おじさんだって

おじさんだって,温泉に行ってきれいになりたい.

霞ヶ関で一生懸命働いていると,きれいになりたいと思わなくなる.あるいは,国民の健康のために無節操なサービス残業をする自分が美しい存在に思えてしま う.しかし,コクランを読んで臨床試験プロトコールを論じるPMDA Chief Medical Reviewerだけが美しい存在ではないなずだ.そう思って一念発起,2泊3日で越後湯沢に行って来た.

家庭医療学会の研修医・学生部会の夏季セミナーは,一言で言えば,町医者・村医者・島医者を目指す若い人達の集
まりだ.200人近くの医学部学生,研修医が,2泊3日で,昼はセミナー,夜は二晩連続,午前一時までの懇親会.

20代が5割以上を占める参加者の中で,私が最高齢者だったが,審査に入って丸3年,週に一度しか診療をしていない五十歳のおっさんを,敬遠もせずに,同じ仲間として,彼らは議論の輪の中に迎えてくれた.

震災の被災地でインフルエンザの予防注射をやり,医師会会員相手に狂牛病とメディア対応を講演するPMDA Chief Medical Reviewer.それだけでも十分美しい.でも,自分の息子や娘のような年齢の若者と,新潟の温泉で,在宅医療と療養型病床の今後,中高年医師の小児科 診療卒後教育,研修医のうつ病対策を論じるPMDA Chief Medical Reviewerはもっと美しい.

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