北京・中国中医研究院図書館の『仲景全書』(03年8月11日)
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今回の中国訪書は明・趙開美刊『仲景全書』の現存本を親見し、様々な疑問を解明するのが一つの目的だった。当『仲景全書』とされるのは日本と台湾に各1点、大陸に5点が目録に著録される。日本と台湾は調査済で、版本上の相違を認めた。ならば大陸の各本はどうだろうか。そこで先ず一番親しい中国中医研究院図書館の蔵本から見ることにした。すんなり出してくれないかもしれないので、旧知の薛清録館長に電話しておいたところ、彼女自身が来館してくれており恐縮した。下写真がその全景である。
古典籍閲覧室の主任は私が留学中に通ったときからの顔見知りで、友人・鄭金生教授とも親交がある。そこで全景だけでなく、1、2枚ほど書影を撮影したいとお願いしてみた。するとデジカメでは不鮮明なので、スキャンしてくれるという。ご厚意に甘えたのが以下の写真。なお当研究院図書館の当本は以前、全冊が線装本で中医古籍出版社から影印出版されていたもの今回知った。すでに売り切れとの話だったが、お願いしたら最後の1組とやらを買うことができた。こういうのも中国の「奥深さ」であろうか。