EB NURSING 1(3) 2001 Summer
特集
褥瘡ケアとエビデンス
 /中山書店
編集:真田弘美

CONTENTS

  • Editorial(真田弘美)
  • 体圧分散(阿曽洋子)
      2時間ごとの体位変換,エアマットレス・予防の補助具は褥瘡ケアに有効か
  • 摩擦・ずれ防止(小長谷百絵)
      ベッド挙上時の摩擦・ずれについて
  • 失禁対策(田中マキ子)
      尿失禁の有効なケアのエビデンスと今後の課題
  • エビデンスに基づいた栄養ケアとマネジメント(遠藤伸子・杉山みち子)
  • クレンジング・消毒(中村義徳,千原和美 ほか)
      褥瘡へのクレンジング・消毒の必要性と効果的な実践のエビデンス
  • 創部湿潤環境(塚田邦夫)
      閉鎖性ドレッシング材の有効性について
  • ポケットを有する褥瘡の治療とケア(石川治)

【エビデンスに基づく褥瘡ケアの実際】

  • 褥瘡部に疼痛がある患者の除圧ケア(大桑麻由美・真田弘美)
  • ポケットのある難治性褥瘡をもつ患者の局所の摩擦・ずれ防止ケア(北山幸枝・真田弘美)
  • 両踵部にW度の褥瘡を有する患者の血行促進ケア(須釜淳子・真田弘美)
  • 処置時に苦痛を訴える患者へのドレッシング材の選択(藤本由美子・真田弘美)
  • 下痢便により褥瘡の再発を繰り返す患者への湿潤対策(紺家千津子・真田弘美)
  • 再発を繰り返す褥瘡患者の経口摂取の整え(北川敦子・真田弘美)

    EBNレクチャー

  • 文献の批判的吟味(クリティーク) 患者への適用(阿部俊子・片山正夫)

    連載

  • EBN 実践のための文献検索ガイドB めざす文献情報の成り立ちを知る(松本直子・河合富士美)
  • エビデンスをつくる看護研究B 看護実践上のエビデンス探索について(川島みどり・黒田裕子)
  • EBNのための統計の読み方B EBNのための研究計画:観察的研究 コホート研究(2)(林邦彦・高木廣文)
  • 実例から学ぶクリニカルパスB 根拠パスと在院日数決定ロジックス(武藤正樹・坂本すが・具瀬友子)
  • くすりとエビデンスB エビデンスの落とし穴(別府宏圀)

    Editorial
    ○本特集のねらいは?
    本特集では、先に述べた早期介入のための看護ケアと早期治癒を目指した創部ケアの現時点での褥瘡ケアのエビデンスといえるのは何かを整理した上で、実際のケアでのエビデンスの患者への適用の試みを紹介した。
    エビデンスの整理では、褥瘡予防ケアと創部ケアについて、褥瘡ケアの研究と実践双方に精通している屈指の研究者と実地医療者に、ケアの有効性の根拠を理論的に述べ、そして臨床的根拠(エビデンス)についてまとめていただいた。予防ケアでは看護者の専門性が問われる体圧分散、摩擦・ずれ、失禁対策、栄養状態を、創部ケアでは特に専門家の意見が分かれるクレンジングや消毒、創部湿潤環境、ポケットのケアを取り上げた。
    褥瘡ケアの実際は、編者の教室での取り組みを、事例を通してまとめさせていただいた。臨床の現場で多くの看護者が悩むである状況を取り上げ、問題を定式化し、その情報収集、批判的吟味、患者への適用と評価の手順を踏んだ。
    さらに、今回は論文をどう読み、どう臨床に使うのか、その方法について具体的に編者らの論文を取り上げ解説していただいた。
    IT時代の到来といわれながらも、臨床では文献での情報収集や批判的吟味は未だ難しい。今回の特集の著者たちが吟味をした内容と使い方をぜひ臨床実践に活用し、褥瘡で苦しむ患者や家族に貢献していただくことを願って止まない。
    ○今後に向けて
    2010年には65歳以上の人口が、日本の総人口の4分の1を占めるといわれる高齢社会を鑑みるに、今後さらに褥瘡を有する高齢者が増加することが予測される。この変革期において、最も注目されているのは医療費削減の施策であろう。今後の褥瘡ケアの有効性を示すアウトカムリサーチは、褥瘡発生率や治癒率ばかりでなくコスト抜きにして語れない時代となるだろう。


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