The prospect for the SELENE and beyond.

SELENEのシンポジウムで月惑星探査のロードマップを発表していた。これではM-Vの出る幕は無い。かなり重量級のプロジェクトが中心で、M-V引退もむべなるかな。LUNA-Aもペネトレーターの月震計が売りであったが、開発に手間どっているうちに、「軟着陸」「ローバー」のミッションの見通しが立つにつれて、五千から一万Gに耐えるペネトレーターの必然性が薄くなっており、中止の理由が見えかくれした。
政策的に2015年頃を目安にNASAの有人ミッションに相乗りなど、「本格的な月利用への展開の是非に関して国の判断を仰ぎ」、文部科学行政の方向性を探り、政府決定が得られれば2020年頃を目安に月面有人活動を!という。ISS以上に予算の硬直性も招く可能性も心配される。
今後、十年は月無人探査をすすめ、科学的探査を進めるとともに、資源利用性を含めて月面環境を把握し、有人活動の政策決定資料を集めるそうである。平行して、枯渇彗星ないし彗星という、より始原的天体(primitive bodies)への「はやぶさ」姉妹機や後継機の計画を進めるそうだが、ライバルの居ないこちらの方向を主に考えるべきではないかともおもった。

インドのロケットPSLVをつかったChandorayaan-1や中国の嫦娥などの計画も示されていた。いずれも、2007年〜08年に月を目指す。インドは様々な機器を相乗りさせており、国際協調を全面にだし透明性をみせていた。嫦娥Chang'Eは2015年迄に4回に分けて、着陸、サンプルリターンを着実に進める意気込みを示していた。

[記載 H18.7/31] 写真は父島の小笠原追跡所と国立天文台VERA小笠原局 [PB165時評]
小笠原追跡所国立天文台VERA小笠原局