TITLE

目 的

早産児における動脈管開存症の臨床所見・検査所見(心臓超音波検査・X線検査・血液検査)とそれらの出生後時間経過と、その後の動脈管に対する内科的・外科的治療の必要性や、児の予後との相関を調べ、適切な動脈管開存症の管理法を明らかにする。

研究デザイン

多施設共同前方視的観察型研究(コホート研究)

対 象

研究期間中(2015年6月1日から2016年5月31日の1年間、ただし中間解析の結果により2年間までの延長を考慮する)に在胎30週未満(在胎23週0日 - 29週6日)で出生した早産児のうち研究参加施設に出生後24時間以内に入院し、出生24時間以降も生存した児のうち、染色体異常、多発奇形、先天性心疾患、その他の重篤な先天性疾患、重篤な遺伝性疾患の家族歴を有する症例などの除外基準を満たさない症例を対象とする。

患者情報収集

・患者基本情報

性別、出生体重、在胎週数などの出生時の患者基本情報、NICU入院中の治療や合併症発症の有無などの臨床情報を収集します。

・超音波検査情報

出生後1、3、7、14日に行った超音波検査の検査所見とその時の臨床症状(血圧、心雑音など)を収集します。動脈管に対する治療(薬物治療や手術)を行った場合は、その治療前(と治療後)の超音波検査所見と臨床症状も収集します。

・個人情報保護

患者情報保護のために、本研究においては、名前や生年月日などの患者を特定できる情報は記録せず、使用しません。また、本研究で得られたデータは本研究以外の目的には使用しません。

データ解析方法

対象患者(在胎23週0日〜在胎29週6日で出生した早産児)を動脈管手術群、非手術群に分け、前者では、手術直前の動脈管の臨床・検査所見(左房容積、左房大動脈径比、左肺動脈拡張期血流、動脈管径、左室拡張末期径)を、後者では、経過中の臨床・検査所見の最大値(最悪値)を使用する。記述統計を用いて、手術群、非手術群の患者の基礎特性を記述し、連続変数は独立2変数のt検定、2変数はカイ二乗検定を用いて比較する。
次に、動脈管開存症の各臨床・検査所見と手術必要性の有無の関連性を調べるために、単変量ロジスティック回帰分析を行う。さらに、各臨床・検査所見の手術必要性予測の感度、特異度に関してROC曲線を描く。各臨床・検査所見毎のROC曲線のArea under the curve(AUC)を計算し、有用な臨床・検査所見(高いAUC値)を調べる。最も有用な4つの臨床・検査所見のAUC値を、DeLongらによるノンパラメトリックな方法を用いて、統計学的に比較する。
次に、患者の基礎特性に基づく結果のバイアス(偏り)の可能性を考え、交絡因子である可能性が有る変数(出生時在胎週数、出生体重、性別など)を調節因子として含めて、上記の各臨床・検査所見のそれぞれに対する、手術必要性を予測する多重ロジスティック回帰分析を行う。各臨床・検査所見に対するロジスティック回帰モデルのROC曲線を描き、それぞれのモデルに対するAUC値を計算し、有用な臨床・検査所見(高いAUC値)を調べ、最も有用な4つの臨床・検査所見のAUC値を、DeLongらによるノンパラメトリックな方法を用いて、統計学的に比較する。

登録数と研究期間の予定

・予定登録数:500例
・登録期間1(〜2)年間

研究組織

早産児における左房容積および動脈管開存症評価(PLASE study)研究グループ
(Patent ductus arteriosus and Left Atrial Size Evaluation study in preterm infants(PLASE)Study Group)

・主任研究者

 豊島 勝昭[神奈川県立こども医療センター 新生児科科長]

・研究事務局長(研究運営)

 増谷 聡[埼玉医科大学総合医療センター 小児循環器科]

・研究事務局員(情報システム)

 横山 岳彦[名古屋第二赤十字病院 小児科]

・データセンター

 小林 徹[国立成育医療研究センター 臨床研究企画室]

・統計解析部門

 諫山 哲哉[McMaster University 臨床疫学統計学部門]

・研究員

 川崎 秀徳[埼玉医科大学総合医療センター 新生児科]
 長澤 宏幸[岐阜県総合医療センター 新生児内科]
 岩見 裕子[The Hospital for Sick Children]
・連絡先:連絡はできる限りE-Mailでお願いします。

•外部評価委員

 東京女子医科大学母子総合医療センター 楠田 聡
 長野県立こども病院 瀧聞 浄宏
 国立成育医療研究センター研究所 森 臨太郎


PLASE Study組織図

ページトップへ