鼻息の荒い人々

お医者さん達って、このごろ凄く鼻息荒いですよね。人は必ず死ぬものだとか、病気を必ず治すと契約した覚えはないとか。たしかにそうなのかもしれませんが、でも、昔は、命を助ける、病気を治すって言ってたんじゃないでしたっけ?いや、今でも、最新の治療で病気が治るとか、アメリカで承認されている良薬を厚生労働省が承認しないから癌患者さんがどんどん死んでいくみたいに宣伝する人、お医者さんの中にもたくさんいますよね。ああいう言い方されると、私達患者は信じたくなりますよ。同じお医者さんなのに、片や盛者必衰の理を説く琵琶法師気取りがいるかと思えば、片やキリシタンバテレンの魔法で万病を退治するブラックジャック気取りがいる。持っているのは同じ医師免許。一体どうなっちゃっているんでしょうね。

現実を見れば、最善を尽くしても死ぬときは死ぬ、治らない病気の方がずっとたくさんあるってのはわかります。でも、だったらお医者さんの仕事って何なんでしょうかね?たとえば、先生のご専門のパーキンソン病。軽症の時は、先生、いつも同じ処方箋を書いているだけじゃないですか。重症になっても介護は家族や看護師がやる。リハビリテーションは理学療法士、作業療法士。社会福祉関係はソーシャルワーカーや事務にべったりお任せ。一年に一回MRIや健診と称して採血のオーダーだって、キーボードたたくだけだから、うちの息子でもできまっせ。

そんでもって高い給料もらってるんだから、せめて、外来が忙しくて昼飯食べている暇もなかったって嘆いてもみないと、格好がつきませんよね。

(2007年10月)

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