戸田真理子さんのレポート


<診療所実習>〜三瀬診療所、シルバーケア三瀬、福田内科、小石原診療所〜
期間:4月1日〜4月12日
・実習内容
  4月1日:三瀬診療所
  4月2日:シルバーケア三瀬、デイケア実習
  4月3日:三瀬診療所、往診
  4月4日:三瀬診療所
  4月5日:三瀬診療所
  4月8日:福田内科、往診
  4月9日:シルバーケア三瀬、支援センター、ホームヘルパー実習
  4月10日:小石原診療所
  4月12日:三瀬診療所

・三瀬診療所実習
  4月1日から新しい診療所になり、その初日から実習ということでした。
  移転したばかりの診療所で、とても広く、明るくいいところだと思います。
  土足で入れるようになり、診察にきた患者さんがとても嬉しそうで、いろいろ見学していました。診療所に実習にきた一日目、急患で腹痛の患者さんがいました。私は問診をとらせてもらいました。先生は診察のあと、富士共立病院で内視鏡を受けられるよう紹介状を書かれ患者さんは行かれました。9時頃から通常の診察がはじまりました。患者さんはみんなこの診療所ができるのが楽しみだったみたいで、きれいになってと口をそろえて言っていました。私は血圧測定と患者さんの案内をしていました。私は前の診療所を知りませんが、今は別々にある牽引する場所などが診察室がすぐ側で、診察室で話している内容が他の患者さんに聞こえていたという問題があったそうです。新しい診療所では診察室は二つになり、広くなり、患者さんも先生にまわりを気にすることなく話していました。
  患者さんが途切れると、いろいろなビデオを見せていただきました。中でもやはり、えりも岬のビデオは感動しました。子育ておわってから医学部に入学するというだけでも大変だと思うけど、さらにえりも岬という地を自ら選んでたった一人でそこへいった勇気もすごいと思いました。
  シルバーケア三瀬へ往診にもいきました。往診では患者さんの様子を看護婦の方から聞き、家族の方がこられているということだったので、話をききました。かかとに褥創ができかけており、患者さんと話をしたり、スタッフと話をしたりしました。また、他の患者さんとも話しをして診療所に戻りました。
  診療所実習で感じたことは患者さんのほとんどが高齢者で、高血圧の治療もありますが、先生に相談があってきた人もいらっしゃって、この診療所が本当に皆さんに必要とされているのだということでした。薬局が離れているのがやはり問題だな思いました。しかし、FAXで送って、送迎バスによってもらったり、診療所へ届けてもらったり、家に届けたり、工夫してあって驚きました。最後の日には送迎バスに乗せていただきましたが、残念ながら患者さんは一人もいませんでした。
・シルバーケア三瀬の実習
  1週目の実習ではデイケアを実習させてもらいました。まず、朝礼で今日の予定や訪問看護での報告をきいたあと、デイケアにくる方の迎えにいきました。一人一人家の中に声をかけ、車に乗せてシルバーケアに戻りました。それから、お茶をのみながら、スタッフと一緒にバイタルをとりました。その日はポケネットというゲームをしました。みんな楽しそうにやっていました。私もさせてもらいましたが難しかったです。1時間ぐらい遊んだあと、一休みして、昼食になりました。午後からは静レクレーションで、巻き絵をしました。色画用紙を巻いて花を書いた紙に貼っていくものでした。みんな夢中で、意外にも男性の方にとても上手な方がいらっしゃいました。おやつの時間になっておやつを配ったり、紅茶やコーヒーや昆布茶を配ったりしました。最後は帰りの歌を踊りつきでうたってそれぞれの家へまたおくっていきました。一日ここで過ごすのを楽しみにしている方が多く、またきてねというスタッフの声に笑顔で答えていた姿が印象的でした。デイケアというところがあることは知っていましたが、実際参加するのは初めてだったので、とても勉強になりました。
  2週目は在宅支援センターと、ホームヘルパーの実習をさせていただきました。在宅支援センターの実習では、在宅で介護している方々の家へ訪問し、家族の介護疲れや悩み、今の状態を尋ねました。入院していたりしたら、様子を聞いたり、本人ともお話したりしました。介護をしている方はそれぞれいろいろな問題を抱えており、スタッフの方に相談していました。何かあったらいつでも言ってください、という一言にどんなに安心するだろうと感じました。一人一人の問題を把握し、できる限り支援していきたいというスタッフの気持ちがよく分かりました。午後からはホームヘルパーの実習をしました。2件訪問し、1件では食事や掃除、洗濯などをしました。ヘルパーの方に聞くと、たまに買い物を頼まれるときもあるとのこでした。これを一人でしているとなると大変な仕事だと思います。2件目では入浴介助を行いました。足が弱っているせいか、立ち上がるのが困難で、入浴するまでに時間がかかりました。お風呂場ですべってこけるといったことが多いというのを
  あらためて実感しました。支えながらも、なんかの拍子にバランスをくずしたり、すべったり、ついていないとこけている状態でした。あと、私たちが普段気にしない床から風呂桶の高さなど、特に足の弱っている方には重大な問題であるも分かりました。手すりをつけてつかまれるようにしても、片足をあげることでかなりバランスがくずれます。湯加減なども細かく確認したり、長風呂にならないように声をかけたりしました。
  このシルバーケア三瀬で実習して感じたことは、診療所と支援センター、デイケアなどスタッフ全員が協力して高齢者を支え、介護している家族を支えているということでした。
・福田内科の往診
  宅老所というのが佐賀にあることを初めて知りました。ショートステイをしていたりして、何人かの老人が共同生活をおくっていました。福田内科では、午前中の診察が少し長引き、2時頃から往診にいきました。宅老所を3件いき、スタッフに様子を聞いた後、気になる患者さんを診察したり、話したりして、一箇所だいたい10分ぐらい滞在しました。また、もう一人学生がいたので、宅老所をスタッフの方に案内してもらい、いろいろ教えていただきました。宅老所は民家を改造しているため、段差などが多かったりしますが、トイレをもう一つ作ってあったり、手すりが増やしてあったりといろいろ工夫がされてありました。夫婦で住んでいる方などは、夫婦の部屋として1部屋あり、プライベートなどもしっかり守られていました。宅老所のあと、2件訪問しました。1件はその日医大を受診されたということだったので、お話を聞きにいきました。もう1件は、朝看護婦さんが訪問した際に、足の浮腫がひどくなっていたということでしたので訪問して診察しました。宅老所でスタッフは夜勤もしなければなりません。高齢化が進み、介護する人が減少する中で、こういった施設の利用者はふえていますが、スタッフの負担はだんだん増えていると思います。実際、宅老所で働く人も大変なため辞めていく人も多いと教えてもらいました。自分が老いたときどうするのか、どうなっているのか不安になった一日でした。
・小石原診療所
  先生から、一日の流れを説明していただき、その後、患者さんがこられるまで、診療所の設備などを案内していただきました。三瀬診療所よりも少し狭い感じでしたが、同じように土足ではいれたり、入り口はスロープであったり、工夫がしてありました。患者さんの診察では、心電図をとったり、今日は麻疹の予防接種をうけにきた子供がいたので、そのお母さんに話をきいて問診表を記入したり、点滴前の患者さんのバイタルをとったりさせていただきました。午後からは、往診にいきました。左不全麻痺の患者さんと寝たきりの患者さんの2件訪問しました。3時頃から診療所のすぐ近くの窯元で体験させていただきました。小石原診療所の宮本先生は白衣を着ません。往診でも白衣はなしでした。そのことがいいか悪いか私にははっきりわかりませんが、患者さんにとってはいつも気軽に話せるような雰囲気に感じるような気がします。患者さんはそんなに多くなく、ゆっくり話しをする時間があり、マイクロ波をしにきた患者さんに話しかけたりしていました。薬は院内処方で患者さんが病院で受け取っていました。医薬分業がすすみ院外処方が多い中、やはり、院内処方の利点というのが良く分かった気がします。薬を直接自分が渡せるし、確認できるし、患者さんに見せながら説明できる点などです。この小石原診療所ではまた違った感じの実習ができ、先生の話もとても勉強になりました。

   この診療所実習を通して、大学の実習では決して体験することのなかった実習ができたと思います。内視鏡なども他の病院に紹介状を書いて依頼しなければなりませんが、どこの診療所も患者さんの相談所の一つになっていると思います。大学の受診で詳しくいろいろわかるかもしれません。でも、長い時間待って患者さんが先生に聞きたいことはほとんど言えないまま、ほんの何分かの診察で終わっているのがほとんどだと思います。そして先生はその患者さんのことを次くるときまで気にかけることはほとんどないと思います。また、先生をこの診療所のように、よき相談相手として、信頼している患者さんも少ないと思います。先生と患者さんの信頼関係がとても感じられた2週間でした。また、高齢化社会ということを改めて実感した2週間でした。患者さんは見た目よりもずっと高齢だったからです。畑仕事をやっていたりでとても80代には見えないといった方が多かったです。介護の問題がいろいろなところで問題になっていますが、ここで一部できているような、診療所とデイサービスや、ホームヘルパーの方とが一体となって支えているという体制がもっと広がって、介護をする方々や、またホームヘルパーの方などスタッフの負担が軽減するように変わっていったらいいだろうなと思います。ただ、診療所の患者さんをみていて、とても元気で、気さくな方が多く、大学の外来をみてきた私には新鮮で、でもとてもあたたかい感じがしました。いろいろ勉強になり、この実習を選択してよかったと思います

   最後に白浜先生をはじめ、三瀬診療所の方々、シルバーケア三瀬の方々、福田先生、宮本先生、本当にありがとうございました。



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