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水害にあった家屋に行く人が知っておきたいカビ(真菌)から自分を守る7つのポイント

最終更新日 

洪水、津波などの水害の後には、建物や家具が水につかり、湿度が高くなるため、カビが発生します。気温が高いと、さらにカビは増えやすくなります。カビに触れたり、カビの胞子を吸い込んだりすると健康障害を引き起こします。湿度の高い家屋や建物の内部で作業をする時には、カビアレルギー、真菌感染症に気をつけましょう。

1.喘息・呼吸器疾患・アレルギー・免疫抑制状態がある方は要注意
1)以下の基礎疾患を持つ方は、注意が必要です。可能なら、カビの除去作業を他の方にお願いしましょう。
(1)呼吸器疾患(喘息、慢性閉塞性肺疾患など)、(2)アレルギー体質、(3)免疫抑制状態(癌の化学療法、ステロイドや免疫抑制剤を使用中)
2)やむを得ない場合は、キャップ(帽子)、ゴーグル(めがね)、マスク、手袋着用など感染防止対策のための個人防護具を使用し、できるだけ作業時間を短くしてください。

2.アレルギー症状や呼吸困難に注意
カビに暴露された後、またはカビに暴露されたと強く疑われれら鼻づまり、目のかゆみ、ゼーゼーする呼吸、皮膚のかぶれがある場合にはすぐに作業をやめて、医療機関の受診も検討しましょう。
また、元々カビアレルギーのある方は、呼吸が苦しくなったり息切れを感じたりと、厳しい症状を起こすことがあります。免疫抑制状態や慢性肺疾患などのある方は、肺真菌症を起こすことがあります。

3.カビのサインを見落とさない
1)壁や天井が変色していませんか?
それは、カビが発生しているか、水害にあったサインです。
2)悪臭がしませんか?
カビ臭い、泥臭い、腐ったようなにおいはカビが発生しているサインです。

4.カビを発生させない・増やさない
1)カビのサインに気付いたら、できるだけ速やかに(24~48時間以内)建物を清掃し、乾燥させてください。
清掃する時は、ドアや窓を開放し、乾燥させる時には扇風機の使用することは有用です。
2) カビの発生が疑われるものは、取り除きましょう。
(1) 水分を吸収しやすい物、48時間以上湿った状態であった物、完全に乾燥や洗浄ができない物など
(2) 以下のような、多孔質で、洗浄困難なものは、カビの温床になりやすいので要注意です。
カーペット、カーペットの下の敷物、椅子のクッション材、壁紙、乾式壁、床や天井のタイル、絶縁材、皮革、紙、木材、食物等

5.湿度管理をしっかりと
乾燥させることがカビの増殖を防ぐうえで最も重要なことです。
1)清掃と乾燥が基本です。
2)同時に、屋根、壁、配管など、水まわりの水漏れ対策も行いましょう。

6.カビ掃除には水、石鹸、もしくは漂白剤を使用
1)濡れたものや表面は、洗剤と水で洗浄しましょう。
2)硬いものの表面を掃除する際は水、石鹸、もしくは漂白剤(塩素系漂白剤は酸性洗剤*やお酢などの酸と混ぜると有害なガスが発生するので危険です!)を用いてください。エタノールも有効です。
(*酸性洗剤にはトイレ用洗剤などがあります。「混ぜるな危険!」と書いてあるものは混ぜてはいけません)
3)コンクリートのような硬くて、粗い表面は、カビの菌糸を、硬いブラシなどでこすりとるようにしてください。

7.マスクを使用しましょう
1)カビの発生した建物内に入る時や、カビを清掃するときには、できれば防塵マスクDS2(N95防じんマスク)を着用しましょう。(カビの胞子は、非常に小さいため、サージカルマスクでは不十分な場合があります。また、肺の奥深くまで侵入するため、肺真菌症を起こすことがあります。)
2)使用にあたってはフィットテストなどを行い正しく使用します。
3)防塵マスクがない場合には最低でもサージカルマスクを着用し、換気を行い、作業時間を短くします。


協力
立石清一郎、丸山 崇、田中宣仁、尾土井悠、森 晃爾 (産業医科大学 産業医実務研修センター)
谷口初美(産業医科大学 医学部 微生物学教授)

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