頭蓋内原発腫瘍に対するICE化学療法の使い方
北海道大学病院脳神経外科 澤村 豊
医師の方へご注意!
有害事象の強い化学療法ですからこの文章を読んで記載してあるままの処方をすることはしないで下さい。患者さん毎にご自分の責任で補液量や制がん剤の投与量を計算して下さい。以下の私の記述内容に間違いがあるかもしれません。
1。ICE化学療法の概要
この化学療法を併用しなければ予後が悪いと予想される悪性脳腫瘍に対して行うICE化学療法の詳細を紹介します。また,中枢神経系が未成熟な状態にあり放射線障害の危険性が大きい3歳(あるいは2.5歳)未満の幼小児例に対して,化学療法を先行し放射線照射開始時期を遅らせることを目的にも汎用します。北海道大学では,medulloblastoma,
PNET, germ cell tumors (intermediate or poor prognostic group including all malignant types), advanced/disseminated germinoma, pineoblastoma, neuroblastoma, anaplastic
oligodendroglioma, anaplastic ependymomaなど,未分化な神経外胚葉腫瘍群や化学療法感受性があると予想される原発性脳腫瘍に用いています。
ICE化学療法はIfosfamide (IFOS)・Cisplatin(CDDP)・Etoposide(VP-16)の三者併用療法です。通常は合計で6コースを行います。ICE療法単独では上記の腫瘍を治癒させることは難しく,ほとんどの場合,放射線治療(多くは全脳脊髄照射)との併用が必要です。
まず,手術による組織診断を行った後にICE療法を1回行ってその有効性(奏功性)を確認してから,ICE療法を単独で続ける(乳幼児の場合)か放射線治療に移行します。ICE療法終了後には骨髄抑制が生じるため,ICE化学療法後の放射線治療はできうる限り早期に局所照射を開始し,骨髄抑制の回復をまってその後に全脳脊髄照射を加えます。照射後にICE療法を3回追加したところで退院として,以後,維持療法として2〜3ヶ月毎に,2回のICE療法を追加して手術後およそ1年あまりをもって終了を目指すのが通常です。しかし,PNETなどの化学療法抵抗性の腫瘍には6コース連続します。ジャーミノーマに応用する場合には,3コースで止めます。なお,3歳未満の小児には照射を行わず,3歳を越えるまではICE化学療法のみを行うように努めます。第一回目のICE療法が全く無効で,腫瘍が進行してしまう場合には,他の化学療法プロトコールに変更することをお勧めします。
末梢血幹細胞移植を用いる大量化学療法との組み合わせでは,ICE化学療法2コース後に幹細胞採取をすると効率が良いかもしれません。
放射線照射前化学療法は結果として放射線治療開始時期を遅らせます。medulloblastomaやPNETに対して,明らかに有効な治療であることが証明されている放射線療法の開始時期の遅れは,その治療効果を減じるという危惧があるため,年長児においてはICE療法単独で治療を継続することはお勧めできません。しかし,germinomaではICE療法単独で3コース治療を継続した後に低線量放射線治療を加えることが可能です。さらに,全脳脊髄照射による骨髄抑制の影響により,ICE化学療法を7回以上続けることが困難であること,アルキル化剤の蓄積毒性としての原発性性腺機能障害の問題が指摘され始めているため,ICE化学療法のcycle数は原則として最大6コースにしています。しかし,必要であれば8コースまでは十分に可能です。
2。化学療法適応条件
ICE療法を行うにあたり,原則として以下の条件を満たすことを必要とします。ただし,aからdについては条件を満たさない場合には,後述のdose-reduction
criteriaに則って各薬剤を減量することもできます。
a) 評価可能な患者では聴力検査にて,両側性の著明な聴力障害がない
b) クレアチニンクリアランス(CCr):70ml/min以上
c) 白血球数:3,000/mm2以上
d) 血小板数:7,500/mm2以上
e) 他臓器の著しい障害のないこと
3。化学療法前評価と開始時期
ICE化学療法の適応となる脳腫瘍は髄液播種を起こす可能性のあるものです。ですから必ずICE療法直前に,whole
neuraxis MRI(全脳全脊髄T1強調画像ガドリニウム増強)で,腫瘍の摘出程度,伸展度,播種の有無についての確認を行を行って下さい。できれば,髄液細胞診もした方が良いでしょう。
開始前日までには,長期留置型のカテーテル(ブロビアック・カテーテル)を鎖骨下から留置します。ブロビアック・カテーテルは挿入後2週間くらいは抜けやすいので注意して下さい。このカテーテルからは,採血ができますし,患者さんはカテーテルを入れたままお風呂に入ることができますし,取外しができるため外泊や一時退院が可能で,カテーテルが原因となる感染症の確立が非常に低いものです。治療期間が非常に長期間に及びますが数カ月以上にわたって留置できるという利点をもっています。
ICE療法は,化学療法前評価をした後,可能な限り手術(開頭と生検も含めて)2日後くらいから遅くとも1週間後には開始しています。手術によって得られた凍結標本でおよその病理診断が得られて,術前診断と大きく異なることがなければ可能です。確定的な病理組織診断を免疫染色などのために2から3週間待てばその間に進行してしまう症例も多いという経験からこのようにしています。ICE療法開始時期が術後早期であることで特に障害(重篤な有害事象)を来した経験はなく,あえて化学療法の開始を遅延させるという理論的根拠はありません。尿崩症(DI)のある患者さんでは,尿崩症を放置したままにしてこの化学療法をしない方がいいでしょう。尿比重が下がり尿量が多くなり過ぎないように,DDAVPデスモプレッシン(あるいは水溶性ピトレッシン)を使用しつつICE化学療法を行います。
4。ICE化学療法プロトコール
ICE療法における各種薬剤量は以下のとおりです。
|
Ifosfamide (IFOS) |
900mg/m2 |
days 1-5 |
|
Cisplatin (CDDP) |
20mg/m2 |
days 1-5 |
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Etoposide (VP-16) |
60mg/m2 |
days 1-5 |
投与方法は各薬剤とも生理食塩水に溶解し,2時間かけて点滴静注します。各薬剤とも5日間投与で,これを1 cycle(コース)としています。間隔はおよそ4週間に1コースで行うことが可能です。有害事象が生じたときには薬剤量を減量することで対応して投与時期を遅らせないようにします。
ただし,1歳未満(0歳)の症例では,投与量の決定に際して通常の体表面積の計算式の値を用いず,体重30kgあたり体表面積を1m2として計算してください。また,2歳未満(0歳と1歳児)の例では腎機能への負担軽減を目的に,CDDPを24時間持続点滴投与とします。
0歳児CDDP投与量 = 20mg/30kgx体重(kg)
ICE化学療法ではCDDPやIFOSを用いるため,通常の輸液量に比べ大量の輸液を必要とします。得に,CDDPの腎臓からの排出を促すためです。同効の薬剤でも,製薬会社によって名称が変わりますので注意して下さい。用量は,使用される薬剤の用法に従って下さい。前投与としての補液にはヴィーンDなどのCl(クロール)濃度の高い細胞外液に近いものを用いてますし,化学療法中に食事摂取が不良となることが多いのでできれば糖質(カロリー)の補充できるものを選択します。
CDDP商品名:ランダ(日本化薬),ブリプラチン(ブリストル)
IFOS(IFM)商品名:イホマイド(塩野義)
VP-16商品名:ラステット(日本化薬),ベプシド(ブリストル)
5-HT3受容体拮抗制吐剤商品名:ondansetron(ゾフラン:グラクソ),granisetoron(カイトリル:ロッシュ),ramosetron(ナゼア:山之内)
MESNA商品名:ウロミテキサン(塩野義)
補液内容を含めた1歳児例に対するICE化学療法の1例を例示します。
CDDPは2歳以上と異なり5日間持続投与ですので注意して下さい。ソルメドロールは保険診療で認められていません。嘔吐の強い可能性のある患者さんに使って下さい。リンデロンなどのステロイドで代用することも良いでしょう。この例での補液総量は1,150ml/dayになりますが体重に応じて適宜変更して下さい。食事摂取が悪いときには補液を増量してもよいです。投与量の計算は,1歳未満(0歳児)は30kg/m2と仮定して体重あたりにて投与量決定します。
例;CDDP 20 mg / 30 kg x body weight (kg)
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09:00-10:00 |
ソリタT1 100 ml + 5-HT3受容体拮抗剤
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10:00-翌朝10:00 (24時間持続投与) |
シスプラチン(CDDP)20mg/m2 +生食
250ml |
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11:30-12:00 |
5-HT3受容体拮抗剤 + ソルメドロール50mg/m2
+ 生食 50 ml
|
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12:00-14:00 |
エトポシド(VP-16) 60mg/m2 +生食50ml
|
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14:00-14:30 |
ウロミテキサン(MESNA)
270mg/m2 +生食50ml |
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14:30-16:30 |
イホマイド(IFOS) 900mg/m2 +生食50ml |
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16:30-17:00 |
ウロミテキサン(MESNA)
270mg/m2 +生食50ml |
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17:00-翌朝 9:00 |
ソリタT3G 500ml |
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19:00-19:30 |
ウロミテキサン(MESNA)
270mg/m2 +生食50ml |
補液内容を含めた15才以上に対するICE化学療法の1例を例示します。
嘔吐の強い可能性のある患者さんには,デカドロンやリンデロンなどのステロイドを使用することも良いでしょうが必ずしも必要という訳ではありません。補液総量は,3,800ml/dayになります。
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06:00-09:30 |
ヴィーンD 500 ml |
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09:30-10:00 |
5-HT3受容体拮抗剤 +デカドロン 4mg + 生食100ml |
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10:00-12:00 |
エトポシド(VP-16) 60mg/m2 +
生食500ml
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12:00-12:30 |
ウロミテキサン(MESNA)
270mg/m2 + 生食100ml |
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12:00-14:00 |
イホマイド(IFOS) 900mg/m2 +
生食500ml |
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14:00-14:30 |
5-HT3受容体拮抗剤 +デカドロン 4mg + 生食100ml |
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14:30-16:30 |
シスプラチン(CDDP) 20mg/m2 +生食500ml |
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16:30-17:00 |
ウロミテキサン(MESNA)
270mg/m2 +生食100ml |
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17:00-18:30 |
マニトール300ml |
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18:30-19:00 |
ウロミテキサン(MESNA)
270mg/m2 + 生食100ml |
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19:00-06:00 |
ソリタT3G 500ml + ヴィーンD 500
ml |
5.ICE regimenの治療毒性の判定と対策
過去の経験からICE療法では,骨髄抑制を主とした副作用によりfull dose(規定量)を4週間毎に投与することは困難なことが多いです。従って,治療期間を延長せずに継続するために,各種薬剤による治療毒性(有害事象評価)の判定に基づいた,投与量の変更が重要な因子となります。
a。腎機能
検査; 各コース治療直前と治療後1週間以内でCCrを測定する。
対策; hydrationやmannitolを使用して尿量を確保する。通常2歳以上では1,500ml以上,6歳以上で2,000ml以上,成人では3,000ml以上の輸液を行う。2歳未満の症例では,CDDPは24時間持続投与としてマンニトールを使用しない。治療前のCCr値により下記の如くCDDP投与量を変更する。
CCr≥70ml/minの場合,CDDP100%量投与。
CCr<70ml/minの場合,CDDPのみ投与中止。
特に注意してほしいのは,尿崩症(DI)のある患者さんでは,尿比重が低下して尿量が多くなり過ぎないように,DDAVPデスモプレッシン(あるいは水溶性ピトレッシン)を使用しつつICE化学療法を行うことです。DIを放置したままICE化学療法を行えば,低ナトリウム血症などを招き,コントロールが困難となります。過度の低比重尿が多量にならないようにして下さい。
b。聴力
検査;CDDPは強い聴毒性をもっているので,pure-tone audiometry(PTA)による聴力評価を行います。ただし,通常4歳以下では,audiometryによる評価は困難ですので,耳音響反射検査 distortion
product otoacoustic emission (DPOAE)で評価します。各コースの投与終了10〜14日の間に評価するのが良いでしょう。ちなみに,CBDCA(カルボプラチン)も聴毒性はあるのでお忘れなく。
対策;4,000-8,000Hzで40dB未満の軽度聴力低下時には,ステロイド剤やATP製剤を投与してCDDPの減量をしません。4,000-8,000Hzで40dB以上の低下をみても会話域50-2,000Hzで異常を認めない場合は,CDDPの次回投与量を15mg/m2に25%減量します。会話域で20dB未満の低下がみられた場合,CDDPの投与量を10mg/m2へと50%減量します。会話域で化学療法前より更に20dB以上の低下がみられた場合は,CDDP投与を中止します。
c。骨髄機能の抑制
検査;Hb値・白血球数(total WBC)・好中球数 (ANC, absolute
neutrophil count)・血小板数を測定します。これがICE化学療法で最も重要なモニターです。治療前ならびに治療後は3〜7日に一度の割合で採血を行いますが,小児では採血量が少なくなるように工夫して下さい。ただし,白血球数が2,000/μL未満もしくは好中球数1,000/μL未満になった場合は隔日で採血を行います。高度なnadir(骨髄抑制が最も強い時期)の時は連日の採決をすることもありますし,回復後は5〜7日に一度の割合とします。ただし,G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)投与中止後は再び急速に再低下をすることもあるので注意します。
対策;薬剤の投与量を適切に減量することで,治療間隔を遵守することが可能ですから,次回治療の延期は可能な限り避けるべきです。
1)白血球・顆粒球系
白血球数が1,000/μL未満(grade 4)もしくは好中球数500/μL未満(grade
4)でG-CSFの投与を開始します。エンビラケアなどの空気清浄器をベッドサイドにおいて,できれば個室管理として,患者さんの行動制限もします。無菌室に入室させる必要はありません。面会のある程度の制限もした方が良いでしょう。
2)血小板系
血小板数が25,000/μL未満(grade 4)もしくは30,000/μL未満で鼻出血等の出血症状が出現した場合に血小板輸血を行います。
3)赤血球系
次の化学療法前にHb値が8g/dl(grade 3-4)未満であれば,照射した赤血球液輸血を行います。
骨髄抑制に対するIFOS/VP-16 dose reduction
criteria
骨髄抑制出現時は以下に記載する各条件設定に基づき,VP-16とIFOSの次回投与量を決定します。下記1)〜4)の減点条件を満たした場合,各々につき1ポイント減点とし,その合計点を前回までの減点分に累積して投与量を決定します。2コース続けて減点の無い場合は,逆に1点を加点し増量します。ただし,次回治療直前値(G-CSF使用時には投与終了3日後の値)にて白血球数,顆粒球数もしくは血小板数が,CTC
grade 3もしくはgrade 4に止まる時には,化学療法の時期を一週間遅延します。ポイント毎の投与量を下表に示しますので参考にして下さい。それぞれの薬剤の初回投与設定量に対する%で表示してあります。
減点条件
1) 白血球数もしくは好中球数のnadirがCTC grade 4の場合マイナス1ポイントとする。
2) 血小板数のnadirがCTC grade 4の場合マイナス1ポイントとする。
3) 38.0℃以上の発熱を示すgranulocytopenic feverや,ヘルペス感染症や他の感染症,鼻出血等の出血症状が生じた場合マイナス1ポイントとする。
4) 次回治療直前値(G-CSF使用時には投与終了3日後の値)にて白血球数,好中球数もしくは血小板数が,CTC
grade 1の場合マイナス1ポイントとする。CTC grade 2の場合マイナス2ポイントとする。
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Points |
VP-16投与量 |
IFOS 投与量 |
|
0 |
100 % |
100% |
|
-1 |
100 % |
75% |
|
-2 |
75% |
75% |
|
-3 |
75% |
60% |
|
-4 |
60% |
60% |
|
-5 |
100 % |
0% |
|
-6 |
75% |
0% |
|
-7 |
60% |
0% |
例;前回治療により減点2となり,今回の投与量がVP-16,IFOSともに初回量の75%量とされた場合,今回の治療でさらに3ポイントが減点されると,計5ポイントの減点となり,次回の投与量は初回量のVP-16が100%で,IFOSは0%で投与中止となる。
CTC (common terminology criteria for
adverse events, 2004)
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Grade |
|
1 |
2 |
3 |
4 |
|
Hb (g/dl) |
|
<LLN-10.0 |
<10.0-8.0 |
<8.0-6.5 |
<6.5 |
|
total WBC /mm2 |
|
<LLN-3000 |
<3000-2000 |
<2000-1000 |
<1000 |
|
neutrophils /mm2 |
|
<LLN-1500 |
<1500-1000 |
<1000-500 |
<500 |
|
platelets /mm2 |
|
<LLN-75000 |
<75000-50000 |
<50000-25000 |
<25000 |
d。出血性膀胱炎
検査;IFOSの副作用として出血性膀胱炎があります,それを特異的に予防するのがMESNAです。投与期間中は尿潜血を毎日観察するか,定期的に検査します。
対策;MESNAとIFOSの併用投与を必ず行います。顕微鏡的血尿が出現した場合,肉眼的血尿の出現の有無について十分注意します。肉眼的血尿出現の際にはIFOS投与を中断してアルブミンやステロイド剤の投与を行い,これは顕微鏡的にも血尿が消えるまで継続します。さらに次の治療時にはIFOSを減量して,初回投与量の75%量の投与とします。血尿が改善すれば元に戻してよいが,逆に肉眼的血尿が再発した場合はIFOSの投与を中止します。
6。放射線照射との組み合わせ
原則として,3歳未満の乳幼児では照射をしません。3歳以上の例では,まず化学療法を1コース行い,その翌週には放射線照射の準備を開始することもあります。病状によっては3歳になるまで化学療法単独で治療することも多くなっています。放射線治療はこの年齢群ではできる限り遅い方が良いでしょう。逆に,予後が非常に厳しいと予想される例では,年齢にこだわっていられないことがあり,放射線治療を同時併用します。年齢に応じて照射線量と照射時期を決定しますが,これは放射線治療医と御相談下さい。
7.文献
1) Aoyama H, Sawamura Y et al。: Induction
chemotherapy followed by low-dose involved-field radiotherapy for intracranial germ
cell tumors。 J Clin Oncol 20: 857-865 2002
2) Roberts RO, et al。:
Medulloblastoma: a population-based study of 532 cases。 J Neuropathol Exp
Neurol 50: 134-144, 1991
3) Evans AE, et al。: The
treatment of medulloblastoma。 Results of a prospective randomized trial of
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Neurosurg 72: 572-582, 1990
4) Johnson DL, et al。: Quality
of long-term survival in young children with medulloblastoma。 J Neurosurg 80:
1004-1010, 1994
5) Sawamura Y, et
al。: Induction Chemotherapy followed by reduced-volume radiation therapy for
newly diagnosed central nervous system germinoma。 J Neurosurg 88: 66-72, 1998
6) Sawamura Y, et al。: Combined
irradiation and chemotherapy using ifosfamide, cisplatin, and etoposide for
children with medulloblastoma/posterior fossa primitive neuroectodermal tumor。
Neurol Med Chirur (Tokyo) 36: 632-638, 1996