配偶者に対する期待:その社会調査研究

「配偶者の介護をしたいですか?」という問いの前に,「自分の食事さえ作れない人に,介護なんて期待していません.偉そうなこと言うんだったら,今日の夕飯作ってみたらどうですか」ってツッコミが返ってきた時にどう答えるかを想定させる介入群と,介入無し群のランダム化比較試験の結果を見たいところである.デザインを工夫すれば(例:配偶者同士のペアを組み入れて,回答後に相手のreviewを入れるとか)立派な社会調査として論文化できる→国際共同試験によって国・地域差を検討することもできるんじゃないか.
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夫の介護をしたい妻は3割男性は5割超 中日新聞2018/12/24
夫は伴侶を介護したいが、妻はそうでもない―。40代以上に配偶者の介護に関して聞くと、妻の介護をしたい男性は53・4%を占めたが、夫を介護したい女性は30・9%と、大きな差があることがオリックス・リビング(東京)の調査で分かった。
調査の担当者は「女性は介護を現実的な問題と捉え、体格差など具体的な難しさを想定しているのではないか」と分析している。
また、ロボットによる身体介護を受けたいかどうかを聞くと「積極的に受けたい」「推奨されていれば受けてもよい」との答えが計84・3%に上った。理由は「ロボットは気を使わない」が最多だった。
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参考:介護を「与える喜び」と捉えられるかどうが問題か?
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与える喜びは続く Biotoday 2018年12月26日
貰う幸せは貰うほどに減じていくのに対して与える幸せは繰り返しても続くか減じ難いことがPsychological Science誌掲載試験で示されました。今回は少額を用いた試験でしたが、より高額を与えたり貰ったりした場合も同様なのかどうかを調べること等を今後の課題として著者は示しています。
The Joy of Giving Lasts Longer Than the Joy of Getting / Association for Psychological Science

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