この研究室は、医学哲学・倫理学およびその基礎となる哲学・倫理学の
研究・教育のほか、公開講演会や、月例医療倫理フォーラム(市民団体
「医療倫理ネットワーク」との協働)を通した社会活動を行っています。

 医療倫理について表面を撫ぜただけの個人的見解を一見それらしく書く
ことぐらいなら、高校生にだってできるでしょう。その程度の人材の育成は、
もちろんわたしたちのめざすところではありません。〈医学哲学〉を看板にか
かげる研究室は、この国では初にして唯一です。いきなり狭くあるいは直截
に医療倫理の諸問題に切りこむのでなく、哲学的にものを考える基礎的な
力をやしないながら、それをベースに医学・医療の哲学・倫理学問題に取
り組もうという志をもった大学院進学希望者をひろく募集しています。

 医学哲学・倫理学のテクストだけでなく、古典から現代にいたる哲学・倫
理学書から、法学、政治学、社会学書を所蔵収集しているところ、課外読書
会で近現代の哲学書を扱っているところに、この研究室の基本的姿勢を感
じとっていただけるでしょう。
 また、意外に思われるかもしれませんが、文学や演劇などを通して、感性
をみがこうという姿勢は、学部生、卒業生、非常勤講師の別を問わず、この
研究室に出入りしている仲間たちみなが共有しています。



研究テーマ

 研究テーマの選択は、各人の志向の自由に完全にゆだねられています。
指導教員が自分の研究テーマの分担遂行を大学院生に求め強いること
はありません

 学問自体あるいは方法論上の性格から、研究活動は基本的に研究者個人
単位で行います。もちろん、基礎的な教育、読書会や討議は徹底した仕方で
行われますが、共同報告や共著による投稿という形はとりません
(これまで学部学生の論文指導をしてきましたが、いずれも「単著」で発表されています。)

 これまで取り組まれてきたテーマは、家族愛と死ぬ義務、HIV/AIDSをめぐ
る倫理学的研究、予防医学の倫理学的基盤、精神科倫理学、高齢者医療の
ゴールの問題、看護の本質への問いなどです。
 けれども過去になされた研究にテーマを添わせる必要はありません。この
研究室で問われてならないことは何ひとつありません。



入学方法・入学資格

□■ 生命医科学専攻 修士課程
学部専攻を問わず、4年制大学卒業ないしは卒業見込み。
当課程の修了見込みで医科学専攻博士後期課程への受験資格が得られます。

■□ 医科学専攻 博士後期課程
医・歯・獣医学部卒業後、あるいは他専攻修士課程修了後。

入学後、研究活動においてある水準以上の英語の読解力を必要とします。
テーマによっては、独語あるいは仏語が必要となるかもしれません。
語学力が十分でない方には入学決定後に指導いたします。受験を希望する
けれども語学力にちょっと自信がないという方は、早めにご連絡ください。
レベルなどに応じて、よくできた学習書や学習法についてアドバイスいたします。
お気軽にお問い合わせください。



大学院入学試験情報

      →こちら



大学院修了後の進路

 まだ修了者を出していません。他研究教育機関の医療倫理・バイオエシッ
クス担当教員という進路も考えられますが、現時点では需要が多いとはい
えず、希望者は長期間の修練と忍耐とを求められるでしょう。けれども、基
礎的修練をきっちり積んだ医学哲学・倫理学研究者には、やがてふさわし
い場が開かれるだろうと信じています。



お問い合わせ  

メイル: hattorik@med.gunma-u.ac.jp  
電話/ファクス: 027-220-8037