三瀬診療所研修まとめ 戸山 真吾


 外来診療は初めてではなかったが、大学病院での総合外来と精神病院での外来と特殊な外来であった。患者の疾患が異なること、急いでいる患者もいること、対症療法のみを希望される患者がいることなどなど、「3時間待ちの3分診療」と揶揄されており、患者の話をゆっくり聞きなさい、安易に患者の言うとおりに処方しない、などと教育された自分にとっては、今までの診療とは大きく考えを変える必要があった。しかし、それは患者の生活の質や精神的な視点から考え、自分が患者になって逆の立場になると至極当然のことであったと思い知られた。
 最初、三瀬は山の中では佐賀からも福岡にも近く車で30分程度であり、僻地という印象はまったく感じなかった。しかし、巡回バスで通院する患者、親戚に送迎してもらっている患者、はては長時間かけて徒歩で来る患者と移動の手段がない人にとっては診療所の存在は非常に大きなものであり、単純に収益があるなしで語ることができない。保健師や介護職などのその他の職種の人、近所の人などの係わり合いが非常に密接だったのはとても印象的だった。その人たちの情報や視点には非常に助けられました。
 自分は今後放射線医学という直接患者を診察する医師とは異なるスタンスで診療をすることになりますが、1か月の経験を活かし、様々な患者のことも想像できる医師、現場の医師・スタッフのことが把握できる医師を目指したいと思っております。