第44回日本呼吸器学会九州地方会一般演題抄録

演題番号: D02

睡眠呼吸センターでのポリソムノグラフ116症例の臨床的検討

福岡大学呼吸器科
○荒牧竜太郎、豊島秀夫、松永理香、西田富昭
 石橋正義、渡辺憲太朗、吉田 稔
福岡浦添クリニック 山口祐司


[目的] 睡眠時無呼吸症候群は成人男性の約 3%に認められるとされているが、疾患の存在に気付かれずに放置されていることが多い。そこでポリソムノグラフを施行された症例の臨床像を検討した。
[対象] 福岡浦添クリニックにおいてポリソムノグラフを施行された116症例(男性95例、女性21例、年令 51.1±14.1才)である。
[結果] 安静時の動脈血ガスでは PaO2は 83.8±13.4mmHg、PaCO2は 44.6±4.6mmHgで apnea hypopnea indexは 33.0±32.6(/時間)であった。診断では閉塞性睡眠時無呼吸症候群が83例と最も多く、重症49例、中等症23例、軽症11例であった。その内、nasal CPAPは重症27例、中等症5例に適応され、歯科装具の適応は重症1例、中等症8例、軽症中6例であった。中枢性と混合性無呼吸症候群は各一例で、睡眠時無呼吸症候群以外では単純性いびきが11例で最も多かった。
[結論] 全症例中、約70%が閉塞性無呼吸症候群と診断され、その半数以上で nasal CPAPまたは歯科装具の適応があり、ポリソムノグラフによる精査が必要であることが示唆された。

受付番号:P075


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