筑波大学6年  織田彰子さんの診療所実習の感想

三瀬村国民健康保険診療所実習レポート                   2000/5/22〜2000/5/26

【診療所実習】
多くの患者さんは慢性疾患のコントロール目的で、割と元気なお年寄りが多かったです。
診察だけでなく、疾患以外のことについてもいろいろと相談したりしていて、一人の患者
さんにかける時間が結構長いように思いました。疾患ではなく人を、人だけではなくその
人を取り巻く周囲まで含めて診る、という感じでした。これは地域医療の一つの特徴なの
だと思います。
また、二人とか三人で来院して、メインの人の診察が終わった後、ついでに他の人も診察
してもらうということが結構あって、驚きました。私はよっぽど調子が悪くならないかぎ
り診察してもらおうとは思わないのですが…。
実習開始日の前日の夜、救急でCOPDの急性増悪の患者さんが来院しました。その日は点
滴をしてお帰りになられたようですが、その後も何日か点滴をしに来なければならない状
態でした。大きな病院へ行って治療をするという選択肢もあったようですが、その患者さ
んは「白浜先生がいい」とおっしゃいました。このことは非常に印象に残りました。強い
信頼関係があるのだと思います。
【送迎バス】
患者さんたちは楽しそうに世間話をされていました。「患者」という感じではなかったで
す。お元気そうでした。
【往診】
胆嚢癌末期の患者さんの往診に一緒についていきました。その患者さんは、異常行動が出
現してきて、そろそろ在宅では無理、ということでした。ご家族の方々と先生との話し合
いの中、私はご家族の中の一人の疲れきった表情が印象に残りました。
地域医療においては、こういった在宅介護を支持していくことも大きな役目なのだと思い
ました。
【会議】
老人福祉関係の方々との会議を見学しました。名前を言っただけでそれがどの人か、また
どういった状況にある人か、皆分かっているのが印象的でした。そこでは、対象者のプラ
イベートなこともいろいろと話さざるを得ないので、関係者はそこで得た情報を外で漏ら
さないなど、プライバシーの保護を常に念頭に置かなければならないと思いました。
【佐賀医大】
外来見学:学生がとってきた問診を、一つ一つ先生が評価するのが印象的でした。私も二
人の患者さんの問診をとってきました。方言がきつくて何をおっしゃっているのか分から
ないことがあって困りました。
ロールプレイ:私も参加させてもらって、ビデオまで撮られました(笑)。撮ったビデオ
を後で見て、先生方、模擬患者さん、学生たちで評価しあいました。皆真剣で、ちゃんと
フィードバックしていたと思います。
講義:一方的な授業ではなく、その場で学生たちに考えさせる授業で興味深かったです。
また、考えさせて終わりではなく、ちゃんと後でまとめてフィードバックされていて良か
ったと思います。
外来、ロールプレイ、白浜先生の講義の三つともフィードバックがちゃんとしていて良か
ったと思います。 



姫島実習レポート   2000/5/29〜2000/6/2     筑波大学    織田 彰子
(地域医療の大先輩の大分県姫島の診療所に後の一週間はお願いしました)

診療所実習
松本先生の診療
主に、高血圧、糖尿病のコントロールが多かった。その他、腰痛、巻き爪など、整形外科
的疾患の患者さんもちらほらいらっしゃった。
診療中、世間話をしたりしていて、患者さんはとても楽しそうで、リラックスしていた。
高血圧などの慢性疾患の患者さんは、長々と病院に通わなければならない。時間もお金も
かかって大変であろう。しかし、患者さんはあまりおっくうそうではなく、松本先生とお
話して結構楽しそうに診療を受けていたように見えた。松本先生は、患者さんの生活状況
をよく把握されていて(漁や畑の状況)、それを踏まえて診療計画を立てているようだっ
た。長い患者さんに対しては、無理なく通えるように、患者さんの生活を考慮した診療計
画を立てなければいけないのだと思った。
朝のミーティングの前には、松本先生は病棟、姫寿苑の患者さん、ご老人に会いに行かれ
て、皆さんの調子や生活状況を確認したり、いろいろ相談に乗ったりされていた。病気だ
けではなくその人すべてを診る、という感じだった。患者さんも、先生が来ると嬉しそう
に手を振ったりしていた。
病気を治すことだけにとらわれず、どうしたらその人がより快適になれるのか、という広
い視点を持つことも大切だと感じた。

他の先生の診療
内科全般診るけれど、実は小児科が専門、という先生の診察には子供が多かった。やはり
ここでも専門志向が高いようだった。
外科担当の先生の診療を見学した時は、患者さんが3人(整形外科的疾患と上部消化管内
視鏡目的)しか来なかった。先生のお話では、雨のため、ということだった。

往診
道中で、人に会うたびに松本先生は手を振っていらっしゃった。この島の住人全員とお知
り合いのようで、小さな島ならではだと思った。家と家の間隔が狭く、また、民家が建っ
ている所の道路は狭く、軽自動車でやっと通れるくらいだった。
私が見学した時は、まあまあ調子のよい患者さんで、診察、採血の後、世間話をして終わ
った。
行きや帰り道、松本先生はふと患者さんを思い出されるのか、数箇所で車を止めて患者さ
んの家に入って患者さんの安否を確認されていた。松本先生は頼まれなくても気になった
ら診にいく医師であり、なかなかできない事だと思った(島の環境がそれを助けていると
ころもあるのだろうが)。

姫寿苑
ホームヘルプ:清拭や、体位変換を手伝った。結構力がいる仕事で意外と疲れた。介護は
精神的、肉体的ともに疲れて大変だと思った。ご家族の方の負担を減らすこういったサー
ビスは大切だと思う。
デイ・サービス:楽しそうにレクリエーションに参加する方が多かった(何もやらない方
もいた)。こういうサービスは、介護者の負担が減るだけではなく、ご本人にとっても外
に出て色々な人と接する事で活気が出てきてプラスになると思う。
特殊入浴介助:機械化されているとはいえ、肉体労働で、かなり疲れた。これでは週に2
〜3回しか入れてあげられなくても無理はないと思った。これから先、介助が楽になるよ
うにもっと機械化されていく必要があると思う。



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