シミュレーションによる医学知識と技能の付与は、学生に試行と
内省の機会を与えるため、座学による教育を上回る効果が期待される。
シミュレーション教材として大きく分けてコンピューターソフトと
人体モデルの2型があるが、いずれも小宇宙とも称される人体を
シミュレーションするにはあまりにも初歩的である。
現在の技術水準では、ただ単に学生に教材を与えるだけでは学習効果
があがらない。これを医学教材に用いるためには、どのように学生に
deep thinkingさせるかの教育ソフトの開発が不可欠である。
すなわち大事なのは、ハードよりもむしろソフトであり、学習者の
医学理解を最大限に促進する方法の開発が求められている。
例えば、心蘇生用の人体モデルにしても、見方を変えれば単なる
マネキンであるが、チーム医療における個人の役割分担と、救急と
いう時間軸という2つの考えを導入する事により、学習者に非常に
大きなインパクトを与えつつ、救命救急の医学の教育ができる。
これを可能にする質の高い効果的な教育ソフトパッケージの考案は、
私たち医学教育者の手で作られ、広く頒布されるべきである。
また、シミュレーション医学はさまざまの分野の専門家による統合的
な内容を含むため、多くの教員による共同作業が求められ、ここに新
しい開発研究の分野が広がりつつある。
以上、モデルを用いたシミュレーションの効果的な教材作成を
促進するために、教育ソフトパッケージを切磋琢磨する機会の設置
が必要とされています。
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