Lecture is a show.

この4月、PMDAを卒業して、新設された大学薬学部の講師になった人への手紙から:

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来年から講義ということで、いろいろ苦労すると思いますが、まず、どんな授業をしたらいいかについて、次のサイトが大変参考になります。

成長するティップス先生

これは、新任教員が、より質の高い授業を目指して悩み、試行錯誤、成長して行く過程を綴ったものですが、新任からベテランになっていくまでの細かい段階一つ一つが事例検討になっていて、共感しながら、教師のあるべき姿を学んでいくことができます。ティップス先生は論理学の先生ですが、医学部・薬学部の教員にも十分応用が利く内容になっています。

大学の教員に対して、どういう教育、講義をしたらいいかという、肝心の教育がないのが、日本の大学の特徴ですから、自学自習するしかありません。必要にもかかわらず教育がないのは、プレゼンテーション技術、コミュニケーション技術、面接技術、日本語を話す、書く技術です。幸い、あなたは審査主任の仕事でこれらの基本がしっかりできていますから、あとは講義の現場でどう応用し、修正していくかです。

自学自習という点では、学会でも、各々のプレゼンに対して、より批判的に、またいいところを盗もうとする感度も高くなるでしょう。ケアネットの番組を見て研究しようと思うのも、教師としての自覚が出てきた証拠ですね。

教育は本質的には楽しいものです。私が楽しくやっているところを御覧下さい.

若い人が率直に物を言ってくれて、それで自分が成長していけるからです。そういう自分を見るのが楽しいのです。楽しくなかったら、それはどこかが間違っているのです。例えば、学生さんに愛想をつかされて、何も言ってくれなくなっているとか。

先日、あるMLで、”Lecture is a show.”という言葉がありました。本当にそうだと思います。芸術とまでいかなくても、まずは芸を目指したいものです。
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