遺伝子の検査の落とし穴

 

2011-03-11

慢性疲労症候群や前立腺がんの臨床試料からXMRV(Xenotropic MuLV-related virus)が検出されるという報告が相次いでいたが(pdf)、京都大学の宮沢らの報告などをまとめたRetrovirology誌(ロイター2010-12-10)の記載によると、市販RT-PCRキットにマウス白血病ウイルス断片が混入し、偽陽性を呈するらしい。一回、出た誤報がインターネットの検索トップに残り続けるのも困るが、裁判資料ともなるともっと困る。

警察庁が全国で導入した米国製DNA採取キットの製造過程で工場従業員のDNAが混入した疑いがある問題で、同庁は9日、大分などの全国5県警の事件捜査で計7件の混入を確認したことを明らかにした。キットの製造元ライフテクノロジーズ社の日本法人(東京)が、警察庁を通じて提供した工場従業員1人のDNAと一致、混入が判明したという(西日本新聞)。

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