[H26-07]データヘルス計画とは

「予防・健康管理の推進に関する新たな仕組みづくり」として「健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針」が改正され、平成27年度からすべての健康保険組合が、レセプトと健診結果に基づいて、問題抽出と保健指導計画の策定、実施と成果の評価を行うように義務付けられました。
それを指して、「データヘルス」という用語が定義されました。
流行の言葉でいうと、ビッグデータから健康問題を抽出して医療費を軽減しよう。ということになります。
「第五・事業運営上の留意事項」に「加入者に対して保健事業への参加を勧奨してもらうこと等について、事業主等の協力が得られるよう努めること」、「労働安全衛生法に基づく健康診断の結果の提供を求めるとともに、四十歳未満の被保険者に係る健康診断の結果についても、【本人の同意を前提】として、提供してもらうよう事業主等に依頼するなど、労働安全衛生法に基づく事業との積極的な連携に努めること」とあります。
法的要求事項を圧し付けようというときは、会社にとって一応の飴玉も用意します。たとえば政策投資銀行の健康経営格付けです。しかし、これも従業員に直接還元される話でもありません。
病院に通えと指導されても、休みが取れなければ行く暇もないし、暇がないから健康づくりの食事や運動にも時間を割けない。ワーク・アンド・ライフ・バランス、そういう所からの話なので、個人レベルのも対応をどうするかという配慮を事業主も払わないとなりません。

一方、現状では、次のような要因で予防への動機付けが乏しい。
i)個人は、健康なときは、食事管理や運動などの予防・健康管理を継続して行う意識が弱くなる傾向がある。
ii)保険者は、健康管理や予防の必要性を認識しつつも、個人に対する動機付けの方策を十分に講じていない。データヘルス
企業にとっても、本来、社員の健康を維持することは、人材の有効活用や保険料の抑制を通じ、会社の収益にも資するものであるが、こうした問題意識が経営者に浸透しているとは言い難い。コラボヘルス
iii)これらも要因となり、健康管理や予防サービスが産業・市場として成長していない。
特に、公的分野との境界で制度的な不明確さもあり、サービスの提供者が参入にちゅうちょしたり、消費者にとっても安心してサービスを受けにくい状況にある。
「日本再興戦略-JAPAN is BACK-」が閣議決定されました。(H25.6.14) 日本経済再生本部

[H26-06]化学熱傷

労働安全基準法の改訂が行われます。

来年に向けてリスク・アセスメントが強化されます。化学物質の皮膚障害は、「かぶれ」と軽視されがちですが、アトピー性皮膚炎のように個別の特異反応では無い場合も多いのを忘れないで下さい。安全データシートの確認やGHSによる表示をしっかり行いましょう。 例えば、灯油でも皮膚の油が抜ける脱脂・タンパク変成により「化学熱傷」を来します。火がつかなくても「熱傷」。「昔はみんなシンナーで手を洗っていた」そういう感覚は忘れて、無人化・保護具の徹底を行いましょう。

[H26-05]ストレスチェック

労働安全基準法の改訂が行われます。
厚労省が目玉としているものに、民主党政権下の長妻大臣が提唱した自殺対策としての精神保健対策が盛り込まれます。定期・特殊の健康診断とは別の枠組みで、ストレスチェックを行い、労働者に気付きの機会を提供するとともに、事業者には事後措置の機会を不利益な取り扱い無しに行うことを求めています。
当初は個室で面談しながら行うことになっていましたが、4月8日の委員会答弁では自記式も認めるということになりました。
調べた結果を事業者に通知するには、労働者の同意が必要ですが、同意を取り結ぶのは、結果を労働者が知った後なのか、検査前に画一的に同意書を書くのか、細部の詳細はまだ決まっていません。
就業規則などの整備も全社的に行わなければなりません。
自主的な取り組みとして、他社ではTHP(トータルヘルスプロモーション)の一環としてEAP(従業員支援プログラム)として広く実施していた例もあります。その枠組みでは、富士通などのようにオンラインで実施する商業的自記式検査もありますが、どのように実施するにも、省令が出て細目を詰めるまでの時間が短いものと考えられます。

[H26-04]道路交通法改正

治療により薬物治療を受けている場合など、病気の人の運転が制限される事があります。

[H26-03]便潜血

便潜血が陽性の場合、四分の一の人に良性の腺腫が、5%の人に悪性の癌が見つかります。また、憩室という腸の壁が薄くなって凹になった部分が見つかる事があります。癌で大出血の事は余程ですが、憩室では盲腸炎に似た発熱や腹痛を来したり、切れて下血したり、穿孔がおき易かったりします。見つかったからと言って則治療と言う訳ではないですが、憩室があることを理解し家族などに伝えておく事は救急の折に役に立ちます。

[H26-02]てんかん

てんかんの発作に遭遇すると、周囲はあわてふためきます。
でも、静かにじっと見守って下さい。
相手に何かをしようとすると却って良くないことが多いです。
相手に大声で話しかける → 音響でてんかんが誘発されます。
叩いたり、騒いだりするのも同じことです。
無理やり押さえつけたりしても、いけません。善意のつもりでも、てんかん発作の間は意識は遠のいているので、通じません。
窒息とか舌を噛むとか、昔の迷信の事は忘れてください。
そうなった後で考えればいいことです。異物が起こす事故の方が多いのです。
お願いしたいことは、周りの整理整頓です。どこにぶつかるかわかりませんから、椅子や工具などを方付けて下さい。床に寝たら無理におこしたりしないでください。段差の少ない分、ソファーから転落するよりも床でゴロゴロしている方が、怪我は軽く済みます。
痙攣の持続時間によって次の措置が変わります。
「5分」。これ以下なら、特に何もしなくて構いません。ただし、けいれんを起こした時刻と経過時間をメモにして患者さんから主治医に伝えてあげてください。右手だったとか左足だったとか、左右差も判れば尚のこと良いですが、難しいでしょう。
「5分」を超えて痙攣を起こしているようなら、救急車を呼んで搬送してください。痙攣を止める薬は、発作の最中は注射で投与します。意思疎通ができないので、内服は出来ません。
眠くなる時にけいれん発作を起こしやすい場合があります。風邪薬や花粉症の薬、抗ヒスタミン剤・抗コリン剤の内服で閾値が下がります。不規則な生活や過労では居眠りが発作の撃鉄になることもあります。検査として終夜脳波があります。日中は起こさない脳波の異常が寝ている間は観察しやすいので、ビデオで見ながら観察することも行われています。昼間作業中の発作は疲れているときにおこしやすいと思ってください。

[H26-01]マスク

マスクは正しくつけましょう。
マスクをつけても鼻の孔がそとから見えたりするようならしていないのと一緒です。マスクをするとメガネが曇るなら、リークしているので、正しく着用できていません。
髭や手拭は、マスクのフィットの妨げになります。つける前と付けた後は、手を洗い、顔を洗って、付着したものを拭い去りましょう。
正しいつけ方を覚えて、付けた後の評価もきちんと行いましょう。
評価には、サッカリンの霧をマスク越しに吸い込む定性的なものがまずあります。
サッカリンの甘味が舌で感じられたら、粒子が漏れて入り込んでいます。
マスクが苦しいからできないという人には、喫煙の影響が原因の人がいます。本数x年数=喫煙指数ですが、喫煙指数が千だと、肺の吸い込む力は半分くらいに低下しています。


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