辞世集

淡々系
うらをみせ おもてをみせて 散るもみじ(良寛)

借り置きし 五つのものを 四つ返し 本来空(くう)に 今ぞもとづく 一休 (でも,愛人に看取られながら,”死にとうない”って言っていたそうです.そちらの方が一休らしくていいんですが)

洒落っ系
人魂(ひとだま)で  行く気散じや 夏野原 葛飾北斎

この世をば どりゃお暇に せん香の 煙とともに ハイ(灰)左様なら 十返舎一九

ほのぼの系
しら梅に明る夜ばかりとなりにけり  与謝蕪村

想い出系
つゆとをちつゆときへにしわかみかな なにわの事もゆめの又ゆめ 豊臣秀吉(とよとみ ひでよし) 1536-1598

未練系
つひにゆく みちとはかねてききしかど きのうきょうとはおもはざりしを(業平)

限りあれば吹かねど花は散るものを 心みじかき春の山かぜ 蒲生氏郷(がもう うじさと)  1556-1595

旅に病んで夢は枯野を駆け巡る(芭蕉)

「実際に見た半分も話さなかった」( マルコ・ポーロ )
 

怨念系
ひっさぐる我が得具足の一つ太刀 今此時ぞ天に抛つ 千 利休(せんの りきゅう) 1522?1591

開き直り系
「馬鹿なことを言うな!最後の言葉なんてものは、十分に言いつくさずに生きて来た阿呆(あほう)どもの言うことだ」( カール・マルクス)

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