第44回日本呼吸器学会九州地方会一般演題抄録
演題番号: B26
慢性肺気腫に対する肺VRSの経験国立療養所南福岡病院
○上田 仁、隠土 薫、岡林 寛、本廣 昭
西間三馨
肺VRSは、慢性肺気腫に対して、そのQOLを改善する手術としておこなわれている。われわれの施設でも慢性肺気腫に対して7例肺VRS手術を行った。7例中4例、肺癌を合併していた。手術死亡はなかった。この中で肺機能などの変化が検討できる4例について報告する。年齢は65歳が3例、71歳が1例。男性3例女性1例で、1例を除き、片側のみで、ステイプルを主体とする手術を行なった。肺機能は、術前FVC 1.78±0.54L FEV1.0 0.58±0.32Lであったが術後6ヶ月でFEV1.0の改善度が95,80,75,69%と良好であった。また、3年経過した1症例は80%の改善度から45%へ低下した。酸素要求度においては、4例中2例安静時での酸素は必要なくなったが、労作時の改善は、安静時に比べ著明でなかった。 [結論] 症例を選択すれば、肺VRSは、慢性肺気腫患者の肺機能を改善する。 |
受付番号:P014