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ハノイの東医学薬局

 今回の訪書では漢喃研究所閲覧室のクーラーが強く、持病の頚椎症が出てしまった。そこで私の特効薬「回首散」の処方を調剤してもらえる薬局をDINH KHAC Thuan氏と一緒に探したところ、やはり以前行ったことのある旧市街地の生薬街にあった。ベトナムの伝統医学はベトナム固有の南医学(主に薬学)と、ベトナム化した中国医学の北医学があり、双方あわせて東医学という。また東医学の大学もある。左写真の手前の男性は東医師のようで、入り口のテーブルで脈ほかを診察し、処方箋を書くとのことだった。
 右写真は私が書いて行った回首散の処方で調剤してもらっているところで、とても手際よかった。彼女は東医科大学卒で、私の書いた処方の生薬漢字が読め、中国語もちょっと話せた。ただ私の書いた日本式薬量が少なすぎるというので、4倍量で調剤してもらった。部屋に帰って生薬を見ると相当に品質が悪く、煎じて飲んだところ、効果は4倍量で正解だった。たしか4倍量の1日分で1万ドン(約55円)か2万ドンだったので、一部は中国からの輸入品につき、当然の品質と効果と納得した。