糖尿病2006年9月号 JDS機関誌拾い読み

  1. 妊娠関連発症劇症1型糖尿病の臨床的特徴とHLA解析  委員会報告
  2. ひきこもり者の剖検例 症例報告

妊娠関連発症劇症1型糖尿病の臨床的特徴とHLA解析 p755 vol.49 No.9 2006

妊娠関連発症劇症1型糖尿病劇症 1型糖尿病よりも深刻な経緯をたどる。本人の救命は差は無いが妊娠の継続が可能か?挙児が得られるか?という点で困難を伴うからである。
HLAについては触れないが、子供の事を考えると2日と待てない迅速な対応が求められる。

罹病期間は有意ではないがp=0.0896と差がついている項目の一つである、非妊娠劇症例とも比較すれば胎児死亡例のスピードも決して遅きに期したわけ でもない。
それでも、スピード!スピード!スピード!で連休や週末も待てない 対応を迫られることになる。有意であったのは動脈血ガスpH(7.14±0.10 vs 7.00±0.08, p=0.0053)と帝王切開[-/+] (1/5 vs, 9/3, p=0.0189)であるが、後者2つも対応の素早さに起因していることも考えられる。
発症は7週から分娩後2週までわたっているが、27−31週に9例集積して一つのピークを作っている。「妊娠中期以降の発症では早期に受診し、帝王切開を受けることが胎児の予後を改善する可能性がある」と、委員会報告は示唆している。


ひきこもり者の剖検例 p737 vol 49 No.9 2006

経過はともかく、この文言「本例の血糖値は2380mg/dlと極めて高く、2003年のギネスブックの高血糖記録を超えている」 ギ ネ ス ? 引用文献?
もっとも、本多らが2004年に糖尿病誌で3600mg/dlの症例を報告しているとのことなので、ギネスは更に塗り替えられているらしい。


RSS2.0 UTF-8