役所を攻撃する心理

あなたと同じように,多くの日本人が,厚労省に依存するがゆえに厚労省を攻撃し,ついには厚労省を潰してしまう.
あなは厚労省に依存している あなたが止める行政崩壊

依存する相手を非難する心理は極めて普遍的な存在ゆえに,その逆説性に気づくことが極めて困難なのです.この心理はプロスポーツに代表される一大産業になっているぐらいです.あなたが贔屓のサッカーチームやプロ野球団が負けた時は,あなたは監督や選手の責任を追及する新聞記事を熱心に読むでしょう.もちろん負かした相手チームのサポーターも同じ記事を笑顔で読んでいるわけです.

政治家や役所は,一億総アンチファンの選手・チームみたいなものです.この国では,彼らを非難することが国民の娯楽と化している.政治家や役所を賞賛するような人間やメディアは非国民扱いされる.

スポーツチームなら,たまには勝つ時があって,そんな時は,あたかも自分が応援したから勝ったような妄想が生じて楽しい.一方,政治家や役所を贔屓しても,鈴木宗男を応援した松山千春みたいに,変わり者のレッテルを貼られて苛められるだけなので,変わり者と言われるのが怖い人々は,政治家や役所を応援せずに非難ばかりしてしまう.

幸い,周りは非難している人ばかりなので,政治家や役所を罵倒すれば,東京ドームのライトスタンドでオレンジ色のはっぴを来て,野球観戦そっちのけど大声で喚くのと同じ快感が得られます.これが政治家や役所を非難する楽しみなのです.

ところが,少数ではありますが,同じ東京ドームでも,ネット裏でバッテリー間に集中している人もいれば,高いところから守備位置に気を配っている人もいます.もちろん,野球にもサッカーにも興味が無くて,本がたくさん読めることに幸せを感じる人もたくさんいます.

だから,あなたにも,東京ドームのライトスタンドでオレンジ色のはっぴを来て,野球観戦そっちのけど大声で喚く以外の選択肢があるのです.

厚労省を非難するのは国民の義務ではありません.あなたが厚労省を非難するのを止めても,他の大勢の国民の皆様が厚労省を非難してくれるので,心配御無用です.

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