うんこ,おしっこの始末を正当に評価してもらうには

業務診断,改革,効率化なるキーワードが私の職場の中でも飛び交っている.偉い人の訓話では,規制緩和だとか,福祉ビッグバンなる言葉も飛び出す.しかし我々の日常とは遠いところにあるお題目のように聞こえる.

我々の日常はうんこ,おしっことの戦いである.巨大な便器と化したデイルームと悪戦苦闘する毎日をどう評価するのか,そのような時間とあの忌まわしい会議の時間を,同じように業務診断されてはたまらない.うんこ,おしっこの始末で手間取るのを,能率が悪いと判断されて,我々の日常の仕事を否定され,人が切り捨てられてはたまらない.我々がもっとも精力を注いでいるのは,下の世話をはじめとした3K労働である.その労働を一般のサービス業や製造業と同じに捉えて効率化と唱えても,決して人間の幸せにはつながらない.我々の仕事を正当に評価してもらうためにはどうするのか,福祉に携わる職員自身が考えて発言し,理解を求める行動を続けなければ,万骨はただ枯れるのみ.

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