小児科のご紹介

診療グループ 研究内容

循環器 / Pediatric Cardiology(研究内容)

研究内容

(1) 小児マルファン症候群における診断基準の妥当性、大動脈弁輪拡大症に対するアンギオテンシン受容体拮抗薬の効果の検討
東大病院にはマルファン外来という専門外来が設置されており、現在、約60名の小児マルファン症候群の患者さん達をフォローしています。
マルファン症候群の診断基準は成人用としての基準はありまますが、小児には適当な基準がありません。遺伝子解析を積極的に行い、その結果を参照することで、年齢などを加味した基準を作成したいと思っています。
また、大動脈弁輪拡大症に対して用いられるアンギオテンシン受容体拮抗薬の本邦小児における効果を検証しています。

(2) 小児心疾患におけるVector flow mappingの有用性の検討
Vector Flow Mappingは血流の速度ベクトルを可視化する、新しい心エコー技術です。
先天性心疾患では、その形態から複雑な血流が生じることが多く、Vector Flow Mappingを臨床に応用することで血行動態をさらに深く理解することができると考えています。
ファロー四徴症や左心低形成症候群、心筋症などを対象に、心内および血管内の血流を解析し、Vector Flow Mappingの有用性を検討しています。
この研究は、北里大学医学部血流解析学講座と共同で行っています。

小児心疾患

(3) 先天性心疾患における網羅的遺伝子解析
従来、先天性心疾患は遺伝的因子と環境的因子の相互作用により生じると漠然と理解されてきましたが、分子遺伝学および疫学の発達により、遺伝的因子についての詳細なメカニズムが明らかになりつつあります。
当科では、高密度SNPアレイと次世代シークエンサーを用いた網羅的遺伝子解析を行い、先天性心疾患の易罹患性や重症度に関連する新規遺伝子を同定することを目指しています。

(4) 先天性心疾患の血行動態のコンピューターシミュレーション
メ当施設では、先天性心疾患を有する患者に対して、心臓エコー、心臓カテーテル検査、心臓CT/ MRIなど多面的な血行動態の評価を行っていますが、これらを補う目的でコンピューターによる血行動態シミュレーションシステムを開発しました。
これを用い、複雑な血行動態を有する先天性心疾患の患者において、血管の特性や心機能が全身の循環に与える影響などを検討しています。

(5) 川崎病の疫学研究
川崎病に対するヒト免疫グロブリン大量療法が標準治療として確立してから後遺障害(冠動脈瘤)の発生率は著しく減少しました。
しかし、一部の患者は、同療法に対して抵抗性を示します。
私たちは、関連病院と協力しながら独自の川崎病患者データベースを構築し、治療不応の危険因子を解析しています。
個々の川崎病患者を丁寧に診察、治療しながら感じる臨床的な疑問に対してデータベースから再考することも重要だと考えています。

(6) モデルマウスを用いた川崎病の治療法開発のための研究
川崎病血管合併症に対するよりよい治療法の開発を目指して、モデルマウスを用いた基礎研究を行っています。
臨床研究だけではなく小児循環器領域における基礎的研究に興味のある方、大学院での研究生活を考えている方は、ぜひ声をおかけください。

(7) 川崎病における自己抗原/抗体のプロテオミクス解析
川崎病での自己抗体などの研究は、一次おこなわれていましたが、最近は行われていません。
他方、免疫の関与については新しい報告がされています。
最近開発されたプロテオミクス解析方法を応用して、川崎病のおける自己抗原/抗体の検索を開始しました。少しずつデータが蓄積しています。
尚、この研究は、医科研細胞ゲノム動態研究室の服部教授のグループと共同で行っています。

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