作:川端裕人 絵:杉
田比呂美 ISBN978-4-03-643100-7 偕成社
この本は小説です。
横の新書の大きさと比べて下さい。表紙の厚い本で、写真が多く、さし絵もありますが、ついつい絵本と思うと間違えます。
写真があるので、小説ではなく、本当にあった話の日記と取り違える事もあるでしょうが、一応「おはなし」の筈です。
もし事実なら、最初のお話1章のミツコさんの心配する気持ちが大正解ということになります。日本では要らない、同意書がいるくらいの大変な旅行です。
文字が多い本ですが、フリガナはふってますから、ケンタ小学校10才とミノリ7才と同じ年のお友達でも読む事が出来るでしょう。
用意すると便利なのは地図帳・生き物の図鑑です。ケンタとミノリの移動距離がどれくらいか、測りながら読み進めてみて下さい。もしあったら、日本の時刻表も用
意してみて下さい。とりあえず、北の森からメアリさんの待っていたところ迄の時刻表を下に見せます。ミノリが運転手さんに申し訳ない事をしたバスの時刻表で
す。
ニュージーランドは地球儀でみると小さな島ですが、日本と大して大きさは変わりません。日本は新幹線や高速道路が発達しています。しかし、ケンタやミノリ は、大人の様に自分で運転する事も出来ません。バスで移動しますが、日本でその長い道のりを走るバスがどれほどあるか?じっさい、小学生が2人で乗ったらどう か?そう思うだけでも、十分「ぼうけん」だと思います。ウナギ漁もします。
悪い人(ドロボウ)などは出てきません。
子どもでも、大人でも、読んで良い人か悪い人か?考えるのが、むずかしい人は居ます。ミノリは嫌いなようですが、2番目のお話に出てくる、メアリさんは鳥の保護に忙しい人です。一番良い事をしようと思っていそがしく働いています。でも、どうしてそれをミノリが嫌いなのか?正解は何処にあるのかは、難しいです。