転ばないに越したことはないですが、手を付いてしまった時の骨折の類型をお示しします。
「拳闘骨折」というのは拳で突くときにおきます。典型的なのは相手を殴って拳が砕けるのですが、グーで転んで床を突いても起こります。
掌のなかの骨が骨折して短くなると指の付け根の関節が窪んで見えます。
手のひらで後ろ手に倒れて手を突くと、手首の掌側の根元の骨が割れることがあります。親指側が舟の形、中指の真下が月の形、小指よりが三角骨といいます。
この骨は小さいかけらの様な骨ですが、血の流れが乏しいので、治癒が遷延しやすく、いざとなると手術が必要になります。
手のひらで、前に転んだとき手をつくと、手首の腕側の骨が折れます。親指側の橈骨は肘では小指側の尺骨と同じくらいの大きさですが、手首では殆どが橈骨で支える構造になっています。
掌でつくと骨折線に沿って、手が手の甲側にずれるコーレス骨折になります。
手の甲で突くのはあまりないのですが、自転車のハンドルや荷物の持ち手をぐっと握って転んだ時は手の甲で突くので、手が掌側に降りてずれるスミス骨折になります。
どこの骨折も嫌ですが、まだ手で骨折した方が肘や肩より良いかもしれませんし、頭や顔よりはましだと思われます。
左右対称に前腕二本で腕組みして顔を保護するように倒れる余裕があるくらいなら転ばないでしょうし、広い面積で受けた方が衝撃は少ないですが、床が平坦だったりする保証もないので、そのあたりは運任せです。それを言い出すと、足元を整頓していれば転びにくいという話に戻ってしまいます。
昭和の頃の自閉症は本当に意思疎通が困難な古典的なものでした。
しかし、スコアを付ける手法が洗練されるに従って、正常者と古典的な自閉症の間が、連続性を持った、何処を区切りとしてよいか判らないような状況にあることが近年判ってきました。
自閉症は、感覚の過敏と鈍麻・感情の過敏と鈍麻という側面も持ち合わせています。
大きな声を出されるとビックリしてしまう。手を握られたり髪の毛を触られるとゾクッとしてしまう。そこに相手の意図を推し量る力の弱さや逆に考え過ぎの部分が加わると、怯えから引籠ったり、好意を持っているのかとズカズカ踏み込んだりすることも出てくることが有ります。
正常者はこれくらい当然だろうと思うのですが、相手の取り方が人それぞれという事をまず、想像してください。
日本の中だけでなく、世界の広い文化や習慣の中では、多様性が見られるように思い巡らせてみて下さい。
自閉症の人達の特徴に予測可能な事はあまり嫌がらない、かえって得意だったり好きだったりする点があります。だから決まった行動を取ったり狭い範囲の趣味に高じたりする場合があります。
一方で、「朝出した指示が夕方になると無くなってたり真逆だったりする」「曖昧な指示が出されて指示を出した方と結果が食い違う」ということがあると、自閉症の人は混乱します。そこに感情の起伏やムラが加わると猶更、予測ができず、上司の指示の解釈に困ることが有ります。
人との距離の取り方が苦手なのに、呑み会や取り止めのない茶話会では、予測困難での失敗が重なりホトホト当事者は困り果てたりします。
訓練してもそのあたりの解決手段は伸びないのです。
コミュニケーションを明瞭にして失敗を回避し、余計なストレスを与えないことが、生産性向上の鍵なのに、伸びないノミニケーションを強要すると二次障害・抑うつや不眠などが却って表面化することもあります。身体的な触れ合いも大声の叱責も過敏な感覚故に受け入れがたいということも思い出してください。
構造化された明確な指示は自閉症の人だけでは無く、生産性の向上において、正常者にとっても有難いものです。
道路交通法の一部を改正する法律(平成27年法律第40号)が公布され、75歳以上の運転者の認知機能の現状を適時適切に把握するため、認知機能検査の結果、認知症のおそれがあると認められた方は、交通違反の状況にかかわらず、臨時適性検査又は診断書提出命令の対象とされるとともに、提出される診断書の要件が定められ、平成29年3月12日から施行されることになりました。
また、更新を待たずに、一定の違反行為が認めら他場合、臨時の認知機能検査を受けることになり、その点数によっては同じく医師の意見が求められるようになります。
診断の結果、認知症でなくても、認知機能の低下がみられる場合、6か月の間を置いて再検査が奨められる制度も設けられました。
運転免許制度における認知機能検査は、長谷川式など医療現場で行われている検査より難問です。たとえばイラストを16枚みて暗記した後で、数字の消去検査をしてから16枚を思い出すのですが、これは今みなさんにお願いしても困る人が多いと思います。点数の配分はこれが半分くらいになります。
平成27年は、認知症の恐れがある第1分類が約5万人(約3.3%)、認知機能が低下している第2分類が約50万人(約30.8%)、認知機能の低下のおそれがない第3分類が約107万人(約65.9%)、検査した後の事故を見ると、第1分類の人が2倍起こして居ます。
臨時適性検査か診断書の提出の対象を拡げることで運転する機会をへらそうと改正されましたが、今までの10倍の方が診断書などを求めて、限られた医療機関に殺到するので、3か月を目安としている診断書の提出が円滑に進むか?危惧されています。警察の運用としては、第1分類は、忖度して自主返納に結び付けたいようです。
若年者とちがい、第1分類の第一当事者の死亡事故は半分が単独事故なのですが、それでも貰い事故の可能性もありますので、その場合の相手とのやりとりにも注意が必要です。
免許制度には用いませんが、脳卒中後の検査キットもお見せします。トラックの向きと自動車の向きを見せて駒を埋めたり、交通標識とイラストの場面を組み合わせる検査キットです。3万円しますが、どれくらい出来ているか事故の後の評価に便利かもしれません。
特定保健審査・指導、メタボの対策ですが、健康保険組合などの保険者に義務付けられています。しかし、組合員の協力が得られないと実施は困難で特に国民健康保険や協会けんぽでは実施率の向上が望まれています。
保険者による健診・保健指導等に関する検討会でも、後期高齢者支援金の加算・減算の見直しについて、保険者インセンティブが論じられています。
75歳以上の医療費は現役世代の健保からの仕送りが原資です。18%の組合は集めた保険料の半分が仕送りにあてらて[pdf]、1%14組合は7割が仕送りに召し上げられています。仕送りで赤字になったり保険料の値上げの原因になるなど大きな負担になっています。
保険料率の変遷をみれば昇給以上に値上げになり手取りの減少に跳ね返っていることも判ると思います。
メタボ対策を怠っていてもやっていてもおなじだと対策の費用も賄いかねます。
下の表でございますが、特定健診につきましては、健保組合の実施率目標は90%以上としておりますので、その2分の1未満である45%未満というラインを一つ置いております。また、その2分の1以上57.5%未満という範囲をまた一つ設定しております。この57.5%未満としているのは、実質率目標70%を達成することを目指して、中間時点の設定として45%と70%の中間値である57.5%としております。 こちらにつきまして、特定健診の実施率が目標90%の2分の1未満については、30年度の加算率から、1%、2%、5%と上げていく。もう一つの57.5%未満につきましても、31年度の加算率から0.5%、次に1%としております。 また、特定保健指導につきましては、現在、実施率が0.1%未満の保険者に0.23%の加算率としておりますけれども、30年度から1%、2%、5%と上げていくとしております。
創面をタオルや脱脂綿で強く抑える、直接圧迫が有ります。
毛細血管や静脈の細い物ならば、これを5分すると血液の凝固に伴って十分な止血が得られます。
しかし、太い静脈や動脈の傷では、カサブタが傷口を塞いでも後から来る血の流れで押し流されてしまうので、止血が完成しません。
より心臓に近い所で傷口へ行く血の量を減らしてあげて、カサブタが傷を覆うのを助けてあげる必要が出てきます。
動脈の拍動を感じる部分を指で押さえたり、止血帯で指・腕や足を縛って、血の流れを滞らせます。
今回の指先の話ですと、現場で同僚が、手首の動脈を抑えて出血を減らして下さいました。
親指の付け根の所が橈骨【とうこつ】動脈、小指側が尺骨【しゃっこつ】動脈と言います。
アレンズテストといって橈骨と尺骨動脈を抑えると掌が黄色になって、離すとピンクに戻る写真を見て貰えば、これくらい止血が出来て、離すと血が流れるのも、体感できると思います。ご自身でもやって見て下さい。
指先だけの話ですと、指の両脇に動脈があるので、指輪の様にセロハンテープをきつく巻く方法もとれます。
ただし、圧迫を長く続けると、健常な組織に酸素が行かないので筋肉が傷んだり、傷んでない血管の中に飛行機のエコノミークラス症候群のような血栓ができる、副作用も出てきます。神経は血管に沿って走っているので、痺れが永続的に残る事もあります。
止血を開始した時刻を覚えて置き、5分したら2分緩めるなど、間欠的に行うようにしてください。
指を怪我した場合の止血場所は以上の通りですが、前腕なら肘を縛ります。
足の指の場合は踵の内側に脈を触れる所・後腓骨動脈と、足の甲の真ん中あたり・足背動脈が、止血点になります。縛るとしたら膝を縛って貰いますが、膝の裏の窪みに膝窩動脈が有ります。
太ももを交通事故などで傷つけた場合は、股の付け根に鼠径動脈があるので抑えます。上腕なら腋の下の腋下動脈を抑えます。
海外での出張が多いと、怪我をしたり病気になったりすることもあります。
一般的な旅行者の場合、30人に一人が、保険のお世話になるそうです[JTB子会社ジェイアイ損保プレスリリース]。
その半分が、怪我や病気に該当します。アジアでは7割が健康に関する給付です。
平成26年度は152億円が怪我や病気の医療費、20億円が死亡や後遺症への補償費などだったそうです[損害保険料率算出機構pdf01]
全額が全額、高額ではありません。治療救援:13万件余・平均104,946円、傷害治療:2504件・平均123,968円、疾病治療:2万件弱・平均72,549円となって居ます。[2016年度傷害保険のあらましpdf02]
しかし、日本では厚労省が価格を統制しているのですが、外国人に対応できる、人材を擁し認証を取った医療機関はアジアでも高額であり、そもそも自由経済である米国では言い値の治療になるので高額医療費を要する事案は幾つも挙げられています。
米国の話をすれば、救急車を呼ぶとそこでまず200ドルです。[神戸市消防局pdf03]
全体の13万件に較べれば77件は少ないかもしれませんが、300万円以上の保険支払いも多いです。脳卒中や交通事故は高めになります。
損害保険による医療費の他に、健保で療養費支給申請書を受け付けて、明細の書いてある領収書や治療内容の詳細を精査して清算する仕組みもありますが、現地で必要な書類を整え損なうと、支出の回収も難しくなります。
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