医療事故と裁判員制度

医療事故裁判だって、もちろん裁判員制度の対象になる。医療事故報道も含めて、大変健全な議論が展開されているので、是非ご一読をお勧めする。
 

裁判員制度は、世界に類を見ないモンスターになる(日経ビジネスオンライン2008/11/5)

下記は抜粋

武田 だらしないと思うのは「悪法は法ならず」という立場をマスメディア、ジャーナリズムは取ってよいわけでしょう。法に対するある種のガバナンスというか、司法システムそのものに対する異議申し立てはできるある種の特権的なポジションというものがジャーナリズムにあったと思うんですよ。

 ホリエモン事件に対してそうしろという話ではないけれど、少なくとも一般論として法システムとジャーナリズムシステムは別物だというスタンスを取って良いはずなのですが、ジャーナリズムの方も、賞味期限切れ事件報道がそうだったけど、違法か違法でないかを非常に薄っぺらなかたちで議論して、法令遵守しない奴をひたすらバッシングしてゆくようになってしまっていますよね。
 

郷原 (パロマの事件は)普通であれば起訴されなかった事例です。パロマの責任はあくまで社会的責任です。パロマのところに刑事責任の追及の矛先を向けるというのは、従来の刑事の常識では考えられないことです。

武田 ところが、その考えられないことが起きたわけですよ。これは司法の問題と、社会的責任という倫理的な問題というものの腑分けができてないわけですよね。それはマスメディアの受け手の市民社会もそうだし、マスメディア自身もそうであるということです。そこのだからボタンの掛け違いが巡り巡って、司法の領域に倫理的な問題が流れ込んじゃうというところですね。

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