帯状疱疹ワクチン関連記事

新規帯状疱疹サブユニットワクチン(IASR Vol. 39 p142-144: 2018年8月号)
帯状疱疹の予防に関しては, 米国では10年以上前から, わが国でも2016年から生ワクチンの使用が可能になっている。一方, 帯状疱疹サブユニットワクチンの2つの大規模国際共同試験では, 帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛 (postherpetic neuralgia: PHN) の発症を90%以上減少させることが報告され, 新規ワクチンとして注目されている。本項では帯状疱疹ワクチンの現状について解説するとともに, 最近わが国でも認可されたサブユニットワクチンについて解説したい。

水痘ワクチン定期化で若年層の帯状疱疹増加「宮崎スタディ」(1997~2017年)の調査から(Medical Tribune 2018年08月03日)
2014年の水痘ワクチンの定期接種化により帯状疱疹の発症率が急激に上昇していたことが帯状疱疹の疫学調査「宮崎スタディ」で明らかになった。世代別の発症率で、20~40歳代、70歳代が大きく上昇していた。第117回日本皮膚科学会(5月31日~6月3日)で報告した外山皮膚科(宮崎県)院長の外山望氏は「水痘ワクチンの定期接種化は高齢者にも影響しているが、むしろ20~40歳代が強く影響を受けていた」と述べた。

帯状疱疹予防ワクチン2剤の特徴は?(Medical Tribune 2018年07月09日)
帯状疱疹の予防は、2016年に水痘ワクチンが帯状疱疹予防にも適応拡大され、今年(2018年)にはサブユニットワクチンが承認されるなど近年大きく変わってきている。シングリックスは、VZVの糖蛋白にアジュバントを添加したサブユニットワクチン。生ワクチンではないので免疫抑制の患者にも接種できるのが大きな特徴(表2)。また、臨床試験では50歳以上の健常人で97.2%の予防効果を示し、高い予防効果も大きな利点となっている。一方、国際共同第Ⅲ相試験では、局所性の副反応の発現率81.5%、全身性副反応の発現率66.1%と有害事象が多い。「ほとんどが数日で治まるものだが、安全性については注意が必要」。

資料2-1 帯状疱疹ワクチンについて(2018年6月28日 第9回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会 資料)

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