大きな懸念、HGHの成人適応とanti aging

脳をだますというガッテン

2008-11-10

10/29の放送で、有酸素運動では筋肉を増やせないというミスリードがある。ゆっくりと等尺性運動をすれば成長ホルモンが出やすくなるというのに間違いは無いし成長ホルモンがあれば内蔵脂肪も少なくなるというのも方向性はあっているが、有酸素運動との組み合わせが重要でどちらに偏ってもいけない。

成人ホルモンの分泌はブドウ糖で抑制される。食後はヘリ、睡眠で増える。空腹時はゆっくりした等尺性運動、食後大体2時間前後は有酸素運動の組み合わせが良いのかもしれない。
空腹でしっかりと四股とすり足・股割りをして、食べた後寝る。これは相撲のトレーニングである。ゆっくり行う四股やその他の相撲の所作は成長ホルモンを増やし昼寝も増やす。結果の体型と親方衆の健康状態を鑑みれば、それほど褒められた話ではなかろう。
有酸素運動と食事制限は、成長ホルモン分泌ダケに依存した運動療法のみの健康法?に勝る。


アンチエージングと成長ホルモン

2006-04-22

このたび成長ホルモン分泌不全症の成人への適応承認が通過したらしい[Eli Lilly社]。何事にも過不足は問題で、多すぎればジャイアント馬場さんのような末端肥大症や巨人病になり、少ないと筋肉量・骨量が減少する。少ないとメタボリック症候群に似た状態になり動脈硬化が進むが、多すぎても糖尿病や高血圧になるのが末端肥大症の患者で認められる。また、大腸ポリープや大腸癌が末端肥大症で多く見られる。金沢大学の報告では大腸癌が9.8倍に上る。女子医大の報告でも65例の末端肥大症患者のうち26名に下部消化管検査を施行し10例の大腸ポリープと4例の大腸癌を認めている。過ぎたるは及ばざるがごとしである。

 米国のアンチエージングメディシン(抗老化医療)の市場では広く成長ホルモンの投与が行われている。2004年、40~59歳に44%用いられたというデーターもある。しかも、インターネットの「サプリメント」サイトの売り上げは把握されておらず、さらに成人に用いられた割合は高い物と思われる。Eli Lillyの米国での売り上げは1997年の2億6千万ドルから2005年には4億6千ドルに上昇する勢いである。そうそう、小人病は増えないであろうに
米連邦取引委員会もそういった成長ホルモンとアンチエージングにまつわるサイトビジネスの警告を行っている。その中には成長ホルモンを増やすという偽薬で過大な期待を煽るものもあるらしい。

今回のEli Lillyの発表内容に嘘はないが、それを「メタボリック症候群の治療に成長ホルモンを!」「抗老化に成長ホルモンを!」と短絡的に結びつけるのは、良識を欠く行為であるということを念頭に置くべきである。そうはいっても保険外適応を乱発して社会保障費を圧迫するクチが後を絶たなくなるのであろうなぁ。

重ねて、云うが、必要な人には、必要で、不足を補うのは良い事である。
でも、不足していない人には害が多い。
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