一体赤字はいくらなの?

コロニー嵐山郷のような,とにかく人手のかかる仕事場では,人件費がかさんで大赤字なのは誰の目にも明らかなはずだが,私の手元にある資料だけではその赤字が一体いくらなのかわからない.それは次のような理由による.

県は(埼玉県)社会福祉事業団に対して75億円使っています.コロニー嵐山郷にはそのうちの3分の1,25億円を投下しています.一方コロニーの事業で上がってくる収益(入所者の措置費,短期療育事業の収益,利用者の診療報酬など)がどのくらいあるのかがわからないのです.というのは,この収益は一括して県に入ってしまうので,コロニーの決算書,予算書にはコロニーの事業の収益が明記されていないのです.支出の項目だけがあって,収入の内容がわからないのです.

つまりこの決算書は,いくら赤字を出してもお前たちは責任を持たなくていいよという構造の基本になっています.子供のアルバイト代が親に届けられ,子供はアルバイト代の額は知らない.そして親が子供にふんだんに小遣いをやる.そんな構図です.これではいつまでたっても子供は自立できませんね.こういう甘えの構図が厳然と残っているから,県は事業団を潰すはずがないと思い込む人も出てくるのでしょう.

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