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研究テーマ

変形性膝関節症

●変形性膝関節症の予防
【歩行と日常生活動作の工夫】
日本人の多くは、O脚型の変形性膝関節症になります。歩いている時は、O脚になる力が通常かかります。その力を減らす歩行や膝関節への負荷の少ない日常生活方法について研究を行い、一定の効果が得らえることを報告しています。歩行や動作の改善による治療や予防は、運動などの新たな時間を必要としないため、継続率が高いことも報告しています。その歩行はDraw-in(DI)という腹部引き込み(腹部を凹ます)により、腹部深部筋の収縮を促し歩行する方法とナンバ歩行です。どちらもO脚になる負荷が減少し、歩行時の腹部深部筋や殿部筋の活動が高くなります。現在の研究では、症状の少ない初期にDI歩行、変形性膝関節症の中等度から末期では、ナンバ歩行が有効と考えています。

竹馬に乗るような歩き方(着物を着た時の歩き方と類似)をすると、膝にかかるO脚ストレスが減少します。図のように体重をかける足に、重心が速やかに移動しています。(Ota S. Beneficial effects of a gait used while wearing a kimono to decrease the knee adduction moment in healthy adults. PloS One. 2017; 12(6):e0179260.
抜粋:https://doi.org/10.1371/
journal.pone.0179260.g004

【膝関節から生じる振動解析による変形性膝関節症の評価】
立ち上がりや座位からの膝伸ばし時に膝から生じる振動を計測しています。

 赤いギザギザが膝からの振動を表しています。解析をすると100-200Hzの成分が膝の変形が進むほど増加します。ただ、まだ健常と初期、末期などの鑑別ができるかが課題です。

【足関節とO脚の関係】
足首が硬いと膝にO脚になる負荷が増えます。つまり、足首(アキレス腱)を柔らかくすることは、変形性膝関節症の予防となる可能性を示唆しています。

左図は、膝関節をO脚方向に働く力の強さを示しています。 上に行くほどO脚になる力が強いことになります。 足関節の制限でその力が変化していることがわかります。 つまり足首が硬い(アキレス腱が硬い)とO脚になりやすくなる可能性を示唆しています。特に女性にその傾向が強いことを論文発表し、2010年JOSKAS(日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会)膝賞を頂きました。

現在は,姿勢改善による膝関節内反モーメントの減少や早期の変形性膝関節症の評価としての関節音(振動信号)の解析にも取り組んでいます。また、膝関節の軟骨評価にMRIも用いています。

脳卒中の歩行改善

我々の開発した膝関節装具は膝関節を伸ばす力と曲げる力の強さを選び、簡単にその組み合わせを選び患者さんに合わせることができます。そのサポートする力はゴムによりもたらされます。その場で、患者さんの歩容を改善することも期待でき、急性期,回復期での効果を報告しています。簡単にオーダーメイドの膝アシスト力を選ぶことができることが特徴です。本膝サポート装具は、変形性膝関節症の方や人工膝関節全置換術

【 Kneemo 】


脳梗塞 左片麻痺
※チューブの強さ:屈曲1㎏,伸展2㎏
(患者様には動画使用の同意を書面にて取っております)