ISBD2012 (第5回国際双極性障害学会)  2012314-17日 イスタンブール

 

 会場に掲示された参加者リストでは、Japanの参加者に中国人などもリストされていたが、日本人らしき人だけを見ても、28名の参加を確認。日本人参加者が他に見当たらなかった2009年のICBDと比べると雲泥の差である。

 しかし、オープニングセレモニーでは、トルコでは精神科医が2000名しかいないのに、双極性障害学会員が96名、と訊いてびっくり。本を3冊も準備中とのこと。日本はフェローを加えてもまだまだ届かない。日本でも、さらに双極性障害に興味を持つ人が増えてほしいものだ。

 副会長の講演では、トルコのカッパドキアのアレタイオスがBC2世紀に躁うつ病を初めて記載したことを強調した。その他、トルコにおける精神医学の歴史を総説した。

 Tohen理事長はISBDの活動について説明。隔年でピッツバーグで行われてきたICBDISBDは合併することになった。来年のICBDはマイアミ、2014ISBDはソウルで行われる。ISBDには6つのTask Forceがあり、前駆症状、ステージング、自殺、抗うつ薬(筆者もメンバーに参加)、小児、そしてクロスカルチュラルな問題。バイオマーカーと混合状態のtask forceは終了してまとめにはいっている。

 

 最初は小児双極性障害に関するディベート。ロンドンのDr.Taylorが反対、ピッツバーグのDr.Birmaherが賛成。小児双極性障害の診断信頼性についてのカッパー値はたった0.08で、わずかにチャンスレベルより良い程度。

 Dr.Taylor:小児BPは結局irritabilityを示す子供たちで、DSMBPIBPIIの基準は満たさない。最近、子どもに対する抗精神病薬の処方が増えており、これに小児BPの診断増加が関係している。小児BPは、”Drug Epidemic”につながっている。

Dr.Birmaher:小児BPは疾患の定義を満たしていると力説。小児躁病の長期観察でも、「bipolar spectrum」が多いと。

DMDDの基準で全てが解決するとは思えないとの認識は両者とも同じ。

結論として、過剰診断はよくないが、治療が必要な人が受けられないのもよくない、と座長が穏健にまとめた。

 

 シンポジウム1Dr.Berkが、健康な食事でうつ病が予防できるとのエビデンスを総説。また、運動する人はうつになりにくいというコホート研究を紹介。また、非喫煙者の方がうつ病になりにくいという疫学研究を紹介。健康な食事(野菜など)、運動(130分)、タバコを吸わない、この3つがメンタルヘルスに重要と強調。運動といっても30分なら、毎日和光市と理研の間を往復するだけでよさそう。

 Dr. Colomは、Vietaが、心理教育の父の一人、と紹介。心理教育が再発を減らし、入院回数を減少させるエビデンスを総説。CBTは有効でない。双極性障害ではcognitiveなアプローチよりもbehavioralな方法の方が良いと。初期徴候の気づきが重要。再発を繰り返してしまうと、心理教育はもう効果がなくなる。初期に行うことが重要。

 シンポジウム2は、治験データの解釈について。Tohen氏が、リリーからテキサス大学サンアントニオに移った理由を説明。リリー社はオランザピンの双極性障害の治験が終わったら双極性障害への関心を失い、がんの薬などに関心が移った。双極性障害にこだわりたいので、大学に移ったと。

 これまでの双極性障害の維持療法の治験の問題点を指摘。カプランマイアーでは、何かのイベントまでの期間しか評価されず。その間の閾値下の症状や機能、副作用などが評価されない。

 これを克服した治験データの解析方法を2つ開発。MOAT-BDSMART。その解析の結果、ラモトリギンは、うつ病エピソードまでの期間を長くするが、閾値下のうつ状態の期間は長くしていることが判明。オランザピンも同様。リチウムは寛解期を増やしているが、副作用を考慮に入れるとリチウムの利点は失われる。

 Dr. Calabreseは、クエチアピンに対してenrichしたサンプルでリチウムが有効であったという最近の治験の結果を重視していると述べた。

 

サテライトシンポ

 Dr. Vietaは、Ciprianiのメタ解析の問題点を指摘。除外基準が不明確、リスぺリドンとパリぺリドンをまとめてよいのか、病気が長期にわたるという点を考慮していない、忍容性について文化、地理的な差を考慮していない、等。

 この解析だと、ベストはハリペリドールになってしまうが、HPD3週間以上使う人はいないだろう。Tarrのメタ解析(JAD2011)では、躁病に対し、抗精神病薬が気分安定薬に勝り、気分安定薬に抗精神病薬を追加すると有効。

抗うつ薬単剤に比べ、気分安定薬を併用した方が、スイッチ、自殺企図が少なくなる。(JAD 2011 129, 321)。双極性うつにはQUE>OLAARIdoseが高すぎたのではないか。ジプラシドンは有効ではなかった。

Dr.McIntyreは、BMIと認知機能が相関すること、BMIと白質のanisotropyが関連することを紹介。また、抗うつ薬については、Amsterdamを引用し、一部に効果がある人がいることは否定しないと説明。しかし、サテライトシンポの場合は、発表の裏も読む必要があるかも知れない。

 

昼のNIMHセッションでは、Dr. Zarateが、精神疾患への創薬の現状について述べ、現状は、製薬会社が新規向精神薬の開発に関心を失っている。新しい分子標的、新しい臨床標的(即効性の抗うつ薬、疾患そのものでなく例えば統合失調症の認知機能障害のように症状を標的とした治療など)、新たな研究アプローチなどが必要と述べた。

 

ミトコンドリアのシンポジウムでは、まず筆者の発表。mtDNADNAメチル化は調べないのか、マウスの行動異常は加齢に伴って悪化するのか、等の質問があった。

Ana Andreazzaは死後脳における酸化ストレスによる蛋白質のカルボニル化などのデータについて述べた。特にプレシナプス蛋白に着目した。

Dr. Berkは、N-acetylcystein(NAC)の効果を軸に、ミトコンドリア、炎症、酸化ストレスと精神疾患の関連の可能性について総説。NACは自閉症の行動障害にも有効とのこと。

Dr. Cohenは、ミトコンドリアの形態異常について報告した人。ドーナツ型の特徴的なミトコンドリアが双極性障害で多いことを述べた。現在、350名の線維芽細胞を集め、ミトコンドリアの形態について、CellProfilerを用いた画像解析により200の特徴を抽出し、マシンラーニングで分類すると、対照群、統合失調症、双極性障害がきれいに分かれ、同じ関数を使うと、独立サンプルもきれいに分かれる、というデータを出した。この特徴がどのようなものかは一口では言えないとのこと。培養線維芽細胞にリチウムを加えても形態変化は起きなかった。

また、現在、双極性障害患者でMagnetization Transfer法により、脳内のクレアチンキナーゼ活性を測定中で、活性が低下している傾向が出ていると話した。pHも患者で低い傾向があるとのこと。この発表はDr. Ongurであったが、筆者が18年前に書いた論文に、「寛解期の代謝は異常で、躁状態の代謝は正常。代謝の異常を補おうとしてモノアミン活性が亢進したのが躁状態ではないのか」という仮説を読んでその通りだと思った、などと話してくれた。

 

 DNAメチル化差異に関する発表では、イルミナのビーズアレイを用いて、一卵性双生児不一致例23組の末梢血由来DNAのメチル化を調べた。4つの領域でメチル化差異が同定された(BDで高メチルが3つ、低メチル化が1つ)。これらのうち、一つの高メチル化が死後脳(BD9, C11名で領域は海馬、視床などが混在)でも確認された。女性の死後脳でも、この遺伝子のメチル化は脳体積と相関が見られた。

 オランダのハイリスク児研究を発表した人は、オランダでは小児双極性障害という診断は使っていない、と述べ、ハイリスク児でADHDは多くなかったと述べた。

ポスターでは、1H-MRSで双極性障害ではクレアチンリン酸が低下していたとの報告。双極性障害患者の子どもで、デフォルトモードネットワーク以外に、背外側前頭前野や腹外側前頭前野の活動が亢進、前部帯状回の活動が有意に増加、など、安静時の活動パターンに差があると。

双極性障害女性では対照群(いずれもN=63)に比べ、予期せぬ妊娠が3.9倍多く、妊娠中絶も21%と対照群(8%)より多い。

夜は、雑誌Bipolar Disordersの編集会議。レフェリーを見つける苦労、インパクトファクター増加の方策等、どの雑誌も事情は同じ。レフェリー2人は好意的なのに1人だけ極端に否定的な場合は、コメントを書いてもらって一緒に載せる方法がある、という案には、なるほどと思った。

 

2日目。

DSM-5のセッション。Dr.Kupfer。まだ何も最終結論はでていない。20125月に最終案がWebwww.dsm.com)に掲示され、6月までパブコメを募集した後、最終版となる。

前回のパブコメには、158カ国から10000以上のコメントがあった。

今回はLiving Documentにするため、今後2年ごと程度に小改定することを考えており、DSM-5の次はDSM-5.1となる。

現状では、

B. Schizophrenia Spectrum and Other Psychotic Disorders

C. Bipolar and Related Disorders

D. Depressive Disorders

という分類になっている。Mood Disorderのワーキンググループ(Dr. Jan Fawsett)ができた時は、まさかこのグループが2つの章を担当することになるとは予想されていなかった。

Bipolarの項目では、Manicの基準に、elevated, expansive or irritable moodのあとに、”and increased activity or energy”がつく。

NOSでなく、NECNot Elsewhere Classified)となる。「他に特定しようがない」、というNOSの意味が、当事者、家族に取って寄る辺のない印象だからのようだ。

次にEllen Frankが、気分障害の項目についてより細かく解説。

Manic Episodeにはwith depressive featuresMajor Depressive episodeにはwith hypomanic featuresという特定用語をつける。Mixedという用語をなくしてよいのか、と質問したところ、Mixed Stateという言葉は、ヨーロッパと米国で全く異なった意味で使われており、誤解を避けるためにあえてMixedという言葉を使わなかった、とのことであった。

また、hypomania4日間という基準については、研究により、4日と7日では大差ないが、2-3日と4日では罹患率に大きな差がでてくることから、4を保つことにしたという。

Bipolar NECは、hypomaniaで日数を満たさない場合など、4つのカテゴリーに分けられる。

DMDDが、小児双極性障害に対する過剰診断、過剰治療への懸念から提案された。この診断名は何度も変更されているが。

DSM-IVの信頼性について批判もあるが、他の病気と比べて欲しい。内科・外科の病気でもカッパー値が0.35位の場合もあり、主要な精神疾患の0.8というのはかなり高い。

Dr. Vietaは、DMDDのように、科学的根拠のない診断を新たに作ることについて反対の意見を述べた。

 

Dr.Akiskalの講演は、知っている人には容易に想像できる内容であるが、Bipolar Spectrumの重要性を述べた。大うつ病の65%は双極スペクトラムだ、と述べた。DSM-5の委員会に呼ばれたが、断ったとのことであった。彼がspectrumという言葉を最初に使ったのは、1977年の論文である(Am J Psychiatry 134: 1227-1233)とのこと。偏頭痛を伴ううつ病は双極スペクトラムだ、という話もあった。新しいデータとしては、temperamentGWASDr. Kelsoeと共に行っているとのこと。1時間の講演だったが、時間を間違えていたらしく、30分で終わった。

患者さんが質問に立ち、自分は双極I 1/2だと思うが、どう思うか、などという質問であった。また、気分循環症は病気ではないのか、なぜ気質として扱うのか、との質問に対し、彼の言うcyclothymic temperamentはより程度が小さく、双極性障害にかかりやすい気質であって、病気ではない、と述べつつ、健康こそ異常だ、と述べた。「Completely normal is boring!(完全な正常なんて退屈だ!)」という彼の言葉に会場は大受けであった。 彼の講演は、双極性障害はpsychosisじゃない、双極スペクトラムはhyper-adaptiveなんだ、respectfulなものだ、などと、当事者の立場を代弁する発言が多く、やはり患者さんに人気があるのも頷ける。

その後のシンポジウムでは、Dr. Belmakerがリチウムの作用機序研究などについて述べた。自分のデータを引用し、平均値でデータを示しているが、実際には個人間のばらつきが大きく、この個体差が重要だ、というようなことを述べた。また、講演内容がcAMP`系とイノシトール系に偏っていたため、GSK-3βは作用機序と関係ないのか、との質問があり、リチウムがGSK-3βを介して効くという説はもう論破されたはずだ、と強い調子で述べ、聴衆はびっくりしたのではないだろうか。その根拠は、作用に2mMという高い濃度が必要だ、ということと、グリコーゲン合成酵素キナーゼを肝臓で阻害したら糖代謝の異常がでるのに、でないじゃないか、それから、GSK-3βのヘテロノックアウトでリチウム様の行動変化がない、ということであった。リチウム服用中の患者血液でGSK-3β活性が低下していたという報告もあるのに、ちょっと違うのではないか、と思い、理事会の時に質問したら、ちょっと極端に強調しすぎたな、などと笑っていた。2mMというのは直接作用のことで、間接的な作用なら治療濃度でも見られるかも知れないが、間接的な作用なら、抗精神病薬にもある、と言っていた。(それなら逆に、抗精神病薬の気分安定作用もGSKで説明するという考えもあり得るような気もするが) 

しかし、リチウムの作用機序については10年位毎に考えが変わっていて、今は神経保護作用と言われているようだが、こんなにしょっちゅう変わっているのでは、また変わるかも知れない、というような話には反論できない気もした。

次のDr. Rietschelは、ドイツのGWASNCANという接着因子がでてきたことを紹介。NCANのノックアウトマウスは、強制水泳で無動時間が短縮し、リチウムで治るなど、躁病のモデルとなり、患者死後脳でもNCANが低下している、などと述べた。エピソードがなくてもモデルと言えるのか、と質問したかったが、この時間に抗うつ薬タスクフォースの会議があったため、やむなく中座。

Dr. Vietaを座長とする抗うつ薬タスクフォースは、抗うつ薬の使用についてコンセンサスがない現状の中で、コンセンサスを作るために始められた。メンバーは、抗うつ薬について論文を出している人を選んだ、とのこと。目標は、文献を系統的にレビューして、推奨を明確にすること。合意のレベルを数値化する予定。論文は、Bipolar Disorders誌に投稿予定。昨日議論した通り、強い反対意見が出たら、一緒にコメントを掲載するというような対応をすることになった。

午後はリチウムのシンポジウム。Dr. Lichtがリチウムの臨床試験の成績をレビュー。やはり、ラモトリギン、クエチアピンにエンリッチされた対象でリチウムの有効性が証明されたこと、特に最近のクエチアピンの治験で、クエチアピンでエンリッチされているにも関わらず、リチウムが躁病相のみならずうつ病相にも予防効果があったという事実は大きい、と述べていた。

 腎障害は、0.5%N=3369)(Bendz Kidney International 2010: 77: 219)で、決して多くはないと。

推奨する維持期の血中濃度測定間隔について質問したところ、3ヶ月に一回、とのこと。日本の添付文書では11回となっているが、これはさすがに多すぎるので改訂して欲しいものだ。

 トルコでのリチウム療法に対する意識調査では、たくさん双極性障害の患者を診ている医師ほど、リチウム処方に抵抗感が少ない等の結果。逆に言えば、慣れていないというだけの理由で処方しない医師が多いということ。

 リチウムと抗精神病薬の併用では、メタボリック症候群、錐体外路症状などの悪化があるが、リチウム+クエチアピンでは甲状腺機能低下症がある。

 

抗うつ薬のセッションは、神庭先生とDr.Fryeが座長で、Dr. Post, Dr. MacQueen, Dr. Fryeの発表。Dr. Schultzeがディスカッサント。広範な文献レビューが行われたが、双極I型に抗うつ薬を使う根拠はない、急速交代型に抗うつ薬はよくない、抗うつ薬の種類によって違う可能性もある、など、穏当な結果に。

Dr. Fryeは、Bipolar Disorder Biobankのグラントが通ったと報告。詳細な臨床情報をDNAと連結。バンクといっているが、本当にバンクといえるようなものなのか、聴きそこねた。

 

  ポスターでは、さまざまなElectric Monitoringによる行動記録法のレビューがあった。PRISM (Depp 2010), (Bopp 2010), LifeChart Online (Liebarmann 2009), (Scharer 2002), ChronoRecord (Whybrow 2003)の他、Jacoby ASらはMONARCAというRCTを行っているとのこと(http://www.monarca-project.eu/)。そのほか、オンライン上にはBipolar Mood Monitor, Optimism iPhone, Mood tracker, Mood Journalなどのツールがあるが、評価はなされていない。最近気になっていたことが早速発表されていて、考えることは皆同じか、と思った。

 ミトコンドリア蛋白の活性を統合失調症(17)と双極性障害(12名)で測定し、健常者(20名)と比較した研究では、統合失調症で複合体Iの活性低下を認めた。双極性障害では差がなかった。これはこれまでの所見と一致している。蛋白カルボニル化は両者とも差がなかった。

 

 夜の理事会で聴いた話では、木曜夜にトルコ語で行われた、トルコの双極性障害啓発団体によるセッションには300人が集まったと。6ヶ月ほど前に、トルコの有名な女優さん(Nurseli Idizさん)が、これまでアルコール症とされていたけれど、本当は双極性障害だ、と自らカミングアウトして、彼女の講演があったので、多くの方が集まったらしい。ISBD学会そのものへの参加は数人だろうとのこと。英語の問題で、本学会への参加は少ないとのこと。

 理事会では、新理事長のDr. William Nolenより挨拶。ICBDISBDは完全に合体することになったようだ。来年のマイアミが10回目のICBDで、今回が5回目のISBDなので、2014年のソウル大会は、第16回を名乗ることになる。ICBDはずっとピッツバーグのKupfer教授が主導してきたが、退官により、潮時ということでくっついたような感じである。なお、もう一つの学会、ISADとも合併の方向で話し合いが進んでいる。ISADは前回のトロント大会がアイスランドの噴火と重なり、参加者が集まらず、経済的に困窮していると。(今年のロンドン大会は成功しているようだが) それに加え、双極性障害の臨床試験が一段落し、製薬会社が双極性障害に関心を失っており、複数の学会の並立は難しくなっているという事情もある。

 この夜は早めに寝て、0:30(日本時間7:30)から、日本での会議にスカイプ参加。4時半0にはホテルを出て、6時半の飛行機で帰国の途についた。

 

感想

 

 双極性障害に関する全体を概観するには良い学会だと思う。しかし、今回、すごい進展があったとは言いがたい。

 臨床試験は一段落し、むしろ臨床試験成績の解釈についての議論が多かった。本学会に出てみると、日本を中心とした、オランザピンの国際共同試験で双極性うつ病に有効との成績が出たことなどは、大きなニュースになりそうなものだが、論文が受理されていないため、まだ取り上げられていなかった。

Biology面では、アメリカの参加者が多くないことから、やや内容面での不足は否めないが、いずれにせよ、ブレイクスルーといえる知見が出ているとは言えないのが現状であろう。

双極性障害研究にブレイクスルーをもたらすには、我々ががんばらないといけない、と決意を新たにした。