2017-10-14
初版の書評、琉球新報、『革命の侍』 戦士と家族の愛の記録 2009年10月25日 09:29
日本キューバ合作映画「エルネスト」
ボリビア「ゲバラ信奉者」盛大な追悼行事へ 没後50年[mainichi.jp]というタイミングに合わせて、前村さんという日系ボリビア2世がボリビアでゲリラ戦をしたという映画が封切られた。
原作は家族の書いたゲリラ闘士の話。もちろん軍事政権は遺族にもつらく当たり21世紀になって漸く平穏な日々が訪れた。
そうは言っても革命の輸出は迷惑である。100人に満たない部隊で南米に武装ゲリラ拠点を作ろうとしたとき最貧国であるボリビアは割れやすいクルミの殻であることは間違いないが、そうはいってもラテンアメリカが一塊とならなかったのはそれなりに自国の誇りがあったからだ。
ゲバラにしてもアルゼンチンの医学生崩れ、エルネストの主人公の前村も医師を目指してボリビアからキューバへ留学していた。国を治すのは国手とか勘違いした医者は多いけど結局支持されない独りよがりではなかったのか。前村は商売に成功した家の息子でゲリラ掃討戦で追い詰められたときに首実検したのは、貧乏を糧に軍に入り軍曹に辿り着いたティトだった。「俺がトリニーダで燻ぶっていたころ、お前は金をもっていたな、今度はお前が思い知る番だ」ブルのインテリの思い込みは国を誤らせる。実直に前進することが大切で、破壊や銃口から革新は産まれない。
映画では触れられていないが、チェの行いはボリビア共産党の支持すら受けられなかったのである。 チェゲバラは児童ポルノとおなじで二次元二次創作が良い。現実社会の政治経済では決して野放しにしてはならない。
数千人が山狩りをして包囲殲滅に成功した。ボリビアはなんとか切り抜けた。
日本でも山岳アジトなどに機動隊が投入され浅間山荘などの制圧があったが、第八十一条(外患誘致)第八十二条 (外患援助)の適応が証明されるほどの規模では幸いなかった。
コロンビアなどは浸透した左翼と麻薬が混然一体となって大変な目に遭い、ベネズエラは無政府状態が続いている。
とうのキューバはもし褒められるとしたら、麻薬から遠ざかっている点だ。それは北朝鮮などに比べても清冽である。ポルポトやチャベス=マデュロに較べれば、金3代王朝に較べればという話である。
フィデル カストロも聖人君子のように扱われている。しかし今は絶版のキューバ大使を勤めた宮本が書いている中公新書「民族主義と社会主義の狭間でISBN : 新[ 9784121012920 ], 旧[ 4121012925 ]」 をみると国民にとっては災難である。糞より耳糞だから喰うレベルである。
ベトナムが北の勝利で終えた頃、ゲバラのゲリラとは違う大規模な派兵を、キューバはアンゴラに行った。冷戦終結とともに終わった「戦争」は実質アンゴラの土地を借りたキューバ軍と南アフリカ軍の戦争そのものであり、キューバの戦費は10億ドル戦死者は5万人という物であった。その命とお金がキューバ一国社会主義に投じられていれば尊敬される先進国にキューバはなっていたろう。国民にとってはソ連のアフガンのような苦難であり、巻き込まれたアンゴラナミビアにとっては酷い迷惑だった。
同じ時期ベトナムもカンボジアに分け入っていたが、それは誉められてよい。なにしろポルポトである。
エルネストの解剖の授業、生の心臓を捌くのだがやっぱり、豚かな?
二体、ホルマリン漬けのご遺体が出演するのだけど、仰向けで沈められる俳優さんはお気の毒
それは伏線、川で沈む死線の伏線だけど。