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大学医学部は附属病院を抱え、患者プライバシーの保護問題や医療機関の宣伝の制限など、Internetホームページの公開に慎重にならざるを得ない側面がありました。しかし、1997年9月上旬に名古屋市立大学医学会が運営する形式でInternetホームページを公開を実現することができました。以下は私が1997年2月17日名古屋市立大学医学部当局宛てに表明した文章を再編集したものです。ご理解を頂いた山田和雄教授、加藤泰治教授に心から感謝するとともに、関係諸先生方のホームページの活用に期待しております。


医学部ホームページ公開建白書

科学技術基本計画への答申(1996)で研究開発機関間のネットワークの整備が挙げられています。現在の名古屋市立大学医学部は、Internet上の情報を利用するのみで、何も発信していない段階です。Internetの中で医学部は研究開発機関として存在していないような状態です。1日も早く世界に向けて意見を交換できるWWW serverの開放をする必要があります。

学術交流:国際学術交流が医学部も1996年末に公式に開始されました。交流先のNew South Wales 大学のHome pageでは各研究所の研究内容、e-mail addressなどが簡単に検索できるシステムを持っています。その情報から必要に応じて相手側研究者とe-mailで連絡を取ることができます。逆に名古屋市立大学医学部はInternet上では情報を公開していないので、相手側はこちらの実情をInternet上で検索することができません。事実上、海外から名古屋市立大学医学部の情報を知る手段は皆無で、医学部の存在は無視される危険な状態と考えられます。国際化の時代に円滑に大学研究者として対等に情報交換を行うために、医学部Home pageの公開は急務であると思います。

学会本部:学会や研究会の本部が名古屋市立大学医学部内に設置されるような場合に、WWW server上に学会Home pageを特設または常設することが求められます。種々の学会で、すでに運用は開始されています。Home pageは、討議事項などの資料もすべて学会Home pageで参照でき、世界中に広がる研究者が時差なしに同じ条件で意見交換ができる場所を提供しています。Internetは従来のマスメディアとは異なり、情報の相互交流も可能です。学会や研究会の本部などに限らず、萌芽的な小さな研究グループや個人が、広く世界に意見を交換する場を持つことは研究の活性化に繋がると信じます。

内容に関する責任:大学当局が責任をもって編集する範囲はHome pageの第一頁の体裁と、必要な連絡検索内容だけの簡素なもから開始すれば充分だと思います。Home pageは電話交換台の機能に似ています。 Serverから個人の意見が自由に発信できる環境を提供することに対して、大学当局として内容の検閲管理の必要性を感じると思います。しかしInternetの革命的なメリットは研究者個人による自由な情報交換の場にあり、できる限り利用者個人の責任で自由にホームページを運営できる形態が導入できることを理想と考えます。

以上の理由で、Home pageの公開を早急に実現できるように、ご配慮をお願い致します。
1997年2月17日

名古屋市立大学医学部細菌学講座助手 (現 分子医学研究所生体制御部門助教授)
三浦 裕


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(Last modification, July 25 1997)