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【エビデンスに基づく褥瘡ケアの実際】
EBNレクチャー
連載
Editorial ○本特集のねらいは? 本特集では、先に述べた早期介入のための看護ケアと早期治癒を目指した創部ケアの現時点での褥瘡ケアのエビデンスといえるのは何かを整理した上で、実際のケアでのエビデンスの患者への適用の試みを紹介した。 エビデンスの整理では、褥瘡予防ケアと創部ケアについて、褥瘡ケアの研究と実践双方に精通している屈指の研究者と実地医療者に、ケアの有効性の根拠を理論的に述べ、そして臨床的根拠(エビデンス)についてまとめていただいた。予防ケアでは看護者の専門性が問われる体圧分散、摩擦・ずれ、失禁対策、栄養状態を、創部ケアでは特に専門家の意見が分かれるクレンジングや消毒、創部湿潤環境、ポケットのケアを取り上げた。 褥瘡ケアの実際は、編者の教室での取り組みを、事例を通してまとめさせていただいた。臨床の現場で多くの看護者が悩むである状況を取り上げ、問題を定式化し、その情報収集、批判的吟味、患者への適用と評価の手順を踏んだ。 さらに、今回は論文をどう読み、どう臨床に使うのか、その方法について具体的に編者らの論文を取り上げ解説していただいた。 IT時代の到来といわれながらも、臨床では文献での情報収集や批判的吟味は未だ難しい。今回の特集の著者たちが吟味をした内容と使い方をぜひ臨床実践に活用し、褥瘡で苦しむ患者や家族に貢献していただくことを願って止まない。 ○今後に向けて 2010年には65歳以上の人口が、日本の総人口の4分の1を占めるといわれる高齢社会を鑑みるに、今後さらに褥瘡を有する高齢者が増加することが予測される。この変革期において、最も注目されているのは医療費削減の施策であろう。今後の褥瘡ケアの有効性を示すアウトカムリサーチは、褥瘡発生率や治癒率ばかりでなくコスト抜きにして語れない時代となるだろう。