筋病理フォトライブラリー
ここに提示する筋病理写真は,これまでの診療で私が実際に担当した症例の筋生検の組織写真の中から選んだものです.染色も私自身がやりました.HE:hematoxyline-eosin,
GT:Gomori-trichrome
軽くするため,わざわざ画像の質を落としてありますが,もとの精密な画像が欲しい方はご連絡下さい.その他,提案,意見がありましたら,massie.ikedaあっとまーくgmail.comへどうぞ.なお,ここに掲載されている画像の一部は,塚本晋也監督の映画『悪夢探偵』で使われています.
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正常対照(上腕二頭筋)
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筋萎縮性側索硬化症(上腕二頭筋)
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筋萎縮性側索硬化症(上腕二頭筋):別症例.やはりgrouping atrophy,
fiber type grouping, small angulated fiberが見られる.
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筋萎縮性側索硬化症(神経病理):髄鞘染色.錐体路の通る場所が淡明化している.
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頚髄:側索の淡明化
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延髄:錐体の淡明化
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橋:錐体路はまとまっておらず,淡明化の部位は散在している.
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中脳:中脳脚の一部が限局して淡明化している
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大脳半球(冠状断):画面向かって左が内側.内包の一部が淡明化している.
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Charcot-Marie-Tooth病に見られた神経原性筋萎縮の変化(上腕二頭筋)
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HE:Large grouping atrophy
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ATPase:やはりLarge grouping atrophyが見られる
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ATPase:著明なFiber type groupingが見られる
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Charcot-Marie-Tooth病(別症例)
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Rimmed vacuole:筋萎縮性側索硬化症の肥大線維に見られたもの.Rimmed
vacuoleは筋原性の筋疾患に見られることが多く,まれに神経原性の疾患に見られることもあるが,その場合でも萎縮した線維にみられるのがほとんどで,肥大した線維にRimmed
vacuoleが現れるのは大変めずらしい.
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眼瞼下垂を主徴としたミトコンドリア脳筋症(cytochrome C oxidase部分欠損症)
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HE:Ragged red fiberをHEで見るとこうなる.
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GT:Ragged red fibers
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GT:Ragged red fiber強拡大.筋鞘膜直下の赤ないし青く染まる部分は異常なミトコンドリアの集積である.
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NADPH:筋鞘膜直下に酸化酵素活性の増加した部分が濃く染まって見える.
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ATPase
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筋緊張性ジストロフィー(いずれも特異的ではないが,本症でしばしば見られる所見)
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GT: sarcoplasmic mass
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Ringed fiber:筋線維の横断面の辺縁に横紋が見える.本来は縦断面でしか見えないはずの横紋が横断面で見えるのは,筋線維の配列の乱れでこういうことが起きると考えられている.
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myofibrillar myopathy / cytoplasmic body myopathy
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劇症型の経過をとったミトコンドリア脳筋症(cytochrome C oxidase欠損症)
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多発筋炎
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HE
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HE:強拡大.phagocytosis.
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HE:エオジンに強染するdense fiberが見られる
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HE:間質への著明なリンパ球浸潤
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本態性高CK血症
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アレルギー性血管炎
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Panniculitis(脂肪織炎)にともなう筋病変:脂肪織の炎症が隣接する筋肉に及んだもの.
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重症筋無力症