佐賀市立国民健康保険三瀬診療所実習感想
埼玉医科大学5年 中尾重嗣
1.はじめに
三瀬診療所で実習させていただくことになったきっかけは、佐賀医大出身の先生に白浜先生のホームページを紹介していただいたことでした。私自身は家庭医学、地域医療に興味があり、実際にどのような医療が行われているのか一度見てみたかったこともあり、春休みの期間を利用しお願いしました。
2.シルバーケア三瀬(デイケア)
朝一番からスタッフの方と一緒に利用者の方のお宅まで車で迎えに行きました。
三瀬のお年寄りの方はお元気な方が多い印象を受けました。最高齢の方はなんと100歳とのこと。多くのかたが畑を持ち今も農作業をされており、それが元気の秘訣だとのことでした。
施設では、午前には手芸や計算問題など、お昼に入浴をはさんで、午後にはゲートボール大会が行われていました。あいにくの雨で室内でのゲートボールでしたが、私自身も参加させていただき楽しい時間を過せました。利用者の方はみなお上手でそれもまた驚かされました。
大学の実習では実際に見る機会がなかったのですが、嚥下体操が印象的でした。継続が難しいリハビリテーションも、週に数度の楽しいイベントとともに行われるのでみな楽しんでされているとのことでした。最後には行きと同じく、ご自宅まで車でお見送りしました。
3.往診
水曜の午後に白浜先生と研修医の先生、看護士さん、たまたま地域医療について取材にこられていた方とかなり大人数で往診に伺いました。印象に残ったことは、患者さんやその家族の方としっかりとした信頼関係ができていることです。往診に行くような患者さんはそれ以前にも外来でずっと見ていた方で、今後どういうことをするか、何はしないか、緊急時にはどういった対応をするか、などがきちんとか確認されていました。とくに緊急時の脳血管系の疾患のときには、救急車を呼んで一刻も早く佐賀医大に行き、そのあとに診療所に連絡を下さいと、特に念を押して説明がなされていました。
またやはり往診を希望されるかたのなかには、積極的な医療サービスを希望されないかたもおられるとのこと。それでも大往生された方のことを話される先生には、臨床倫理の専門家の顔を見ることができました。
4.外来
初日のシルバーケア、往診以外の時間は、主に白浜先生の外来を見学させていただきました。患者さんの血圧を測るときは最初かなりどきどきしたが、村の方はみな学生が測ることに慣れているらしく、気を使ってくださり有難かった。最終日にはかなり落ち着いて測ることができたように思います。
またシルバーケアの利用者の方と外来で再会して、その帰り際に激励されたり、同施設の職員さんがお子さんを連れて予防接種を受けに来られたり、この短い期間の間にさまざまな三瀬診療所を利用するかたの人間関係を見ることができました。大学病院では、患者さんと患者さんの繋がりはあまりなく、またあったとしても知る機会は少ない。また患者さんの家族はあくまで患者さんの家族であるので、お見舞いに来るときや、手術の説明のときにしか顔をあわせる機会がない。しかし、三瀬では患者さんから最近外来に来ない患者さんの近況を聞いたり、往診のときにはできない話を、患者さんとして来られた家族の人と話したり、その社会での繋がりを知ることができ、またそれが充実した医療に繋がっている。これがある意味家庭医学、地域医療の魅力ではないかと思います。
また比較的外来が落ち着いている時間には、村の巡回バスに乗って一周したり、DVDや本を読む時間もあり、比較的ゆったりとした時間を過ごせました。新しい本やDVDなどが多く、非常に勉強になりました。
5.最後に
お忙しい中実習を受け入れてくださった、佐賀市立国民健康保険三瀬診療所の方々、シルバーケアの関係者の方々、そして白浜先生、本当にありがとうございました。短い期間でしたが、楽しく充実した6日間でした。