第44回日本呼吸器学会九州地方会一般演題抄録

演題番号: C25

BOOP様の画像所見で急性呼吸不全を呈した慢性関節リウマチ症例

浦添総合病院呼吸器センター
○兼島 洋、金城俊一、平良雅裕、
 澤岻安教、福本泰三、名嘉村博
琉球大学第一内科 宮里明子、斉藤 厚


 BOOPはステロイド治療に反応し比較的予後良好な疾患であるが急速に進行して呼吸不全を呈した報告もみられる。今回画像所見よりBOOP様の浸潤陰影を呈し、呼吸不全が進行して人工呼吸管理が必要となった症例を経験したので報告する。
 症例は69歳の男性。20年前に慢性関節リウマチの診断。平成11年9月20日頃に発熱が出現その後も持続し、乾性咳嗽が出現したため10月当院外来受診。炎症反応が高値であり胸部X線で両側下肺野に浸潤性陰影が認められたため肺炎の診断で入院となる。抗菌剤で治療開始なるも発熱持続し陰影が増加してきたため気管支鏡検査実施しBAL,TBLBで確定診断がなされずI型の呼吸不全となり入院10日目に人工呼吸管理となった。臨床所見よりBOOPと判断してステロイド療法で陰影が軽減し一度は人工呼吸器より離脱できたがプレドニン30mg/日まで減量中に気胸の併発で呼吸不全が悪化し再度人工呼吸管理となった。肺嚢胞の縫縮手術と肺生検を実施し現在ステロイドの内服を持続し人工呼吸管理となっている。

受付番号:P062


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