったが、この発見に基づいて会社を設立し、現在、mGluR5阻害薬を治療薬として臨床試験中だ、と仰っていた。
午後は、トランスクリプトームのセッションに参加。チェアマンはDr. Kleinmanで、前述の論文のデータを更に細かく発表するということで、Dr. LipskaとDr. Colantuoniが発表。内容はかなり重なっていた。マイクロアレイデータの攪乱因子の中で最も寄与率が高いのはハイブリ日で、診断の影響をしのぐ。彼らは、毎回標準サンプルを一緒にアレイにかけ、正規化したという。DNAメチル化はイルミナのインフィニウムを使っていた。
Dr. Oldhamは、前頭葉以外でも13の脳領域でWGCNAをやったところ、約半分のモヂュールは共通だったの述べた。
その後は、2つのセッションを行ったり来たり。10の会場で平行してセッションが行われているため、興味のあるのが重なってしまうし、各セッションの人数はやや少なかった。
エピジェネティクスのセッションでは、Dr. Liuが、スタンレー脳バンクの小脳のデータを報告。やはりインフィニウムも行っていた。COMBATを使ってバッチ効果を修正していた。今後、マイクロアレイは、バッチ効果の対応が重要なようだ。結果は、統合失調症、双極性障害は目立った所見がなく、うつ病で差が大きかったという。(うつ病はコンソーシアムサンプルのみで、他の2つはアレイコレクションとコンソーシアムサンプルの両方なので、診断以外にも違いがあると思われる) 差があったものは皆低メチル化。同じサイトが双極性障害でも低かった。
その他、エピゲノムの発表全体として、DNAメチル化研究では加齢の影響が大きいことがたびたび取り上げられた。また、以前は、いったん確立したDNAメチル化は安定していると考えられてきたが、疾患、記憶・学習、睡眠など、さまざまな因子が影響することから、もっとダイナミックなものと考えるべきだという意見もあった。
双極性障害とセロトニントランスポーター多型の相互作用について、Nurnberger研の人が、L/Lの人に比べ、S型を持つ人のみで、トラウマ経験のない人は発症年齢が高いという交互作用(複雑)があるとのことであった。BiGSのGWASデータを用いて、発症年齢を量的形質とし、トラウマに関して交互作用を調べたところ、いくつかの遺伝子について、交互作用がみられた。
ポスター
・外側手綱核DBSの効果を調べるため、c-Fos染色。縫線核、内側前頭葉が反応。中脳腹側被蓋は反応しない。
・難治性うつ病患者(ハミルトン平均27点)で脳梁下前部帯状回の深部脳刺激。3カ月後から12点程度と改善し、改善は1年続いた。
最終日のプレナリーの一番手は、メルゼニック博士。神経可塑性の基礎研究で有名な方だが、退官後、Brain Plasticity Institute(脳可塑性研究所、と日本語にしてみると、ちょっと微妙だ)を立ち上げて、認知トレーニング法を開発しているという。前半は、可塑性はすばらしいという一般的な話。後半は、統合失調症患者で、認知課題による前頭葉賦活を指標として、トレーニングする方法を開発している話。(トレーニングで改善するということは、認知機能障害やその画像所見をエンドフェノタイプと言うべきではなさそうだ。) 認知トレーニングの内容は、生活技能訓練など、これまで行われてきたものと発想、方法とも類似しているように感じた。
2つ目は、A Consumer-Centric Research Approach: Defining New Models for Human Subject Engagement with a Social Twist(消費者中心の研究へのアプローチ: 社会的な工夫を加えた被験者参加の新たなモデルの提案)というプレナリー講演が予定されていた。筆者も、最近、このようなことを考えていたので、興味深かったが、残念ながら、演者の23&Meの人がインフルエンザとのことで、キャンセルになってしまった。23&Meの人がそれを主張するのは当然としても、それがプレナリー講演に選ばれるとは、米国でも筆者と同じような考えを持っている人が増えているのかも知れない。
次のDr. Shenoyは、ブレインマシンインターフェース(BMI)の話。現在FDAの承認を得るためのパイロットトライアルが行われている。運動系のBMIは、クローズドループにする、すなわち知覚系からのフィードバックを取り入れることにより、速く正確な制御が可能となる。そのフィードバック入力として、チャネロドプシン・ハロロドプシンを使った実験をサルで行っていた。ヒトでもレンチウイルスベクターを使ったこの方法を進める予定なのだろうか?
最後のプレナリーはDr. Gageであった。神経新生にかかわる教育的な内容の後、新生ニューロンが回路に取り込まれるとどうなるかという話を中心にした。新規ニューロンは、軸索を他のニューロンのシナプティックボタンがあるところに送る。そして、前のシナプスを乗っ取るようにしてシナプスを作る。新生ニューロンは、興奮性が高い。ドーパミンが新生ニューロンに作用し、これはD1受容体を介している。運動距離と新生神経細胞数が比例する。運動で、フィロポディアの動きが減り、マッシュールームスパインが増加する。
統合失調症のiPS細胞の論文がNatureに載ったばかりなのに、一言も触れていなかった。会心作ではないということなのだろうか?
3日目午後は自分のセッション。Dr Haghighiは、制限酵素でメチル化、非メチル化DNAを得て、次世代シーケンサーで解析していた。インフィニウムを併用。うつ病では、メチル化が有意に高い。変化している遺伝子はアポトーシス、炎症のパスウェイの遺伝子が多い。
Dr. Akbarianは、自閉症者の死後脳で、神経細胞核を単離して、ヒストン修飾を調べた。シグナルが亢進している領域は、自閉症関連遺伝子が多かった。生データの例が図で示されたが、一部の患者のみで顕著なシグナルが見られ、デジタルな異常のように見え、興味深かった。がんのように、エピジェネティック変異が発生・発達のいずれかの段階で生じることが、自閉症の原因となる可能性を考えさせる結果であった。DNAメチル化がどうなっているのかが問題であろう。
なお、最初に地震関連で、アメリカを始め各国に感謝、といって、米軍の援助が最初で、海外からは韓国が最初に来てくれ、中国も史上初めて日本に援助に来てくれた…などと話したら、カナダの某先生から、カナダも行ったけどね、と言われた。しまった…。
最後の澤先生のセッションは、ヒト由来神経細胞(iPS細胞由来神経細胞および嗅上皮など)についてのセッションで、興味深かったが、飛行機の時間を気にしながらで、途中までしか参加できなかった。途中で抜けて急いで空港へ向かったが、土曜日のため電車の乗り継ぎが悪かったりして、少々危なかった。海外では油断は禁物だ。
その他:Gmail
サンフランシスコに着いてメールを開こうとしたら、Gmailメールが、「お使いのアカウントで不正な操作が検出されました。アカウントへのアクセスを直ちに回復するには、携帯電話番号を入力してください」という表示が出て使えなくなっていた。携帯番号を入力したら、確認番号を音声で送ってきて、これを入力したら、使えるようになった。携帯を海外でも使えるようにしたばかりで助かったが、携帯電話がなかったら、メールが使えなくなるところだった。ひやひやものである。その後、再発したので、再度同じ事をして、パスワードを変更したら、再発しなかった。
学会運営
合間のスライドで、ご存じですか? アメリカの医学関係の学会で、企業からお金をもらっていないのはうちだけです、というのが流されていた。確かに、企業の展示もランチョンセミナーもない。5年前に参加したときは、企業ブースやランチョンセミナーはなかったが、寄附は受けていたので、徐々に移行してきたのだろう。昼は、弁当が提供され、これを食べながら議論、という感じである。そのかわり、参加費は高い。(非メンバーは745ドル、メンバー495ドル、学生295ドル)
全体として
その他、色々な研究者と共同研究の話などをすることができ、有意義であった。
久々に本学会に出て、日本の生物学的精神医学の層の薄さを思い知らされた。日本国内だと、どうしても同じことをしている研究者が少ないので、切磋琢磨する状況になりにくい。しかし、世界第三の経済大国で、米国・ドイツにつぐ世界第三の脳科学大国である日本が精神疾患を研究しなくてどうするのか。日本人がもっと世界に出て、世界の舞台で戦うべし、というのが最低限必要なことであるが、それに加え、日本の生物学的精神医学の研究者がもっと増えないといけない。
次回の本学会は、2012年5月3〜5日、フィラデルフィアで行われる。