初めての車検(98/3/31)
 実は私はオートモービルを持っています。車輪は二個です。だから自動二輪といいます。オート(自動)バイ(2)シクル(輪)なので略してバイクといったりもします。オートが抜けてますが。

 発動機はレシプロ、シリンダーの中をピストンが往復する奴です。僕のにはこれが4つあるので、4気筒といいます。これらが並列に並んでるのでインラインフォーと呼ばれたりします。ピストンが下死点から上死点まで移動する間に通過する体積を排気量といいます。僕のはあわせて約400キュービックセンチメートルあります。略して400ccとも言います。そういう訳か、通称ZZR400と呼ばれます。作った人たちはZX400Nとかよんでるようです。僕は自分のバイクをブラチーと名づけました。 今。


車検とは
 
 走る凶器と評判の原動機付き車輪どもに課された安全基準を彼らが満たしているかどうか調べる手続きの事。自動車検査の略。
初めての車検とは

 今日(98/3/31)ブラチーの車検を受けてきました。その話です。これから車検を受けようという方、車検切れが迫ってるけど金がないという方の御役に立てばと思います。

準備したこと

 1:書籍を漁る

 基本。何か新しい事をする時はまず本等で調べる。今のあなたのようにインターネットで調べるのもいいでしょう。買う必要はないです。一度やってしまえば大体要領はつかめるので。ただ立ち読みする暇のない人は買わなきゃならないかもしれません。


 2:陸運事務所への問い合わせと予約

 僕が受検したのは習志野登録検査場。受検の手順や必要書類を丁寧に教えてくれました。予約は前日までに自動プッシュホンサービスですればオーケー。キャンセルも前日までに。名前とかは聞かれないので、適当に予約を入れておいて準備が間に合わなかったらキャンセル入れるなり無視してまた予約を入れるなりしてもいいかも。但し予約が満杯になる場合もありあります。

 3:リヤタイヤの交換

 2万キロに及ぶバイク便やツーリング等の過酷な走行で溝がなくなったリヤタイヤを交換。GPR80の160/60、R17(タイヤの大きさや形をあらわしてます)で工賃、税込みで14800円。ええ!むちゃ安!!と思った方。そのうち場所とか店の名前とか書くと思いますので毎日素晴らしき世界を見にきましょう。もっと安いとこ知ってるという方。教えて。


 4:ヘッドライトの光軸調整

 これは、ヘッドライトがあさっての方向を向かないようにする調整。しかし明確な基準も知らずに、水平方向は真正面、垂直方向はハイビームの時わずかに下向きというあいまいなサービスマニュアルの指示のみを頼りに、夜な夜な駐車場で壁にむかってライトをあて云々うなりながら調整しました。結果は下記のとおり。

 5:書類をそろえる

 自動車税納付証明書だけが手元になかったので取り寄せました。あといるのは車検証、自賠責保険加入証明書だけです。他は当日作れます。自賠責の加入は当日より前から出来るので予め入っておいてもいいかもしれません。重量税もそう。



 試験前にやったのはこれだけ。1:の書籍漁りは二年前ブラチーを買った時からやってましたが、あとは受検の四日前から始めました。手際がもっとよけりゃ二日で済んだでしょう。

当日やったこと

 1:申請書類の購入

 腹立つことに、申請書類を金を払って買わなければなりません。しかも払う先は陸運賛助会という、民間の団体なのになぜかさまざまの特権を与えられた謎の団体。運輸省の職員の再就職先として確保された団体でしょう。(何であんな紙切れ一枚が30円もするんだ。しかも自作できないようにOCR用のシートということになっている。しかし一回もOCRにかけるとこ見なかったぞ。)
 とりあえずここで3枚の紙を渡されます。陸運賛助会は検査場の敷地内にありました。

 2:重量税と検査手数料の納付

 同じ陸運賛助会の窓口で重量税と手数料を払うと、相当の収入印紙を先ほど買った書類に貼ってくれます。僕は小型二輪の継続審査なので重量税5000円、手数料1400円のあわせて6400円でした。ちなみに排気量251cc以上の二輪車はすべて小型二輪と言います。どんなに大きくても。道路交通法で言うそれとは全然違いますので注意。

 3:自賠責保険の加入

 検査場の近くにある代筆屋に行けば加入できます。最近保険料が安くなったみたいです。ここで領収証と加入証明を貰います。(加入したらくれます)

 4:陸運事務所へ

 以上の書類と自動車税納付証明書、車検証を持って所定の窓口へ。書類にどのように記入したら良いか聞きます。言う通り書類に記入し、提出。はんこやら何やらをバンバン押された後、書類を返されるので、そいつを全部持って検査ラインへ。でっかくて中がくりぬいたようになってる建物です。おっと、自分の車も忘れずに。

 5:検査(同一性の確認)

 書類上の車両と目の前にある車両が同一のものか検査官が調べます。具体的にはフレームに書いてある車体番号を見ます。

 6:検査(保安基準)

 車体が保安基準をみたしているかみます。ライトがちゃんと点くか、危険な突起はないか、など。僕はナンバープレートを照らすライトが切れていて落ちました。それまでそんなライトの存在自体知りませんでした。慌てて近くの部品屋でライトを買って交換しました。部品の種類を調べるのにサービスマニュアルが役立ちました。

 7:検査(スピードメータ)

 さあ、ここからが車検の本番です。電光表示板の指示に従ってスピードメータの検査をします。フットスイッチを踏み前輪をローラーで回しメータが時速40キロを指したらフットスイッチをはなします。一回不合格でももう一回できますので焦らずに。2回とも不合格だった時は、どういう風に不合格だったか聞いておきましょう。僕はなんだか良く分からないうちに合格してしまってもったいない気がしました。

 8:検査(ブレーキ)

 ブレーキのきき具合を検査します。前輪、後輪の順でやります。ローラーに車輪をのせ、フットスイッチを押すとローラーが回り始め、「前後輪ブレーキ」という指示が出たら思いっきりブレーキを掛けます。遠慮しなくてもいいです。コケやしませんから。ブレーキの最大制動力を見せ付けてやりましょう。僕は「前後輪ブレーキ」と言う指示の意味が分からず最初ペケが出ましたが、何とか二回目でクリアしました。

 9:検査(ヘッドライト)

 ここが最後にして最大の関門。特に二輪は車体をまっすぐにするのが難しいため、よくここでおとされます。僕が受けたのは二輪専用コースで、前輪を左右から挟み込んで真っ直ぐにしてくれるシステムなのでやりやすいはずなのですが、僕の前の人も落ちてましたし、僕も落ちました。再調整してから再挑戦したのですが、今度は逆にずれてるとの事。しょうがないので無理矢理後輪を引きずりあげてフロントを下げ、何とか合格。検査官さんありがとう。しかし例のランプが切れたままだったので、そこだけふたたび不合格。原因が電球だけにある事を祈って取り敢えず分解してみました。電球が切れていました。事務所の人に部品屋の場所を聞いて電球を購入、交換した所点灯を確認。急いで組み立て(実はここで結構手間取りました)検査ラインへ。今度は合格を貰うことができました。この後総合判定を受け、書類一式をもって陸運事務所へ。

 10:車検証、シール交付

 合格したのが11:43。事務所が午前の部しめきりが11:45だったのでぎりぎりでした。書類を提出すると待たされることもなく真新しい車検証とシールが交付されました。なんか試験に受かったみたいでとっても嬉しかったです。

 以上でおわりです。


かかった費用
 
 重量税:5000円
 手数料:1400円
 書類代:30円
 保険代:22900円
 電球代:147円

 計   29477円



 あと、リヤタイヤの交換に14800円かかりましたが、これは車検がなくてもしなきゃならんのでいれてません。高いと言われる車検も自分でやるとこんなもんです。でも重量税は高いなあ。

感想
  
 
自分でなんかするっていいですね。久しぶりに充実感を味わいました。


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